ニガカシュウとは?葉・花での見分け方は?むかごの毒性・味など疑問点も解説!
【野菜ソムリエ監修】ニガカシュウとはどんな野菜か知っていますか?今回は、ニガカシュウの名前の由来や、〈葉・花〉など特徴と見分け方を紹介します。ニガカシュウのむかごに毒性はないか、食用なのか、など疑問点も紹介するので参考にしてみてくださいね。
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ニガカシュウとは?
あまり聞き馴染みのないニガカシュウは、名前だけを聞くと苦そうな野菜のように感じる人も多いかもしれませんが、実際にはどうなのでしょうか。ここでは、ニガカシュウがどのような植物なのかについて紹介していきます。
ニガカシュウはヤマノイモ科の野菜
ニガカシュウは、ヤマノイモ科ヤマノイモ属に分類されるつる性多年草の植物で、関東以西に生息しています。雌雄異株ですが雌株は少なく、雄株のみでもむかごでふやせるようです。
ニガカシュウが属するヤマノイモ属の特徴は、むかごを作ることです。むかごは土中に芋ができるのと同じ仕組みで茎の一部が膨らんだもので、いずれは地面に落ち、そこから芽を出して殖えていくための種のような存在であると言えるでしょう。
福光佳奈子
野菜ソムリエ
むかごとは、植物の栄養繁殖器官のひとつで、わき芽が養分を蓄え肥大化した部分のことです。むかごは量がそれほど採れないために、ポピュラーな食材ではありませんが、昔から親しまれてきた食材です。
ニガカシュウの名前の由来
ニガカシュウの名前の由来は諸説ありますが、タデ科の植物であるツルドクダミの別名である何首烏(カシュウ)からきていると言われています。ニガカシュウは漢字で表記すると「苦荷首烏」で、根茎(芋)や葉の形・むかごの苦い味などが、何首烏に似ていたことからついた名前のようです。
ニガカシュウの葉・花など特徴と見分け方
ニガカシュウの花は、下に垂れるような咲き方で、色は白~紫色です。同じヤマノイモ科ヤマノイモ属の山芋と比較してみると、山芋の花は上に直立に伸びるような咲き方で、白くて丸い形の花が咲きます。分類上は同じ植物ですが、花の形、咲き方が異なるため見分けはつきやすいでしょう。
葉のほうも、同じ分類の山芋と比較してみましょう。山芋の葉は、茎の各節に2枚の葉が向き合って生えています。この生え方を対生と呼ぶのに対して、互生の生え方をしているのがニガカシュウの葉です。互生とは、茎の各節に1枚ずつ互い違いに生える生え方です。
山芋とニガカシュウの葉は、どちらもハート形でよく似ていますが、山芋の葉のほうが縦長で葉先が尖っています。大きさは、ニガカシュウのほうが大きく、大きいものでは15センチくらいのものもあるようです。また、ニガカシュウは、葉と柄が接する部分にひだが見られるのが大きな違いです。
福光佳奈子
野菜ソムリエ
ニガカシュウの花は8~9月に咲きます。葉は大きなハート形で互生し、切れ込みはなく無毛です。つるは5メートルほどまで伸びます。
ニガカシュウのむかごは食べられる?味わいは?
むかごはたくさん出回る食材ではないため、あまり知らない人も多いかもしれませんが、とてもおいしい食材として古くから親しまれてました。ここでは、ニガカシュウのむかごは食べてよいのかどうかについて見ていきましょう。
ニガカシュウのむかごは多少毒性があり食用には向かない
一般的なむかごは炊き込みご飯やバター炒めなどで美味しく食べられる食材ですが、ニガカシュウのむかごは実際に食べた人によると、とても苦いようです。苦いだけではなく、毒性もあると言われているため、食用には向かないでしょう。ちなみに、ニガカシュウのむかごの見た目は、表面に凹凸が多いのが特徴です。
Twitterの口コミ
通常のむかごよりも黒くてゴツゴツがはっきりしてるやつ。まぁ平気よねと思ってとって来て調理して齧ったらもう舌ビリビリしてめっちゃ苦い。「ニガカシュウ」という別種でほぼ毒扱いのやつだった。あぶな😇