にんにくが辛いのはなぜ?辛味成分・古いのが原因?対策をレンジなど紹介!
にんにくが辛い原因を知っていますか?なぜでしょうか?今回は、にんにくが辛い〈辛味成分・すりおろし・古い〉などの原因や、辛味をなくす方法を紹介します。にんにくが辛い時のおすすめレシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
(このページにはPRリンクが含まれています)目次
- にんにくが辛いのはなぜ?原因は?
- ①辛味成分のアリシン
- ②生のまま食べたから
- ③切ったりすりおろしたから
- ④古いから
- にんにくが辛い時の対策は?辛味をなくす方法はある?
- ①トースター・オーブンで加熱する
- ②レンジで加熱する
- ③欠片を空気にさらす
- ④酢漬けや醤油漬けにする
- ⑤切り方・すりおろし方を変える
- ⑥芯を抜く
- 辛いにんにくを避ける選び方は?
- ①新にんにくを選ぶ
- ②辛くない品種を選ぶ
- ③乾燥にんにくを選ぶ
- 辛味をなくしたにんにくを食べる注意点は?
- ①食べ過ぎない
- ②長時間摂取しない
- ③空腹時に単体で食べない
- 辛いにんにくの食べやすいレシピを紹介!
- ①にんにくのホイル焼き
- ②にんにくの醤油漬け
- ③豚肉と小松菜のにんにく醤油炒め
- にんにくが辛い原因を知ろう
にんにくが辛いのはなぜ?原因は?
にんにくはさまざまな料理に活用できる食品ですが、にんにく特有の辛味が苦手と感じる人もいるでしょう。ここではにんにくが辛い原因について詳しく解説するので、参考にしてください。
①辛味成分のアリシン
にんにくの辛味を引き起こすのは、アリシンという成分が原因です。アリシンはにんにくに含まれるアリインという成分が、アリイナーゼという酵素と結びつくことによって生成されます。アリシンはにんにくの強い香りのもとでもあり、玉ねぎやニラ、長ねぎなどの野菜にも含まれる成分です。
辛い食べ物といえば唐辛子が有名ですが、唐辛子の辛味成分はカプサイシンで、にんにくの辛味とは別物です。しかし、どちらも辛いと感じるおおまかなメカニズムは同じで、舌に存在するTRP受容体という感覚神経を刺激することによって辛味が引き起こされます。にんにくや唐辛子の辛味は、舌の味蕾で感じる味覚とは異なる刺激であることを覚えておきましょう。
②生のまま食べたから
にんにくはさまざまな調理法がありますが、生のまま食べると辛いと感じることが多いです。にんにくの辛味成分であるアリシンは揮発性の成分で、熱に弱いという性質があります。そのため調理法によっては辛味を弱くすることができますが、生のにんにくはアリシンの含有量も多い状態であるため、特に辛いと感じやすくなります。
③切ったりすりおろしたから
にんにくを切ったりすりおろしたりすることも、にんにくが辛いと感じられる原因のひとつです。にんにくの細胞壁が破壊されると、にんにくに含まれるアリインがアリイナーゼと結びつき、急速にアリシンが生成されます。細胞壁が破壊されるほどアリシンは多く生成されるため、特にすりおろした生にんにくは辛すぎると感じることが多いです。
また、にんにくを調理していると、にんにくに触れている指先が痛いと感じることがあります。これもアリシンの刺激によるもので、にんにくを切ったりすりおろしたりすることでアリシンが多く生成され、皮膚を刺激することが原因です。成分は異なりますが、唐辛子でも同様の刺激が生じることがあります。
④古いから
古いにんにくを使用すると、いつも以上に辛味を強く感じることがあります。これはにんにくを長期間保存したことにより、にんにくの芯が太くなったり、芽が出てきたりすることが原因です。芯や芽には強い辛味があるため、古いにんにくは特に辛いと感じられやすくなります。そのため辛いにんにくが苦手な人は、購入後できるだけ早めに食べ切るようにしましょう。
にんにくが辛い時の対策は?辛味をなくす方法はある?
ここでは、にんにくが辛い時の対策について詳しく紹介します。にんにくの辛味をなくす方法も複数紹介するので、参考にしてください。
①トースター・オーブンで加熱する
トースターやオーブンを使った以下の方法でにんにくを加熱すると、辛味を和らげることができます。
1.にんにくを一片ずつに分ける
2.トースターまたはオーブンに皮付きのまま入れる
3.皮に軽く焦げ目が付くまで加熱する
辛味成分であるアリシンは揮発性が高いため、加熱することでアリシンを気化させることができます。加熱時間はにんにくの量や使用機器によって異なるため、焦がさないよう様子をみて調節してください。
②レンジで加熱する
にんにくが辛いと感じられるときには、電子レンジで加熱する方法もおすすめです。
1.にんにくを一片ずつにわける
2.耐熱皿に皮付きのまま並べる
3.電子レンジで30秒~1分程度加熱する
電子レンジを使用すると、より短時間でにんにくの辛味を和らげることができます。にんにくを大量に使用する場合は丸ごと電子レンジに入れても問題ありませんが、加熱時間は様子を見ながら延長してください。
③欠片を空気にさらす
にんにくの欠片を空気にさらすことでも、辛味を和らげることが可能です。先述したように、にんにくの辛味成分であるアリシンは揮発性が高いため、空気に触れる時間を長くすることでアリシンの量を減らせます。この方法は、皮を剥いたにんにくを数時間~一晩放置するだけでできるため、加熱は面倒と感じる人にもおすすめです。
④酢漬けや醤油漬けにする
にんにくが辛いときには、酢漬けや醤油漬けにする方法もおすすめです。アリシンは水溶性の成分であるため、調味料に漬け込むことでアリシンが流出し、にんにくの辛味を弱くすることができます。にんにくを漬け込んだ醤油は「にんにく醤油」として別の料理にも活用できるため、一石二鳥の方法ともいえるでしょう。
⑤切り方・すりおろし方を変える
にんにくの辛味は、切り方やすりおろし方を変えることでも軽減できます。にんにくの辛味は細胞壁が破壊されることによって強くなるため、辛味を抑えたい場合は細かく刻むのではなく、軽くつぶす程度にしましょう。
また、にんにくをすりおろすときは円を描くように動かすと細胞が壊れにくくなり、辛味を軽減できます。前後に動かすすりおろし方では特に辛味が強くなるため、注意しましょう。
⑥芯を抜く
にんにくが辛いと感じられるときは、中心部の芯を抜くようにしましょう。にんにくの芯や芽の部分は特に辛味やえぐみが強いため、芯を抜くだけでも辛味を和らげることができます。古いにんにくは特に芯が大きく成長していることが多いため、調理前に取り除くようにするとよいでしょう。
辛いにんにくを避ける選び方は?
にんにくは、選び方の工夫で辛いものを避けることも可能です。辛いにんにくを避けたい人は、購入時の選び方もポイントとして押さえておきましょう。ここでは、辛くないにんにくの選び方について紹介します。
①新にんにくを選ぶ
辛いにんにくが苦手な人は、収穫後すぐに出荷される新にんにくを選びましょう。新にんにくは「生にんにく」とも呼ばれ、一般的なにんにくよりも水分量が多く、辛味も少ないという特徴があります。新にんにくであれば、生のままでも美味しく食べられます。
ただし、新にんにくは旬となる5~6月下旬頃にしか出回らないため、入手しにくい点がデメリットです。また、新にんにくは水分量が多いため、通常の乾燥したにんにくよりも日持ちしません。購入後は早めに使い切る必要があるため、その点注意が必要です。
②辛くない品種を選ぶ
にんにくには様々な品種があるため、あらかじめ辛味の少ない品種を選ぶのも工夫のひとつです。たとえば「遠州極早生」など暖かい地域で栽培されるにんにくは、比較的辛味が少なくマイルドな味わいものが多いとされています。辛味が苦手な人でも食べやすいため、選ぶ際は品種にも着目してみてください。
③乾燥にんにくを選ぶ
にんにくの辛味が気になる人は、乾燥にんにくを選ぶのも選択肢のひとつです。乾燥にんにくは「にんにくチップ」とも呼ばれ、スライスしたにんにくを完全に乾燥させた状態のものです。乾燥させることで辛味成分のアリシンが気化するため、辛味を抑えながらにんにくの風味が楽しめます。
水で戻して生にんにくと同じように使用することが可能なほか、サラダやステーキなどのトッピングとしても活用できます。
辛味をなくしたにんにくを食べる注意点は?
にんにくは辛味が少なくなることで食べやすくなりますが、食べる際には注意点もあります。ここでは、辛味をなくしたにんにくを食べる際に気を付けるポイントについて解説します。
①食べ過ぎない
にんにくは様々な方法で辛味を和らげることができますが、食べ過ぎには注意が必要となります。にんにくに含まれるアリシンは、唐辛子の辛味成分と同様に刺激物の一種です。そのため、食べ過ぎると胃腸を刺激して腹痛や下痢などを引き起こすおそれがあります。
また、アリシンには血液に含まれる赤血球を破壊する作用があるため、極端な食べ過ぎは貧血やめまいなどを引き起こす場合もあります。辛味が出ないように対策をしたにんにくの場合でもアリシンは含まれているため、にんにくは極端に食べ過ぎないようにしましょう。
②長時間摂取しない
にんにくには強い抗菌作用があるため、長時間にんにくを摂取し続けるのは控えましょう。長時間にんにくを食べ続けると、胃の粘膜が傷つく、腸内の善玉菌のはたらきを抑制してしまうなどの悪影響があります。
また、にんにくを長時間摂取すると、口臭や体臭がきつくなる可能性もあります。口臭や体臭の原因となる成分は、代謝されるまでに約16時間必要です。そのため、にんにくを長時間摂取すればするほど、口臭や体臭への影響も長引くと考えておきましょう。
③空腹時に単体で食べない
にんにくの辛味成分であるアリシンは胃の粘膜を刺激する成分であるため、空腹時ににんにくを食べる際は注意が必要です。空腹時に唐辛子などの辛いものを食べると、胃やお腹が痛くなるイメージと同じように、にんにくでも同様の症状を引き起こすおそれがあります。
にんにくを食べるときは空腹時を避け、ほかの食べ物を食べたあとにしましょう。また、アリシンはたんぱく質と結合する性質をもっています。そのため、肉や魚などたんぱく質を多く含む食材とともににんにくを取り入れると、胃腸への刺激を軽減することが可能です。
辛いにんにくの食べやすいレシピを紹介!
ここでは、辛いにんにくでも美味しく食べられるレシピを3つ紹介します。にんにくの辛味をなくす方法や注意点と併せて、参考にしてください。
①にんにくのホイル焼き
にんにくを丸ごと食べるホイル焼きは辛いイメージがあるかもしれませんが、このレシピであれば辛味を感じることなくにんにくの美味しい風味が存分に味わえます。電子レンジとトースターで簡単にできる1品のため、おつまみにもおすすめです。
②にんにくの醤油漬け
辛いにんにくが家にたくさんある人は、醤油漬けにするのがおすすめです。調味液に漬け込むことで、にんにく特有の辛味が気にならなくなります。味に少しアクセントが欲しい人は、唐辛子を一緒に漬け込んでもよいでしょう。
③豚肉と小松菜のにんにく醤油炒め
豚肉の旨味とにんにくの香りが絶妙にマッチするこのレシピは、ご飯によく合う1品として大人気です。肉と炒めることで、辛いにんにくも食べやすくなります。にんにくを漬け込んだにんにく醤油を使ったり、唐辛子を加えてピリ辛風にアレンジしたりするのもおすすめです。
にんにくが辛い原因を知ろう
にんにくには辛味成分であるアリシンが含まれているため、ものによって辛味が強く感じられる場合があります。しかし、にんにくの辛味は工夫次第で和らげることが可能です。今回紹介した内容を参考に、にんにくが辛い原因とその対策について知り、にんにくを美味しく取り入れてみてください。