キャベツはどこまで洗う?必要性は?農薬・汚れを落とす洗い方のコツも紹介!
【管理栄養士監修】キャベツは洗っていますか?洗う必要はあるのでしょうか?今回は、キャベツを洗う必要性とその理由や、洗う際のポイントを紹介します。さらにキャベツを洗う時に出てくる白い粉・油の正体についても説明するのでぜひ参考にしてください。
目次
②一枚ずつ洗う方法
丸ごとキャベツを洗うよりも一枚ずつ剥がしてから洗うとより丁寧に洗うことが可能で、害虫が中に入り込んでいても確実に取り除くことができます。
1.キャベツを逆さにして芯の部分をくり抜きます。
2.水にさらしながらキャベツを一枚ずつ剥がします。
3.剥がしたキャベツを一枚ずつ水を張ったボールに入れて洗います。
キャベツを一枚ずつ綺麗にむくのは少し難しいですが、葉の根元と芯の間に包丁を入れると1枚ずつはがしやすくなります。一度に沢山調理する場合は芯をくり抜き、水にさらすとはがしやすくなります。茎を切るとキャベツが傷みやすいので、保存する場合は避けたほうがいいでしょう。
一枚ずつ洗う時は芯の方を重点的にこするように洗って、葉の部分は水の中で振るように洗うのがポイントです。30秒ほど水にさらすのを意識して洗うと残留している農薬も落とすことができます。
伊藤祥子
管理栄養士
芯をくりぬいた場合は劣化のスピードが早まるので、湿らせたキッチンペーパーなどで覆い、早めに使い切りましょう。
③農薬が心配な場合は水に重曹を入れるのがおすすめ
キャベツは虫がつきやすい野菜と言われており、自然に育てるとアオムシやアブラムシなどの虫がついてしまうため、農薬を使って育てられます。農薬がついている外側の葉は収穫の段階で剥がされていますが、それでも残留農薬が心配な方は重曹を使ってキャベツを洗いましょう。
1.ボールに水をはって食用の重曹を大さじ1,2杯入れます。
2.キャベツを30秒から1分程度浸して洗います。
3.重曹を洗い流すようにキャベツを普通の水にさらします。
重曹を入れておくと農薬を取り除くことができますが、長い間浸しているとキャベツに含まれるビタミン類も流れてしまい、食感も悪くなるので気をつけましょう。
キャベツを洗う際のポイント
キャベツは栄養豊富で食感も良い野菜ですが、洗い方を間違えると食感が悪くなったり栄養を逃してしまったりするので、キャベツを洗う時には美味しく食べるためのポイントがあります。
キャベツを使う分だけ洗って残りは保存する
一度洗ったキャベツは傷みやすいので、使う分のみ洗うのがポイントです。残った分は冷蔵庫に保存しておきましょう。
キャベツをカットする前に洗う
サラダや添え物としてキャベツを使う場合、千切りにすることが多いですね。千切りにしてキャベツを使いたい時は切る前にキャベツを洗います。というのも、キャベツにはビタミンCやビタミンKが豊富に含まれていますが、それらのビタミン類は水溶性なので、洗うことで水に溶けてしまうからです。
千切りだけでなく他の切り方であっても同様に、切断面からビタミン類が流出するため、切る前に洗うのがおすすめですが、特に千切りの場合は切断面の総面積が多ので注意しましょう。誤って先に切った場合は、できる限り水に晒す時間を短くするのがポイントです。
キャベツを洗うと白い粉・油のような物が出てくることも?
キャベツを洗って置いておくと、白い粉や油っぽいものが葉に浮いてくることがあります。洗えば落ちるのですが、普通の汚れとは違ってなんとなく気になりますね。食べても大丈夫なものでしょうか。
キャベツの白い粉・油の正体は「ワックスブルーム」
キャベツの葉の表面に着く白い粉や油は「ワックスブルーム」と呼ばれており、植物が自然界で体を守るために出しているロウ物質です。
「ワックスブルーム」は植物が太陽の日が強い時や干ばつの時に内側の水分が蒸発しないように出すもので、雨の時には雨を弾いて病気になるのを防ぎます。
普段は目立ちませんが、水で洗ったり雨に流されると白っぽく塊になることもあります。天然のロウのようなものであるため体に害はなく、新鮮な野菜や果物に多く出ると言われています。
キャベツの白い粉・油は食べて問題ない
「ワックスブルーム」はキャベツから出てくる自然由来の成分なので食べても大丈夫です。野菜に白い粉がふいていると汚れや農薬かと心配になりますが、体に悪影響はありません。
見た目が気になる場合は使うときにさっと洗うと綺麗に落ちます。この「ワックスブルーム」はキャベツだけでなくブロッコリーやぶどう、すももなどにも見られます。