キャベツが臭い原因は?食べられる?簡単な臭みの消し方・対策を紹介!
【野菜ソムリエ監修】キャベツの臭いがきつい理由を知っていますか?きつい臭いがあっても食べられるのでしょうか?今回は、キャベツの臭いがきつい原因や臭いの消し方・対策など紹介します。キャベツの臭いが気にならない料理レシピも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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キャベツが臭い原因とは?腐ってる?
サラダ、炒め物、スープなど用途が広く食卓に欠かせない存在のキャベツですが青臭い、カビ臭いといったきつい臭いを感じることがあります。キャベツが臭いのはどのような原因からでしょうか。
①時間経過による臭い成分の反応
キャベツや大根などアブラナ科の野菜は辛味成分のアリルイソチオシアネートを含みます。アリルイソチオシアネートは時間の経過と共に、空気中の酸素に反応して分解され、ジメチルスルフィドと呼ばれる成分に変化します。このジメチルスルフィドが原因でキャベツのきつい臭いが発生するので、腐っている訳ではありません。
青臭い、ガス臭い、磯臭いなど表現は様々ですが、ジメチルスルフィドは悪臭成分とまで言われているようです。
②土壌の微生物が分泌した成分
キャベツが育った土壌に含まれる微生物が分泌する成分「メチルイソボルネール」もキャベツのきつい臭いの原因です。こちらはカビ臭い、墨汁臭いなどと言われることが多いのですが、カビが発生したのではなく、メチルイソボルネールの臭いがキャベツに移ったと考えられます。
人間の嗅覚はメチルイソボルネールの臭いに非常に敏感で、僅かな量でも嗅ぎ分けてしまうので、キャベツに少し臭いが移っただけでもカビ臭いと感じてしまうのでしょう。
③腐っている
キャベツが腐敗した場合も異臭が発生します。腐敗の場合は臭いの他、見た目にも以下のような変化がみられます。
・酸っぱい臭いがする
・ぬめりがあり、茶色の汁が出る
・葉が解け始めている
・全体から水分が抜けている
青臭い、カビ臭いといったキャベツ独特の臭いではなく酸っぱい臭いの時は腐っている可能性が高いので注意が必要です。臭いと同時に上記のような見た目の異変も併せて確認し、腐敗している場合は処分しましょう。また、キャベツは内部黒変症状やポリフェノールの酸化により黒い点々が現れることがあり混同しやすいので気を付けてください。
(*キャベツの腐敗について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
④キャベツの品種
キャベツの収穫時期によって、きつい臭いが発生しやすい品種もあります。春に収穫される「中早生種・中性種」は呼吸量が多いのでキャベツの臭いがきつくなると言われています。そのため、キャベツは冬に収穫される「寒玉種」から中早種、中性種に品種が切り替わる4~6月に最もキャベツの臭いについて問い合わせが多くなっているケースもあるようです。
福光佳奈子
野菜ソムリエ
貯蔵期間の長い耐寒性キャベツも熟成期間にジメチルスルフィドが発生する可能性が高く、においが強くなりやすいです。おいしいキャベツを選ぶために「産地直送」や「朝採れ野菜」を購入してもよいでしょう。
臭いキャベツは食べても大丈夫?
キャベツの臭いの原因となる成分などについて見てきましたが、きつい臭いがあるキャベツを食べても問題ないのでしょうか。
食べても問題ないが風味に影響することがある
腐敗した酸っぱい臭いのキャベツは食べてはいけませんが、ジメチルスルフィドやメチルイソボルネールの成分による青臭い、カビ臭いといったキャベツは食べても体に害はありません。ただし、煮込み料理やスープに使用した場合、スープにキャベツのきつい臭いが溶けだしてしまい料理全体の風味が損なわれることがあります。