冬瓜が旬の時期はいつ?冬ではない?名前の由来・選び方やレシピのおすすめを紹介!
【管理栄養士監修】冬瓜の旬の時期はいつか知っていますか?名前に冬とつきますが、実は夏なんです。今回は、冬瓜と名付けられた名前の由来・理由や主産地・生産量などを紹介します。選び方のポイントや旬におすすめのレシピも紹介するので、参考にしてくださいね。
(このページにはPRリンクが含まれています)目次
冬瓜とは?
冬瓜は様々な食材、料理との相性が良い食材として人気の夏野菜です。地域によっては、「カモウリ」「シブイ」などと呼ばれることもあります。その冬瓜ですが、どんな歴史があり、主にどこで生産されているのでしょうか?
冬瓜の歴史
インドで生まれた冬瓜は、3世紀頃に中国へ伝わり、その後5世紀頃には日本にも伝わったと考えられています。奈良時代の「正倉院文書」や平安時代の「本草和名」といった歴史文献においても、冬瓜についての記載があり、この時期から日本に冬瓜が存在していた可能性は高いようです。
冬瓜の主産地・生産量
冬瓜の主産地は、インド及び東南アジアです。日本国内で見ると、特に生産量の多い都道府県は、以下の通りとなっています。
順位 | 都道府県 | 生産量 |
1位 | 沖縄県 | 2644t |
2位 | 愛知県 | 2173t |
3位 | 岡山県 | 1505t |
4位 | 神奈川県 | 1447t |
5位 | 静岡県 | 816t |
日本の全生産量のうち、上位5県だけで実に8割を占めています。沖縄県や太平洋側、瀬戸内海など温暖な地域で多く栽培されているという特徴があります。
(*冬瓜の味や食べ方について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
冬瓜が旬の時期はいつ?
冬瓜という名前から、旬の時期は冬だと考える人は多くいるでしょう。しかし、本当にそうなのでしょうか。冬瓜の旬の時期、そして冬瓜という名前の由来について、解説します。
冬瓜が旬の季節は夏
冬瓜の旬は、7~9月です。意外にも、夏真っ盛りの時期が冬瓜の旬です。冬瓜は90%以上が水分でできているため、夏バテ対策には最適の食材です。また、利尿作用があり、体内の水分を排出する効果のある「カリウム」も含まれているので、夏場のむくみ解消にも大きな効果が期待できます。
なぜ冬瓜は『冬』瓜なの?
旬を7~9月ごろに迎える夏野菜なのに、なぜ「冬」瓜という名前なのでしょうか。それは、冬まで貯蔵できるということに由来しています。冬瓜は日持ちが良いため、適切に管理すれば、季節を超えて冬まで貯蔵できます。
実際に、冬瓜を切らずに丸ごと冷暗所に貯蔵すれば、1~3か月程度の保存が可能。また、切り口を入れた場合でも、種やワタを取り除き、皮を剥いて、密封して冷凍すれば、長期の保存が可能です。
竹本友里恵
管理栄養士
冬瓜は100gあたり16kcalと低カロリーでヘルシーな夏野菜です。水分量が多いため、旬の夏に摂取すると体の熱を冷ます効果があり、またナトリウムを排出するカリウムを多く含むため、利尿作用によってむくみを解消するのに役立ちます。さっぱりして薄い味をしているので、味がよくし染み込み、煮物やスープ系の料理と相性が抜群です。
冬瓜の旬の値段は?
冬瓜の値段は、その時期によって大きく上下します。旬である夏の時期には、どのくらいの値段で購入することができるのでしょうか。
旬の時期が一番安い
冬瓜を安く買いたいなら、やはり旬の時期が一番です。季節によりどのくらい価格が異なるのか、2018年の東京都中央卸売市場における月ごとの平均卸売価格(1㎏あたり)を確認しましょう。
月 | 平均卸売価格(1㎏あたり) |
1月 | 283円 |
2月 | 280円 |
3月 | 282円 |
4月 | 210円 |
5月 | 164円 |
6月 | 175円 |
7月 | 148円 |
8月 | 163円 |
9月 | 180円 |
10月 | 206円 |
11月 | 213円 |
12月 | 333円 |
年平均 | 181円 |
以上のように、旬である夏頃には特に価格が安く、旬を過ぎた冬以降は価格が高くなります。季節によってその価格は大きく異なるのです。
冬瓜の選び方のポイントは?
せっかく冬瓜を買うなら、美味しいものを選びたいところです。では、どんなところに注目すれば良いのでしょうか。冬瓜の選び方のポイントについて、紹介します。
白く粉ふいている
完熟している冬瓜は、表面に白い粉がついています。この白い粉は「ブルーム」という名前です。お店に行き、そういった冬瓜があるならば、それを選べば間違いありません。
しかし、品種によりブルームがつかなかったり、販売所でブルームを拭き取ってしまったりしていることもあります。そういった場合には、皮に傷がなく、しっかりと濃い緑が色づいたものを選びましょう。
竹本友里恵
管理栄養士
冬瓜は貯蔵性が高い野菜なので、風通しのよい冷暗所に置いておくだけで1ヶ月〜3ヶ月は常温で保存できます。冷蔵庫で保存する場合は、種とワタの部分を取り除いてラップで包んで保存します。皮を厚めに剥くと青臭さが避けられるので、軽く下処理をしておくと良いでしょう。
切り口が白くみずみずしい
スーパーマーケットなどでは、冬瓜が既にカットされた状態で売られていることもあります。その状態で冬瓜の美味しさを見極めるポイントは、その切り口です。切り口が白くみずみずしい状態ならば、新鮮で美味しい冬瓜です。一方、切り口が茶色く変色している冬瓜は、徐々に傷み始めているので、注意しましょう。
種の周りにも身が詰まっている
カットされた状態の冬瓜は、種の周りにも注目してみましょう。新鮮で美味しい冬瓜は、種の周りにも身が詰まっています。
冬瓜が旬の時期におすすめレシピ
どんな料理の食材として使えば、冬瓜は美味しく食べられるのでしょうか。特に旬である夏の時期におすすめのレシピを紹介します。
①豚肉の冬瓜巻き
ビタミンB2が豊富な豚肉と、水分が豊富で体を冷ます効果のある冬瓜の組み合わせは夏バテ対策に最適なレシピです。豚肉のビタミンB2には疲労回復の効果もあるので、真夏のスポーツの後や仕事の後の料理としてオススメです。
②冬瓜の浅漬け
夏バテで全く食欲がない時でも、さっぱりした味わいの冬瓜の浅漬けは、もりもり食べることができるでしょう。食欲不足で栄養が不足しがちな夏場の一品としてオススメです。
③冬瓜の海老あんかけ
海老のダシが効いた和風の上品な味付けが魅力の冬瓜の海老あんかけです。日本酒や焼酎など、お酒との相性もバッチリです。残り物でできる時短レシピで、冷やしてお弁当のおかずにする味わい方もあります。
④冬瓜と高野豆腐の煮物
冷や冷やの冬瓜と、栄養素たっぷりの高野豆腐の組み合わせは健康料理としても注目です。特に味付けをしなくとも、高野豆腐そのものの甘味が口に広がり、食べやすさは抜群です。食欲がなくなりがちな夏場に、是非とも食べたい一品です。
冬瓜は旬が一番美味しい
冬瓜を最も美味しく味わうことができる季節は、旬である夏です。冬瓜は水分が豊富なため、夏バテ予防にも最適な食材です。旬の時期ならば冬瓜を安く購入することもできるので、豊富なレシピを選んで好きな料理に活用しましょう。