人参は皮ごと食べれる?剥く必要性は?実より栄養が豊富って本当?嘘?

【管理栄養士監修】人参の皮は皮ごと食べられるのでしょうか?皮ごと食べられたらごみも減って、環境にも貢献出来るかつ経済的ですね。今回は、人参の皮を剥く・剥かない場合でメリットを比較して紹介します。人参の実よりも皮に栄養がある噂の真偽も紹介するので、参考にしてみてくださいね。

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専門家監修 |管理栄養士・栄養士 鈴木真美
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管理栄養士。一児の母。 社員食堂や学生食堂のメニュー開発等を行うほか、摂食障害を克服した経験から啓発活動を行っています。 そのなかで、心と身体が健康になる食とは、...
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管理栄養士。一児の母。 社員食堂や学生食堂のメニュー開発等を行うほか、摂食障害を克服した経験から啓発活動を行っています。 そのなかで、心と身体が健康になる食とは、単に栄養がつまった食事を摂るだけではないと気付きました。 あたたかい食卓は心と身体をつくります。人と人の心をつなぎ命をつないでいきます。そんな食卓が増えますように。お手伝いしたいと思っています。

目次

  1. 人参は皮ごと食べられる?
  2. 人参の皮はとても薄い
  3. 農薬の心配もない
  4. 人参の皮はむく?むかない?
  5. 人参の皮をむくメリット
  6. 人参の皮をむかないメリット
  7. 人参の皮には実よりも栄養があるのは本当?嘘?
  8. 特に皮に栄養が多いわけではない
  9. 人参の皮は料理に合わせて剥くか決めよう

皮に栄養素が豊富とされたのは2010年度の食品標準成分表において、皮つきと皮なしの人参を比較した際に皮つき人参のβカロテン(プロビタミンA)のほうが多く表記されていたことが理由です。その真意を突き止めるべく、2015年度の改訂の際には皮のみに含まれる栄養素について実験がなされました。

2015年度改訂版の日本食品標準成分表では、皮つきと皮なし、さらに人参の皮のみのレチノール活性当量の比較がされていますのでみていきます。(レチノール活性当量とは、動物性食品に含まれる脂溶性ビタミンのレチノールと、体内でレチノールに変換されるβカロテンの相当量を加えた数値です。)

皮つき:720μg
皮なし:690μg
皮のみ:720μg

となります。このように、特に皮に栄養が豊富なわけではありません。

紛らわしいですが、出荷時はすでに皮は剥かれた状態であり、外側の皮と勘違いされる部分(内鞘細胞)は栄養が豊富ですので、栄養を摂取したい方は、外側を剥かない方がいいでしょう。ただ、料理によっては食感を重視する場合もあるので、一概に決めることはできません。

(*人参の栄養価について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)

人参の栄養素と効能は?栄養成分を逃さない調理法・食べ方のコツも紹介!

人参の皮は料理に合わせて剥くか決めよう

人参は皮だけに栄養素が豊富なのではなく、実と皮の人参全体に栄養素がたっぷり詰まっています。栄養素を丸ごと摂るためにも皮つきのまま食べるのがおすすめではありますが、料理の見た目や食感、調理方法などに合わせてむくかむかないかを決めるといいですね。彩り鮮やかな人参を上手に活用していきましょう。

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