「鶏肉を水で洗う」がNGの理由とは?食中毒の危険性?下処理の正しい仕方を紹介!
鶏肉は洗うべきか、洗う必要はないのか知っていますか?結論、鶏肉は基本洗わない方がいいです。今回は、鶏肉をなるべく洗うべきでない理由や、臭み・ドリップなどの下処理で洗う必要がある場合の洗い方についても紹介します。鶏肉の水洗い以外の臭み取り・下処理についても紹介するので参考にしていてくださいね。
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鶏肉は洗う?洗わない?
様々な料理で使用される鶏肉ですが、表面のヌルヌルとした感触やドリップを気持ち悪く感じ、調理前に水で洗う人も多くいることでしょう。しかし、鶏肉を洗うのは危険だとする噂もあり、洗う方が良いのかどうかを迷ってしまう場合があるかもしれません。今回は、鶏肉を洗う方が良いのか、それとも洗わない方が良いのかを解説します。
鶏肉は洗わないことが推奨されている
結論から言うと、鶏肉は洗わないことが推奨されています。ここでは、なぜ鶏肉を洗うことが良くないとされるのか、その根拠となる理由をいくつか紹介しましょう。
理由①カンピロバクター菌を含む水が飛び散る
鶏肉は、水で洗うことで表面に付着しているカンピロバクター菌を含む水が、キッチン周りやシンクに飛び散るため洗わない方が良いと言われています。
カンピロバクター菌は細菌の一種で、健康な鶏の腸の中などにも存在していますが、鶏の解体などの過程で肉の表面に付着してしまうことがあるようです。カンピロバクターのような細菌は加熱を行えば通常は死滅しますが、加熱が不十分であると死滅せず、ほかにも鶏肉を洗う過程で飛び散った水が付着した器具から感染が起こるケースに注意が必要です。
カンピロバクター菌による食中毒にかかると、下痢や嘔吐などの食中毒を引き起こす危険性があります。カンピロバクター菌以外にも、サルモネラ菌などの食中毒の原因になる細菌が付着している場合もあるので、食中毒防止の観点から洗わないことをおすすめします。
理由②旨味が逃げるデメリットもある
旨味が逃げるデメリットも、鶏肉を洗うのは避けたほうが良い理由の一つです。鶏肉に含まれる旨味成分は水に溶ける性質を持っているため、特にカットされた断面からは旨味成分が流出しやすくなります。
そのほかにも、洗う際に肉の表面の凹凸に水が入る込むことで、肉自体が水っぽくなって美味しさが半減するデメリットもあります。料理を美味しく仕上げるためにも、鶏肉を洗うのは避けたほうが良いと言えるでしょう。
(*肉を洗わない方が良い理由について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
鶏肉の臭み・ドリップの下処理をしたい場合は?洗う?
細菌による食中毒や旨味の面を考えると、鶏肉は洗わない方が良いとされていますが、どうしても鶏肉の臭みやドリップが気になる人も少なくないでしょう。ここでは、臭みやドリップを取り除く方法を紹介します。
①鶏肉に一手間下処理をして軽く水で流すのがおすすめ
ドリップや臭みが気になる場合は、以下のような手順で鶏肉に一手間下処理をして軽く水で流すのがおすすめです。
①鶏肉全体に塩をまんべんなくまぶす
②10分程度放置する
③シャワーや弱い流水で洗うか、ボウルの中に水を貯めて洗う
あらかじめ塩を全体にまぶしておくことで、塩の力で古くなった油や臭み成分が水分と一緒に鶏肉の外に放出されます。その後に水で洗うことで臭み成分などをしっかりと洗い流すことができ、口に入れた時の生臭さを感じることなく美味しい鶏肉を食べることが出来ます。
なお、前述した通り鶏肉の表面にはカンピロバクター菌などの細菌が付着している可能性があるので、水の勢いが強すぎる場合などはボウルなどに貯めた水で洗うようにしましょう。
②50℃洗いでもOK
鶏肉を洗う場合は50℃洗いをするのもおすすめです。
①ボウルに50℃のお湯を貯める
②ボウルの中に鶏肉を入れてゆっくり洗う
③ザルに上げて粗熱を取る
④粗熱が取れたら冷蔵庫にしまい、その日のうちに調理する
50℃で洗うと余分な脂肪や油を落とすことができ、臭みを減らすことができます。ただし冷凍肉を50℃洗いする場合は、水温がすぐに低くなるので、温度をチェックしながら差し湯をして洗うようにしてください。なお、カンピロバクター菌は50℃では死滅しないので、50℃洗いをする場合も周りに水が跳ねないように気を付けましょう。