生ハムの種類と特産地は?味・硬さなど特徴から食べ方のおすすめを紹介!
生ハムにはどんな種類があるか知っていますか?今回は、生ハムの種類を〈ドイツ・スペイン・イタリア・フランス〉など主産地別に紹介します。それぞれの生ハムの味の特徴や食べ方のおすすめなども紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
・肉の部位:もも肉
・味:深みのある甘み
・硬さ:柔らかい
イタリアのズィベッロ周辺の8つの村で作られているクラテッロ・ディ・ズィベッロは、「生ハムの王様」と称されるほどの美味しさを持つ生ハムです。パルマ県特産の豚もも肉の中でも特に柔らかい中心部分だけを使用し、豚の膀胱につめて熟成する独特の製法で作られます。
熟成を経て作られたクラテッロ・ディ・ズィベッロは、深みのある甘さが特徴で、イタリアではバターを添えて食べるのが一般的です。
④ハモン・イベリコ・ベジョータ(スペイン)
出典: @CaskDiogenes
・豚の種類:イベリア種(黒豚)
・肉の部位:もも肉
・味:濃厚な旨味とコクがある
・硬さ:適度な硬さ
ハモン・イベリコ・ベジョータは、スペイン産の生ハムの中では最高峰ともいわれている生ハムです。オレイン酸を多く含むドングリを食べて育つため、脂肪もオレイン酸の含有量が高く、独特の旨味があります。イタリア産の生ハムに比べて適度な硬さがあり、噛むほどに濃厚なうまみとコクが口に広がるのが特徴です。
⑤ハモン・セラーノ
・豚の種類:ランドレース・ラージホワイトなど混合種(白豚)
・肉の部位:もも肉
・味:コクがある
・硬さ:歯ごたえがある
ハモン・セラーノは、ハモン・イベリコ・ベジョータ同様にスペインで製造される生ハムで、ランドレース・ラージホワイトなど混合種の豚肉を原料としています。そのため、希少な豚を使用するハモン・イベリコ・ベジョータに比べて比較的安価なのが特徴です。
ハモン・イベリコ・ベジョータに比べるとあっさりした味わいですが、コクがあるので赤ワインのおつまみにもよく合います。
⑥ジャンボン・ド・バイヨンヌ(フランス)
・肉の部位:もも肉
・味:マイルドな塩味
・硬さ:柔らかい
ジャンボン・ド・バイヨンヌは、フランスの南西部に位置するバイヨンヌと呼ばれる街で生産されている生ハムです。餌の6割にマイス・ダンテ種のとうもろこしを使用した健康な豚の豚肉を使用しており、ミネラル豊富な岩塩で塩漬けし、7~18か月の間熟成されます。スライスして食べるのはもちろん、煮込み料理などに使用しても美味しい生ハムです。
⑦ラックスシンケン(ドイツ)
・肉の部位:ロース肉
・味:さっぱりとした味
・硬さ:柔らかい
ラックスシンケンは、ドイツで製造されている豚のロース肉を使用した、サーモン色をしている生ハムです。塩漬けしたロース肉を低温でじっくり燻煙して作るため、イタリア産やスペイン産などの生ハムと違って、スモーキーな香りがするのが特徴です。その味わいは、酸味のあるドイツパンとよく合うため、チーズと一緒にパンに乗せて食べるのもおすすめです。
⑧金華ハム(中国)
・豚の種類:金華豚
・肉の部位:後ろ脚
・味:独特の熟成した旨味と塩気
・硬さ:硬い
金華ハムは、中国の浙江省の金華地区で、金華豚の後ろ脚を丸ごと使用して作られる生ハムです。塩を数回に分けてすり込んだ後に、乾燥・発酵・熟成の過程を経て、約300日の日数をかけて作られています。金華ハムはそのまま食べる目的では作られておらず、スープや煮込み料理のほかチャーハンの具材などに使用するのが一般的です。
⑨ダルマチアハム(クロアチア)
・肉の部位:もも肉
・味:適度な塩気と肉の旨味
・硬さ:柔らかい
ダルマチアハムは、クロアチアのダルマチア地方で作られている生ハムです。海水から出来た塩以外の調味料は使用が禁止されているのが特徴で、自然乾燥させた後に少し燻煙して作られています。適度な塩気があり、チーズやオリーブなどと一緒にワインのおつまみにするのがおすすめです。
生ハムの種類・品種はさまざま
生ハムには、同じ国の中でも製法や品種を変えて製造しているケースも多く、その味わいは実に多様です。生ハムは熟成期間などによっても全く味が異なるので、様々な種類の生ハムを食べ比べてみるのも良いでしょう。