じゃがいもが煮崩れしない方法・防止策は?原因やしにくい種類も紹介!
じゃがいもが煮崩れしない方法を知っていますか?原因は何なのでしょうか?今回は、じゃがいもが煮崩れしない〈方法・防止策〉を料理別に紹介します。〈ばれいしょ・キタアカリ・インカのめざめ〉など煮崩れしにくい・しやすい品種もそれぞれ紹介するので参考にしてみてくださいね。
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- じゃがいもが煮崩れする…原因は?
- じゃがいもが煮崩れしない方法は?防止策はある?
- ①茹でる前に水にさらす
- ②水から茹でる
- ③電子レンジで加熱する
- ④大きめにカットして弱い火力で煮る
- ⑤クエン酸の調味料や梅干しと煮る
- ⑥下茹でする
- ⑦油で炒めてから煮る
- 煮崩れしにくいじゃがいもの種類は?逆にしやすいのは?
- 【煮崩れしにくい】じゃがいもの品種は「インカのめざめ」など
- 【煮崩れしやすい】品種は「キタアカリ」など
- 【中間】の品種は「ばれいしょ」など
- じゃがいもが煮崩れしないポイントは?料理別に紹介!
- ①カレー
- ②おでん
- ③肉じゃが
- ④シチュー
- じゃがいもが煮崩れした際のリメイク方法は?
- ①肉じゃがでオムじゃが
- ②いも餅
- ③サモサ風春巻き
- じゃがいもが煮崩れしない方法を知っておこう
じゃがいもが煮崩れする…原因は?
じゃがいもが煮崩れしてしまうのには、下記のような原因があります。
・下ごしらえしないで煮る
・お湯から入れる
・強火で加熱する
・デンプンを多く含むじゃがいもを使う
じゃがいもが煮崩れする原因には、下ごしらえを行わずに調理した場合が考えられます。下ごしらえをせずに調理をすると、煮込んだときにじゃがいもが柔らかくなり過ぎて角がなくなったり、形が崩れたりするなどの煮崩れが起こることがあります。またじゃがいもをお湯に直接入れたり、火力を強くして煮込んだりするのも煮崩れの原因になるので注意しましょう。
じゃがいもに含まれているデンプンは、加熱して水を加えると糊状になって膨らむ性質があります。このじゃがいものデンプンが糊状になることによって、煮崩れしやすくなります。カレーなど煮込み料理でじゃがいもが煮崩れするのを防ぎたい場合は、デンプンの含有量が少ない品種のじゃがいもを選ぶのがおすすめです。
じゃがいもが煮崩れしない方法は?防止策はある?
じゃがいもを煮崩れしないように煮る方法はあるのか、煮崩れの防ぎ方も気になります。ここからはじゃがいもが煮崩れしないようにする様々な方法について、詳しく紹介します。
①茹でる前に水にさらす
じゃがいもが煮崩れするのを防ぐには、茹でる前にじゃがいもを水にさらしておくのがおすすめです。水につけるとじゃがいもに含まれるペクチンが不溶化して、煮崩れの原因となるデンプンの吸水を防ぐことが出来るため、煮込んでいるじゃがいもの煮崩れの防止が可能です。
じゃがいもを水にさらすことによってデンプンが水の中に沈み、じゃがいもからデンプンが少し取り除かれます。また水にさらしたじゃがいもは、水から入れて茹でることで、より煮崩れしにくくなります。
②水から茹でる
じゃがいもは沸騰したお湯に入れて茹でるよりも、水から茹でた方が煮崩れしにくくなります。じゃがいもを沸騰したお湯から茹でた場合、火の通りにムラができてしまったり、内側に火を通すまでに外側が崩れたりする可能性があります。じゃがいもの火の通りを均一にして煮崩れを防ぐには、水から茹でてじっくりとじゃがいも全体に火を通すのがおすすめです。
短い時間で手早く下茹でしたい場合は、じゃがいもの皮を剥いてカットして茹でると時短になります。水から茹でたじゃがいもはホクホクとした食感を味わえますが、よりホクホクとした食感を楽しみたい場合は、じゃがいもを皮つきのまま下茹でするのがおすすめです。
③電子レンジで加熱する
じゃがいもの煮崩れを防ぐには、電子レンジで加熱する方法もあります。電子レンジでじゃがいもを加熱すると煮崩れの心配がなく、加熱時間も皮つき150gくらいのじゃがいも1個につき600Wで3分くらいと短く、鍋で茹でるのに比べ時短にもなります。また電子レンジで加熱することで、じゃがいもの水溶性のビタミンの流出を抑えることが可能です。
じゃがいもを電子レンジで加熱する場合には、火力の加減に気を配る必要はありませんが、加熱する時間に注意してください。じゃがいもは水分量が少なめの野菜なので、電子レンジで加熱するとパサパサになりがちです。じゃがいもをホクホクの食感に仕上げたい場合は、特に加熱時間に注意しましょう。
④大きめにカットして弱い火力で煮る
煮込み料理などで使用するじゃがいもは、煮崩れを防ぐために他の具材よりも大きめにカットするのがおすすめです。またじゃがいもの角を薄く削ぎ取って面取りもしておくと、火の通りがより均一になってじゃがいもが煮崩れしにくく、味も染みこみやすくなります。煮込むときには弱い火力で煮るようにすると、じゃがいもが煮崩れしにくくなります。
じゃがいもを煮込む際には火力の加減に注意することが大切です。火力が強すぎると具材同士がぶつかり合って煮崩れしてしまったり、火力の弱すぎで火が通るのに時間がかかった結果煮崩れたりすることもあります。また圧力鍋で煮込み料理を作る場合にはじゃがいもは特に煮崩れしやすいので、大きめに切って別の鍋で下茹でしてから加え、火力にも注意しましょう。
⑤クエン酸の調味料や梅干しと煮る
じゃがいもの煮物を作る場合に煮崩れを防ぎたい場合は、クエン酸の調味料や梅干しと一緒に煮るのもおすすめです。じゃがいもの煮崩れの原因になるペクチンは、酸性になると分解されにくくなります。酸性成分が含まれるクエン酸の調味料や梅干し、レモンなどを入れて一緒に煮ることで、じゃがいもが煮崩れするのを防ぐことが出来ます。
⑥下茹でする
カレーや煮物などの煮込み料理で長い時間じゃがいもを加熱する場合は、じゃがいもを下茹でしておくと、中までしっかり火が通って煮崩れの防止になります。後で他の具材と煮込んだときに、加熱のし過ぎでじゃがいもが煮崩れしないように、下茹での時間は短めにしましょう。
下茹での方法には、沸騰したお湯にカットしたじゃがいもを20分くらいつけて放置する方法もあります。お湯につけることで柔らかくなったじゃがいものペクチンが結合して、煮込んだときにじゃがいもの煮崩れが起こりにくくなります。
⑦油で炒めてから煮る
肉じゃがやカレーなどの煮物料理を作るときは、じゃがいもを油で炒めてから煮込むと煮崩れしにくくなります。じゃがいもは焦がさないよう火力に注意して炒めて、じゃがいもの表面を油でしっかりとコーティングすると、水分が染み込みにくくなって煮崩れを防げます。
じゃがいもを他の具材と一緒に炒める場合は肉、野菜の順に炒め、最後にじゃがいもを加えて炒めるようにしましょう。また煮物料理でじゃがいもの煮崩れを防ぐには、じゃがいもを少し大きめにカットしたり、煮込むときにかき混ぜ過ぎたりしないのもポイントです。
煮崩れしにくいじゃがいもの種類は?逆にしやすいのは?
じゃがいもが煮崩れする程度は、じゃがいもの種類によって違いががあるのでしょうか。ここでは煮崩れしにくいじゃがいもの種類としやすいものをそれぞれ紹介するので、参考にしてください。
【煮崩れしにくい】じゃがいもの品種は「インカのめざめ」など
煮崩れしにくいじゃがいもの品種は、以下の通りです。
・メークイン
・インカのめざめ
・インカのひとみ
・とうや
・ノーザンルビー
じゃがいもにはメークインや男爵などをはじめ多くの品種がありますが、煮崩れしにくいじゃがいもはデンプンの含有量が少ない品種といわれています。煮崩れしにくいじゃがいもの代表的な品種は、メークインです。メークインは肉じゃがなどの煮物やカレー、シチューなど、じゃがいもの形を残したい煮物料理に向いています。
メークインよりも煮崩れしにくいといわれるインカのめざめも、煮物料理に最適です。またインカのめざめと同系統の品種のインカのひとみも煮崩れしにくく、シチューやカレー、肉じゃがなどの煮物料理におすすめです。煮崩れしにくいじゃがいもの品種には、メークインの形に似たノーザンルビーや球形のとうやなどもあり、煮物料理に向いています。
【煮崩れしやすい】品種は「キタアカリ」など
以下に煮崩れしやすい品種のじゃがいもを紹介するので、参考にしてください。
・男爵
・キタアカリ
・アンデスレッド
・ベニアカリ
・コナフブキ
メークインなどデンプンの含有量が少ない品種のじゃがいもに比べて、デンプンの含有量が多いじゃがいもは煮崩れしやすいため、煮物料理ではなく蒸し料理や揚げ物料理などに適しています。煮崩れしやすいじゃがいもの品種には球形をした男爵がよく知られており、男爵は粉ふきいもやつぶして使用するコロッケ、サラダなどの料理がおすすめです。
キタアカリは電子レンジで加熱してバターをのせたり、皮つきのまま煮っころがしにしたり、ポテトサラダやジャーマンポテトなどに調理したりするのがおすすめです。アンデスレッドは、ポテトサラダやコロッケなどじゃがいもをつぶして使う料理に向いています。
またデンプンの含有量がとても多いじゃがいもの品種には、ベニアカリやコナフブキがあります。皮が赤く肉色が白いベニアカリは、マッシュポテトやコロッケなどに適した品種です。コナフブキはでんぷんの原料用として栽培されている品種で、お好み焼きなどを作るのに向いています。
【中間】の品種は「ばれいしょ」など
ここでは、上記のじゃがいもの中間に位置する品種を紹介します。
・十勝こがね
・シンシア
・北海道こがね
・トヨシロ
・グラウンドペチカ
メークインなどデンプン量の少ない品種と男爵などのデンプンが多く含まれる品種の中間のじゃがいもは、ホクホクとしたじゃがいもらしい食感を味わえるのが特徴です。北海道で多く栽培されているばれいしょには様々な品種があり、料理の種類や食感の好みなどで品種を使い分けることで、より美味しくじゃがいも料理を食べられます。
十勝こがねはフライなどの揚げ物に適したじゃがいもといわれています。シンシアはカレーや肉じゃがなどの煮物やコロッケなどにおすすめで、生クリームやバターとも相性抜群のじゃがいもです。
メークインと似た特徴を持つ北海道こがねも中間の品種で、油で揚げた時に変色しないことからポテトフライに最適といわれています。またトヨシロも油との相性が良く調理後の変色が少ないので、ポテトチップスやポテトフライによく利用されています。
じゃがいもが煮崩れしないポイントは?料理別に紹介!
じゃがいもが煮崩れしないようにするには、ポイントなどがあるのでしょうか。以下にじゃがいもが煮崩れしないポイントについて、カレーやおでん、肉じゃがなどの料理別に紹介するので参考にしてください。
①カレー
カレーのじゃがいもには、メークインなどの品種がおすすめです。煮込む前に油で炒めてじゃがいもの表面をコーティングして、煮込むときには火力の加減に注意しましょう。じゃがいもは3cm角くらいの一口大にすると、食べやすいうえにじゃがいもの形が残りやすくなります。
②おでん
おでんに入れるじゃがいもにもカレーと同様にメークインなどが向いていて、下茹でしてから煮込むことで煮崩れを防ぐことが出来ます。煮込むときは沸騰させないのがポイントで、下茹でしたじゃがいもは最後に加えて温める程度に加熱すると、煮崩れしにくくなります。
③肉じゃが
肉じゃがにするじゃがいもは水にさらして大きめにカットして、面取りもしておきましょう。具材は煮込む前に炒めて油をコーティングさせておくと、煮崩れを防ぐことが出来ます。また煮込むときに落し蓋をすることで、鍋の中で具材同士がぶつかって煮崩れするのを防げます。
(*肉じゃがに合うじゃがいもについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください)
④シチュー
シチューのじゃがいもは、カレー同様に大きめに切って水にさらしたり、煮込む前に油で炒めたり、火力の加減に気を付けたりすることで煮崩れを防げます。また事前に下茹でしたり電子レンジで加熱したり、鍋にルーを入れた後にじゃがいもを加えたりするのもおすすめです。
(*シチューのじゃがいもが煮崩れしない方法について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください)
じゃがいもが煮崩れした際のリメイク方法は?
じゃがいもが煮崩れしてしまった料理は、どうすれば良いでしょうか。ここでは、じゃがいもが煮崩れした際のリメイクの方法について紹介します。簡単にリメイクできて美味しいレシピを紹介するので、参考にしてみてください。
①肉じゃがでオムじゃが
肉じゃがなどの煮物のじゃがいもが煮崩れたときに重宝する、具材を卵液に混ぜて焼いたオムじゃがのレシピです。しっかりと味のついた中の具材と卵の風味が絶妙で、仕上げにケチャップをかけるとさらに美味しく仕上がります。
②いも餅
おでんのじゃがいもをリメイクしたいときにおすすめのいも餅は、破裂しないように火力に注意しながら手早く揚げるのがポイントです。衣をしっかりつけると、香ばしい食感が増して美味しくなります。冷凍保存しておくと、食べたい時にすぐに揚げられて便利です。
③サモサ風春巻き
カレーで煮崩れしたじゃがいもをリメイクできるレシピで、カレー風味のじゃがいもをつぶして春巻きの皮で包んで揚げます。具材を春巻きの皮で巻くときに短めに太く巻くと、半分に切ったときにサモサのような仕上がりになります。
じゃがいもが煮崩れしない方法を知っておこう
じゃがいもの煮崩れの原因は、下ごしらえをしなかったり、沸騰した湯にじゃがいもを入れて強い火力で煮込んだりすることなどが挙げられます。またデンプンが多い品種のじゃがいもで煮込み料理を作った場合も、煮崩れが起きる可能性があります。煮崩れを防止するために、下ごしらえの方法やメークインなど煮崩れしにくいじゃがいもの品種を知っておきましょう。