ごぼう(牛蒡)の花言葉がネガティブすぎる。その意味・由来とは?
【野菜ソムリエ監修】ごぼうの花言葉の意味を知っていますか?今回は、ごぼうの花言葉にある少し変わったネガティブな意味とその由来を合わせて紹介します。〈あざみ・クロユリ〉など、ごぼう以外ののちょっと変わった花言葉も紹介するので参考にしてみてくださいね。
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ごぼうの花言葉って?
ごぼうは根の部分を食用とする野菜で、日本ではきんぴらや筑前煮など様々な料理に使われています。ごぼうの花言葉は少し変わっているといった噂がありますが、それは本当なのでしょうか。ごぼうの花言葉の意味や由来について解説します。
安部加代子
野菜ソムリエ
花言葉は植物の花や実などについた象徴的な意味をもつ言葉のことで、日本には、明治初期に持ち込まれたようです。国や地域、民族、宗教などによっても異なることが多いです。
ごぼうの花言葉にはネガティブな意味が多い
ごぼうの花言葉はいくつかありますが、ネガティブな内容が多いと言われています。ここからは、ごぼうの花言葉の意味やその由来について解説します。
ごぼうの花言葉の意味①拒絶系
ごぼうには、以下のような拒絶系の花言葉があります。
・私に触らないで
・いじめないで
・用心・警戒
上記のようなごぼうの花言葉は、ごぼうの花の特徴に由来しています。ごぼうはツボミの部分にトゲをもち実にはイガのようなものがあるため、簡単に触れることはできません。
ごぼうの「私に触らないで」と「いじめないで」の2つの花言葉には、「ごぼうのトゲやイガで怪我をしないように触らないで」といった注意喚起の意味があると言われています。また、「用心」の花言葉の意味は、トゲをまとったごぼうの姿が自分の身を守るように見えることに由来しています。
ごぼうの花言葉の意味②しつこい
ごぼうの花言葉には「しつこくせがむ」といった意味があり、これはごぼうの花にあるトゲに由来しています。ごぼうの花にあるトゲは先端部分がかぎ針に似た構造になっており、服などにつくと取るのが難しいそうです。このごぼうの花のトゲの性質から、「しつこくせがむ」の花言葉が生まれたと言われています。
ごぼうの花言葉の意味③人格者
ごぼうの花言葉にはネガティブなものが多いですが、優れた人格を供えた人物を意味する「人格者」の花言葉もあります。ごぼうのこのような花言葉は、ごぼうが漢方薬やハーブなどの材料として活用できることに由来しています。
日本ではごぼうを食用として扱っていますが、中国や欧米ではごぼうは食用とするよりも漢方薬やハーブの原料として使われることが多いです。また、中国から日本へ初めてごぼうがもたらされた際にも、食用ではなく薬用として伝えられたと言われています。
ごぼうの花は綺麗という一面もある
ごぼうの花は7月から8月ごろの夏に咲き、花は40cmから150cmほどの大きさになります。ごぼうは花が咲く前に収穫が行われるため、ごぼうの花を見かけることはあまりありません。
ごぼうはキク科に分類される植物で、同じキク科のアザミによく似た紫色の花を咲かせます。ネガティブな花言葉からは想像がつかないようなごぼうの花は、その美しさから生け花に活用されることもあります。
ごぼう以外の変わった花言葉とは?
ごぼうの他にも、変わった花言葉をもつ植物があります。ここからは、変わった花言葉をもつ植物を紹介します。
安部加代子
野菜ソムリエ
花言葉と同じような位置づけで誕生花があります。生まれた日にちなんで1年365日毎を象徴する誕生花となります。ちなみにごぼうの花は、3月29日の誕生花とされています。花としてのイメージはあまりないのは、食用として栽培されているのが日本特有だからのようです。
①あざみ
ごぼうと同じキク科に属するあざみは、4月から7月ごろに紫や白、ピンクなどの色の花を咲かせます。あざみの花言葉には、「独立」や「報復」のほか「厳格」や「触れないで」などがあります。あざみの花言葉に孤独なイメージがあるのは、あざみがトゲ状の葉やまっすぐに伸びる茎をもっているためです。
「独立」の花言葉は、かつてノルウェー軍がスコットランドに夜討ちをした際に、あざみのトゲを踏んだスコットランド兵が発した声によってスコットランド軍がノルウェー軍へ追撃することができたエピソードに由来しています。
②クロユリ
クロユリは5月から8月頃に黒い花を咲かせるユリ科の高山植物です。クロユリの花言葉には、「愛」や「恋」といったロマンティックな意味のほか、「復讐」や「呪い」のような怖い意味もあります。
クロユリの「愛」や「恋」の花言葉は、好きな人の側にクロユリを置くと両思いになるといったアイヌ民族に伝わる伝説に由来しています。「復讐」や「呪い」の花言葉は、加賀藩の戦国武将である佐々正宗が妻を殺した際に、妻が自分の憎しみによってクロユリが咲いたら佐々の一族が滅亡すると告げた実話からつけられたものです。
③ハイビスカス
ハイビスカスは熱帯アジアを原産とする植物で、6月から9月ごろに赤やピンク、白などの色の花を咲かせるのが特徴です。ハイビスカスの花言葉には、「新しい恋」や「信頼」、「勇気ある行動」のほか「微妙な美しさ」などがあります。
ハイビスカスはインドやバリなどの地方において神に捧げる花として扱われており、こうした信仰心が「信頼」の花言葉に由来していると言われています。また、ハイビスカスは花がしぼんでも次々と新しい花を咲かせる性質があり、この花の特徴から「新しい恋」の花言葉がつけられました。
④オクラ
オクラは実を食用として食べられている野菜で、クリーム色やピンク、黄色みがかった色の花を咲かせます。ハイビスカスと同じアオイ科に属する野菜のため、花の形はハイビスカスに似ているのが特徴です。オクラの花音葉には、「恋の病」や「恋で身が細る」などがあります。
オクラの花は5cmから7cmもの大きさがありますが、成長すると大きな花が細い実になることから「恋で身が細る」といった花言葉がつけられたと言われています。
⑤柿
柿は、梅雨の季節になると若葉とともにクリーム色の花を咲かせます。柿の花には、「自然美」や「優美」、「恩恵」のほか、「壮大な自然の中でわたしを永遠に眠らせて」といった花言葉があります。
柿の実はたくさん群がってなる姿が美しく、この果実の様子から「自然実」や「優美」の花言葉がつけられました。また、「恩恵」の花言葉は、柿の果実が動物や人間の栄養源となることに由来しています。
⑥ウコン
ウコンはターメリックと呼ばれるスパイスの原料となる植物で、ウコンの花は夏から秋の季節に開花します。ウコンは、うろこ状に重なった苞のなかに黄色い花を咲かせるのが特徴です。ウコンの花言葉には、「乙女の香り」と「あなたの姿に酔いしれる」の2つがあります。
ウコンの花言葉である「あなたの姿に酔いしれる」は、ウコンの花が苞に包まれた状態でひそかに咲くことからつけられたと考えられています。
⑦玉ねぎ
玉ねぎの花はネギ坊主のような形をしており、5月から8月ごろに白や紫色の星型の小さな花が集合したような形で咲きます。玉ねぎの花言葉は「不死」や「君は間違っている」です。
「不死」の花言葉の由来は明らかになっていませんが、玉ねぎが古くから病気などの厄を払う効果があり、抗生物質として病気の治療にも活用されていたことに由来している説があります。
⑧りんどう
りんどうの花は秋の季節に最盛期を迎え、青や紫、白色などの筒型の花を咲かせるのが特徴です。りんどうの花言葉には、「正義」や「誠実」のほか、「悲しんでいるあなたを愛する」などがあります。
りんどうの花言葉である「悲しんでいるあなたを愛する」は、りんどうの花の色が悲しみを連想させる青紫色をしていることからつけられたと言われています。また「誠実」の花言葉は、りんどうの白色の花に由来している説が有力です。
ごぼうの花言葉の意味がちょっと怖かった
ごぼうの花には、「私に触らないで」などの拒絶系や「しつこくせがむ」などといったネガティブで怖い印象を受ける花言葉がつけられています。ごぼうのほかにも変わった花言葉をもつ植物がたくさんあるので、様々な植物の花言葉を調べてみましょう。