鶏肉の安全な茹で時間は何分?しっとり柔らかく煮るコツも紹介!
鶏肉を安全に茹でる・火が通る時間は何分か知っていますか?10分で十分でしょうか?鶏胸・もも肉で違うかも気になりますね。今回は、鶏肉の安全な茹で時間や火の通りの確認方法を、〈お湯から〉など、しっとり柔らかくなる茹で方・コツと紹介します。冷凍鶏肉の茹で時間や食中毒菌が死滅する条件なども紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
③切り口の色を確認する
鶏肉の表面だけが加熱しても赤いままの場合も、発色剤が塩分に反応しピンク色に見えている可能性があります。発色剤は肉が黒ずむのを防ぎ、いつまでもきれいなピンク色を保つための薬品です。鶏肉を切って切り口が白くなっていれば、中まで加熱されている証拠です。
(*鶏肉が加熱しても赤い原因について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
鶏肉がしっとり柔らかくなる茹で方・コツは?水・お湯どっちから茹でる?
鶏肉のタンパク質が固くならずに、しっとり柔らかくなる茹で方の手順は以下の通りです。
①鶏肉は余計な脂身を落とし、常温に戻しておく
②水600mlに生姜やネギの青い部分、酒、塩を入れる
③火にかけ、沸騰したら水200mlと鶏肉を加える
④再び沸騰直前に達したら、火を止める
⑤きちんと鍋の蓋をして、お湯が冷めるまで40分ほど待つ
鶏肉を茹でた汁は、スープや炊き込みご飯にも使用できます。鶏肉に厚みがある場合は④の工程の時に、一度沸騰させてから火を止めるのがおすすめです。鶏肉を保存する時はしっとりとした食感を保つため、ラップで密閉して保存しましょう。
①お湯を沸騰させてから茹でる
鶏肉は水から茹でるよりお湯を沸騰させてから茹でた方が身が引き締まり、旨みや水分を閉じ込めたまま調理できます。お湯は多めに使うのがコツで、お湯1.5mlに対し塩を小さじ2杯程度入れるとよいです。
②余熱でじっくり火を通す
鶏肉を柔らかいまま火を通すには、沸騰させた状態のお湯に鶏肉がつかる時間を短くする必要があります。食中毒菌が死滅する温度は75度、鶏肉のタンパク質が固くなり始める温度が70度です。それで70度近くの温度のお湯でゆっくりと鶏肉に火を通す方法が、最も鶏肉を柔らかく仕上げられると言えます。
鍋は温度が下がりにくい、厚手の鍋を使用するのがおすすめです。沸騰直前まで加熱した後、火を消し鍋の蓋をして最低30分は放置しましょう。お湯の温度が70度近くをキープできるように、温度を調節できるならなおよいです。低い温度でじっくりと加熱された鶏肉は旨みや水分が逃げることなく、柔らかい食感に仕上がります。
③厚みを均一にしてフォークで穴を開ける
鶏肉は厚みがばらばらで、中まで均一に火を通すのが難しい食材です。厚みを均一にするには鶏肉の皮を取り除き、鶏肉の真ん中に切り込みを入れて観音開きにする必要があります。観音開きにすることで厚みも薄くなり、皮をとることで、火が通りやすくなります。
鶏肉に満遍なくフォークで穴をあけるのも、鶏肉に均一に火を通すのに効果的です。フォークで穴をあけると火が通りやすくなるほか、下味をつける時も鶏肉に味が染み込みやすくなる効果もあります。
④茹でる前に酒・醤油でした味をつける
鶏肉に酒や醤油などの調味料を使って下味をつけておくのも、鶏肉を柔らかく煮込むためのコツです。酒や醤油などの水分をあらかじめ鶏肉に吸わせておくことで、鶏肉自体の水分量を増やしておきます。酒は鶏肉のくさみをとる効果もあるので、おすすめです。
鶏肉を柔らかく煮込むための調味料として、砂糖も効果的です。砂糖はタンパク質とくっつきやすく、水分を抱え込んで離さない性質があります。砂糖を事前に揉み込むことによって、鶏肉のタンパク質の中煮る水分を守ることができます。
鶏肉を茹でる際に時間以外の注意点はある?
鶏肉はタンパク質だけでなく食中毒となる菌を含んでいることのある食材なので、取り扱いには注意が必要です。鶏肉を安全に茹でるためには、時間や温度以外にどのようなことに注意すればいいのか説明します。
①2次感染に注意する
もともと鶏肉に付着していた食中毒菌が手指や調理器具などを通して体内に入ることを、2次感染といいます。生の鶏肉を扱った後は手指をよく洗い、調理器具は洗剤で洗った後熱湯消毒するのが効果です。冷蔵庫で生の鶏肉を保存する時も、鶏肉が他の食品と直接触れ合わないよう心がけましょう。
鶏肉によく含まれるカンピロバクターには、熱湯の他に塩素系漂白剤や日光消毒も効果的です。サルモネラ菌には次亜塩素酸ナトリウムや消毒用エタノールが効果的であることがわかっています。