なまこの種類には食用と毒持ちがいる?赤・青・黒で味や値段など違いを比較!
なまこにどんな種類があるか知っていますか?今回は、〈黒なまこ・青なまこ・赤なまこ〉など食用の種類別に〈見た目・味・値段〉など特徴を紹介します。毒を持ったなまこの種類や、なまこの捌き方・栄養・レシピなども紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
③値段
日本で流通しているなまこの多くは、赤なまこと青なまこです。この二つを比べると、赤なまこの方が味が優れていると言われていることもあり、赤なまこの方が値段は3割から5割程度高めです。
一方の黒なまこは生で食べられる機会は少ないですが、干した黒なまこは中華料理の高級食材として活用されており、アワビやフカヒレと並ぶ四大海味と称されています。取引価格も非常に高く、1kgあたり数万円で取引される場合もあります。
なまこには毒を持つ種類もいる?
なまこは国内だけでも100種類以上存在しているため、中には毒を持つなまこもいるのではないかと気になる場合もあるかもしれません。ここでは、なまこには毒を持つ種類がいるかどうかを解説します。
なまこの毒を持つ種類の例
食用として活用されている「マナマコ」以外のなまこには、以下のような毒をもつ種類もあるので、安易な食用は危険です。
・ニセクロナマコ
ニセクロナマコは、黒なまこによく似た見た目をしている毒を持つなまこです。黒なまこが沖縄などの南方の海に生息しているのに対し、ニセナマコは紀伊半島よりも南に位置する比較的暖かいところに生息するのが特徴です。
ニセクロナマコはホロチュリンと呼ばれる毒を、その肉の中に高濃度に含んでいるため、食べることはできません。なお、このホロチュリンは食用のなまこにも健康に害がない程度の少量含まれています。しかし、高濃度になると健康を害する恐れがあるので、黒なまこと間違えてニセクロナマコを食べないよう注意しましょう。
なまこの捌き方・下処理は?
なまこは、以下の手順で捌きます。
【手順】
1.表面を包丁で刺激する
2.ひっくり返して腹の部分を上に向け、縦に包丁を入れ切り開く
3.内臓(わた)を取り出し、軽く洗い流す
4.両端の硬い部分(くちばし・肛門)をそぎ落とす
5.たっぷりの塩をかけて2~3分程度揉みこみながら表面のぬめりをこそげ落とす
6.良く洗い流す
7.縦半分に切った後スライスする
なまこは捌く前に包丁でたたくことで、身が硬くなって下処理をしやすくなります。途中で取り出した内臓は、このわたと呼ばれる珍味として食べることができるので、必要に応じて保存しておきましょう。
腹の部分を開いて内臓やくちばし・肛門を取り除いた後は、たっぷりの塩を揉みこんで表面のぬめりを取り除きます。塩を揉みこむうちに、茶色いぬめりの成分が徐々に剥がれ落ちてくるので、揉みこんだ後はしっかり洗い流して綺麗にしておきます。ただし、長時間塩で揉み続けると身も塩で溶けてしまうので、揉みこむ時間は2~3分程度に留めることが大切です。
なまこの栄養価・効能は?
なまこは、その見た目からはあまり栄養が無いように見えるかもしれませんが、実は様々な栄養を含む栄養満点の食材です。ここでは、なまこに含まれるいくつかの栄養素の種類や効能を紹介します。
①ビタミンB1
なまこ100gあたりには、0.05mgのビタミンB1が含まれています。ビタミンB1には以下の効能があるのが特徴です。
・糖質からのエネルギー産生
・乳酸の代謝促進
・消化液の分泌促進
・皮膚や粘膜の健康維持
・脳神経系の正常な働きを維持
ビタミンB1は糖質の代謝を促進する効能を持つため、特にご飯や麺類などの炭水化物が好きな方は積極的に摂取したほうが良い栄養素です。また、筋肉や神経の疲労を回復させる効能も持つので、疲労感が取れない時などにも役立つでしょう。
ビタミンB1が不足すると、疲労感や肩こり・集中力や記憶力の低下・うつ症状などが起きるので不足しないように注意が必要です。
②カルシウム
なまこはカルシウムも豊富に含んでいます。カルシウムには以下のような効能があります。
・骨や歯をつくる働き
・血液凝固作用の促進
・骨粗しょう症の予防効果
・ストレスを和らげる効果
なまこには100gあたり72mgのカルシウムが含まれているのが特徴です。カルシウムは、体内で骨や歯の成分となっており、骨粗しょう症を予防する上では欠かせない栄養素です。ほかにも、ストレスを軽減させる効能も持つため、普段からストレスを感じがちな方は積極的に摂取すると良いでしょう。