豚肉を加熱しても赤い・ピンクの原因は?食べて大丈夫?生焼け判断のポイントも紹介!
豚肉を加熱しても赤い・ピンクのままだったという経験はありませんか?食べても大丈夫なのでしょうか?今回は、豚肉を十分に加熱しても赤い・ピンクのままである原因や、豚肉が生焼けのまま食べると危険な理由を紹介します。生焼け豚肉の判断基準や生焼けを防止する方法も紹介するので参考にしてみてくださいね。
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- 豚肉を加熱しても赤い・ピンク色のまま…。食べたけど大丈夫?
- 豚肉を十分加熱しても赤い・ピンク色のままな原因は?
- まず豚肉が赤い色である理由から知ろう
- ①塩漬食肉製品であれば赤い色・ピンク色が保たれるため
- ②未変性ミオグロビンが存在する場合があるため
- 加熱した豚肉が赤い・ピンク色は生焼けの場合も?判断の仕方は?
- 豚肉が生焼けにならない加熱時間の目安
- 生焼け豚肉の判断基準・特徴
- 生焼け豚肉を食べてしまったらどうなる?対処法は?
- 食中毒・E型肝炎ウイルスに感染する危険性がある
- 腹痛など症状がでたら病院へ行こう
- 豚肉の生焼けを防ぐコツ・ポイントは?
- ①冷凍豚肉は常温に戻して調理する
- ②薄めに肉をカットする
- 豚肉が赤い・ピンク色の場合は生焼けに注意!
豚肉を加熱しても赤い・ピンク色のまま…。食べたけど大丈夫?
豚肉や鶏肉などの生肉は、必ず加熱してから食べないといけないと聞いたことがある人は多いでしょう。しかし、豚肉を加熱しているにもかかわらずちょっと赤い場合やピンク色の場合は、そのまま食べてしまっても大丈夫なのでしょうか。今回は、豚肉を加熱しても赤い場合やピンク色になる場合の原因や、食べてしまった時の対処法など紹介していきます。
豚肉を十分加熱しても赤い・ピンク色のままな原因は?
豚肉を十分に加熱していても、赤かったりピンク色になったりするのはなぜでしょうか。ここでは、豚肉を加熱しているのに色が変わらないことがある原因を紹介していきます。
まず豚肉が赤い色である理由から知ろう
豚肉が赤い色をしているのは、ミオグロビンと呼ばれるヘム鉄とグロビンからなる色素タンパク質が含まれているからです。鶏肉にはミオグロビンが少ないため白っぽい色になり、牛肉にはミオグロビンが豊富に含まれているため濃い赤色をしています。このミオグロビンに含まれている鉄が、還元状態であると赤い色になります。
生の豚肉は時間が経つと赤色から褐色に変色しますが、これは鉄の酸化が進むことによって起こります。加熱をすることで赤い色から褐色に変色するのも、鉄の酸化によるものです。加熱するとグロビンが変性し、酸化防止作用が失われて鉄が酸化されることがわかっています。
生の豚肉が鉄の酸化により褐色に変色している場合は、鮮度が落ちていることがほとんどなので注意が必要です。豚肉の色はミオグロビンに含まれる鉄の状態によって左右されるので、覚えておくと良いでしょう。
(*豚肉の変色について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
①塩漬食肉製品であれば赤い色・ピンク色が保たれるため
ソーセージやハムなど豚肉を食塩や香辛料などで塩漬した塩漬食肉製品の場合は、正常な状態でも赤い色・ピンク色を保つことができます。塩漬による豚肉の赤い色・ピンク色は、発色剤である亜硝酸の還元によって一酸化炭素とミオグロビンが反応しニトロシルミオグロビンが作られることによって生じるものです。
このため、食肉加工品など塩漬されているものを購入して赤い色・ピンク色になっている場合は、加熱処理がしっかりと行われているものなので安心して食べることができます。
②未変性ミオグロビンが存在する場合があるため
塩漬をしない場合は亜硝酸を使用しないので、ニトロシルミオグロビンが生成されずほとんどの場合は加熱すると赤い色は残りません。しかし、豚肉に未変性ミオグロビンが存在している場合は十分に加熱しても色が変わらないケースがあります。
未変性のミオグロビンは、加熱をしても鉄の酸化を防止する働きがあるため鉄が還元状態になることで赤い色やピンク色を保つことができます。また、ミオグロビンが変性していても鉄が酸化する環境にない場合は還元状態となるため赤色のままになることがあるでしょう。
加熱した豚肉が赤い・ピンク色は生焼けの場合も?判断の仕方は?
豚肉が加熱してもピンクである理由を紹介してきましたが、生焼けである可能性も考えられます。ここからは、豚肉が生焼けにならない加熱時間と生焼けの見分け方を見ていきましょう。
豚肉が生焼けにならない加熱時間の目安
豚肉が生焼けにならないようにするためには、豚肉の中心部までしっかりと火を通す必要があります。豚肉が生焼けにならない加熱時間の目安は、豚肉の中心部の温度が63℃の場合は30分間以上、中心部の温度が75℃の場合は1分間以上となっています。この温度と時間で加熱すれば、豚肉に付着している細菌やウイルスをほとんど死滅させることができるでしょう。
加熱しているにもかかわらず赤い場合やピンク色になるなど、豚肉の色だけで判断できない場合は、温度や加熱時間を目安にして生焼けを防いでみることをおすすめします。