ラム肉の生焼けを食べても大丈夫な理由とは?危険な場合もあるって本当?
ラム肉の生焼けは食べたら危険なのでしょうか?実は豚・鶏と違い、生焼けでも食べて安全な場合が多いのです。今回は、ラム肉の生焼けを食べて安全・危険な場合や、食中毒防止のポイントを紹介します。ラム肉で万が一食中毒になった場合の症状・対処法も紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
②腐っている
下記のような状態のラム肉は、鮮度が落ちて腐っている可能性が高いとされるので注意が必要です。
・赤身部分が濃すぎる程の赤色
・ドリップが出てきている
・異様な匂いがする
ラム肉は鮮度が良い状態ではピンク色から鮮やかな赤色をしていますが、時間が経つにつれて色が変色し、ドリップという赤い組織液がにじみ出てくることがあります。これは食材を保存している間に食品内の組織が破壊され、水分とともにタンパク質やうまみ成分が流出してしまっている状態ということです。
ドリップの有無は、肉の鮮度を確認する上で重要なサインと言えます。またドリップが出ている状態を放置すると水分により細菌が繁殖し、異臭を放つようになるのでそういった状態のラム肉は口にしないようにしてください。
③ミンチ肉の生焼け
同じラム肉でも、ミンチ肉の生焼けには注意が必要です。ブロック肉などは内部までは菌が浸透しないことから内部が生焼けでも食べることができますが、ミンチ肉の場合は細かくなった肉の表面に菌が付着していることも多いです。
そのため例えばミートボールのようにして調理した際に、内部まで火が通っていないと、ミートボールの内部の雑菌が死滅しないままの状態になってしまいます。このような状態の料理を食べると食中毒を起こす可能性もあるので、ミンチ肉を使った料理は決して生焼けで食べないようにして下さい。
ラム肉による食中毒を防止するポイント
レアな状態でも比較的問題なく食べられるラム肉ですが、より安心して食べるためにはどういったことに気をつければ良いのでしょうか?ここでは、ラム肉によって食中毒を起こさないために気をつけるべきポイントや具体的な防止策を紹介します
他の生肉をさわったトング・箸で触れない
食中毒は食品に付いた細菌によって引き起こされるため、防止するには肉に細菌を付着させないことが重要となってきます。他の生肉と一緒にラム肉を焼く場合は、同じトングや箸を使うことは絶対にしないでください。
特に鶏肉や豚肉など細菌がついている可能性のある肉に触れた調理器具をそのまま使用してしまうと、食中毒菌がラム肉にも移るため二次感染を引き起こす恐れがあります。その場合は使用するトングを肉の種類によって分けるなどすると、より安心でしょう。
ラム肉で万が一食中毒になった場合の症状は?対処法はある?
ラム肉は他の肉に比べて食中毒にかかる可能性は低いとされていますが、100%安全というわけではありません。レアのラム肉で万が一食中毒になった場合、どういった症状が現れるのでしょうか?ここでは食中毒になった際に起こる具体的な症状とその対処法を紹介します。
食中毒になると腹痛など症状を催すことがある
生の肉を食べて食中毒になった場合、以下のような症状が現れます。
・腹痛
・下痢
・嘔吐
・発熱
食中毒の主な原因となる細菌にはカンピロバクターやサルモネラなどが挙げられ、これらの細菌は主に家畜の腸内に存在しています。主にカンピロバクターは牛や豚肉に、サルモネラは鶏肉や鶏卵に多く見られる細菌です。カンピロバクターやサルモネラが原因で食中毒になる人は毎年2000人以上もおり、厚生労働省でも注意するよう呼びかけています。
これらの食中毒菌は熱に弱く75℃以上の高温で1分以上加熱すれば死滅するため、肉の内部までしっかりと火を通すようにすれば食中毒を防ぐことができます。
様子をみて症状が発症したら病院へ行こう
カンピロバクターやサルモネラは、体内に入ってすぐに症状が現れるわけではなく、以下のような潜伏期間を経て発症するのが特徴です。
・サルモネラ 6時間〜3日
・カンピロバクター 2日〜7日
サルモネラはカンピロバクターに比べて潜伏期間が短く、症状の程度は軽いですが感染力は強いとされています。食中毒は直ちに命に関わるほどの病気ではありませんが、子供や高齢者は重症化する可能性があるため特に早めの対処が必要です。
下痢や嘔吐などの症状が出た時は体内の水分が不足し脱水症状になるので、こまめに水分をとるようにしてください。腸に刺激を与えないよう安静にし、様子を見て症状が酷ければ早めに病院を受診するようにしましょう。
ラム肉の生焼けは基本食べても大丈夫!
羊の肉であるラム肉は、肉の内部に寄生虫や菌がいないので、基本的に生焼けの状態でも食べることができるとわかりました。しかし生焼けでも食べられるのは新鮮なものに限り、管理が不十分で鮮度の落ちたものは食中毒を引き起こす原因となるので危険です。鮮度をきちんと見極め、食中毒に気をつけながら安全に調理して美味しく食べましょう。