キャッサバとは?タロイモやタピオカと違いは?毒抜きの仕方や食べ方を紹介!
【野菜ソムリエ監修】キャッサバとはどんな食材か知っていますか?名前くらいは聞いたことはあるかもしれません。今回は、キャッサバの味・栄養・品種に加えて、タピオカやタロイモとの違いについて紹介します。キャッサバの毒抜きの仕方や、食べ方・レシピも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
(このページにはPRリンクが含まれています)目次
キャッサバとは?
キャッサバは日本人にはあまりなじみのない食材で、実際に見たことはない人も多いかもしれません。ここでは、キャッサバとはいったいどのようなものなのか説明します。
キャッサバは熱帯雨林で栽培される芋の一種
キャッサバは、南アメリカが原産といわれているトウダイグサ科の熱帯性植物で、原産地では古くから茎の根元部分につく芋が食用とされてきました。芋の形はさつまいもに似ていますが、細長くて先が尖った形をしています。
キャッサバは乾燥・干ばつに強いうえに栽培がとても簡単なため、現在でも世界的に生産量の多い芋です。多くは南アフリカやタイ、ブラジルなどの熱帯地域で栽培・生産されていますが、日本でも栽培できます。
キャッサバの品種
キャッサバは、以下のように大きく2つの品種に分けられます。
・苦味種:毒性の高い品種
・甘味種:毒性の低い品種
キャッサバには青酸配糖体と呼ばれる毒性のある物質が含まれており、その含有量が多いものが苦味種、少ないものが甘味種と呼ばれています。甘味種はそのまま茹でたりふかしたりして食用にできますが、苦味種は毒抜きをしないと食用にはできず、一般的にはでんぷんへの加工用として利用されています。
なお、この青酸配糖体が含まれているために日本ではキャッサバの生の状態での輸入が禁止されており、この有毒成分を加工し除去したものしか輸入できません。
福光佳奈子
野菜ソムリエ
キャッサバには苦味種と甘味種があるうち、苦味種は主にデンプンの加工用として、甘味種は野菜として食用にされています。
キャッサバの根には毒があるって本当?危険?
キャッサバは、有毒な成分である青酸配糖体が含まれているため、食用とするには毒抜きが必要です。ここでは、キャッサバの毒抜きについて説明します。
キャッサバを食べる際は毒抜きが必要
キャッサバの毒抜きの方法と手順は以下のとおりです。
1, 皮を厚めにむく
2, 2時間茹でる
3, 茹でこぼして、さらに2時間茹でる
4, 水に16時間ほどつける
キャッサバの毒の90%は皮の部分に集中しているので、皮を厚めにしっかりと剥けば、この方法でほとんどの毒素が取り除けるでしょう。甘味種の場合は毒の成分が少ないため、皮を剥いて、加熱調理するだけでも食べられます。
青酸配糖体は水に溶けやすい性質があるため、皮をむいて茹でる前に4~5日ほど水につけておく、すりおろして数回濾すことも毒抜きとして効果的です。また、皮をむいて数日天日干しにする方法もあります。
キャッサバとタピオカ・タロイモの違いは?
キャッサバは知らなくても、タピオカは知っている人も多いでしょう。ここでは、キャッサバとタピオカ、キャッサバと同じように熱帯地方で栽培・食用とされているタロイモとの違いについて説明します。
タピオカの原料がキャッサバ
キャッサバの芋から抽出したでんぷんを乾燥させたものが、タピオカ粉です。このタピオカ粉を加工したものが「タピオカパール」と呼ばれるもので、このタピオカパールを茹で上げたものがタピオカになります。
(*タピオカの原料について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)