「もつ」と「ホルモン」の違いは?同じ部位でも名前が違う理由とは?
「もつ」と「ホルモン」に違いはあるか知っていますか?実はどちらも同じ部位の肉をさす言葉です。今回は、「もつ」について〈部位・名前の由来〉など特徴やもつの種類の一つ「白もつ」にくわえ、「ホルモン」と名前に違いがある理由も紹介します。「もつ」の活用レシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
正肉に対して内臓の肉を指す「もつ」と混同されやすい言葉に、「ホルモン」がありますが、もつとホルモンには違いがあるのでしょうか。鍋や焼き肉でおなじみのもつとホルモン、両者の違いを紹介します。
「もつ」と「ホルモン」は同じ部位の肉
実はもつとホルモンは同じ内臓の肉を指す言葉で、両者に違いはありません。もつ鍋とホルモン鍋いずれの表現をしている場合も、使っている部位に明確な区別がなく、どちらも正肉に対して内臓肉を使った鍋という意味になります。
「ホルモン」の名前の由来
ホルモンの語源については諸説ありますが、一つ目の説は関西弁の「放るもん」が由来だとする説です。もともと正肉以外の内臓肉は廃棄していたため、捨てるもの・廃棄するものを意味する方言の「放(ほう)るもの」がなまった言葉だと言われています。
他にも、ドイツ語の医学用語で体の代謝や成長、心機能を指すHormon(ホルモン)が転じたという説やギリシャ語で「呼び覚ます」「刺激する」などを意味するhormon(ホルマオ)が由来だという説があります。これは女性ホルモンなどの表現に使われるホルモンとも同じ由来です。
(*ホルモンの名前の由来について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
「もつ」の下処理の仕方は?
もつを家庭で調理するときは下処理が重要です。もつは内臓特有の臭みがあり、ボイルされたものであっても下処理をする方が美味しく食べられます。もつ鍋の下処理の仕方を紹介します。
1.塩でもみこみ、水で洗う
2.小麦粉でもみこみ、水で洗う
3.酒、しょうが、鷹の爪を入れたお湯で下茹でする
まずもつを塩でよくもみこんだあと、さっと水洗いします。続いて、小麦粉をまぶし、同じようにもみこんでから水で洗い流しましょう。小麦粉の代わりに牛乳で漬けて洗う方法もありますが、これらの処理をするともつの汚れや臭みを取りのぞけるでしょう。
続いて、臭み消しの酒、しょうが、鷹の爪を加えて沸騰させたお湯で下茹でします。青ネギやにんにくも臭み消しに使えます。
「もつ・ホルモン」の活用レシピ
もつやホルモンを使った料理には鍋や焼き肉が一般的ですが、他にももつやホルモンを使った料理はたくさんあるので、ぜひ試してみてください。家庭で手軽に作れるもつのレシピを紹介します。
①もつ煮
もつ煮はお酒のおつまみにもピッタリのおかずです。ごま油や味噌を使うことで、より香ばしくご飯も進むおかずができるでしょう。下処理をしっかり行い、炒めてから煮込むことで、よりもつの臭みがなくなり、うまみが引き出された味わいになります。
②もつ鍋
自宅でもつ鍋を楽しみたいときにおすすめの簡単なレシピです。出汁に手羽元からとった鶏だしを使うので、特に出汁を用意しなくても作れます。もつのうまみに鶏だしのやさしい味わいで、身体も温まる鍋料理が作れるでしょう。