ユリ根とは?毒がある?栄養は?下ごしらえや食べ方・活用レシピのおすすめも紹介!
【野菜ソムリエ監修】ユリ根とはどんな野菜か知っていますか?今回は、ユリ根の旬の時期や味わいに加えて、毒があるのかどうかや、下ごしらえの仕方も紹介します。ユリ根の栄養素や効果・効能の他に、食べ方・活用レシピも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています(※1)
※1日の摂取量は成人男性の目安です
ユリ根に含まれる栄養素の代表的なものにカリウムがあり、このカリウムは人間の体内に含まれるミネラルの中で一番多いとされる栄養素です。カリウムには体内の余分な塩分を排出する効果があり、血圧を下げる効能も期待できる栄養素の一つになります。
また、血液の中のカリウム濃度が低下すると痙攣や嘔吐、呼吸筋麻痺などの重大な障害を引き起こす低カリウム血症になる可能性もあるため、不足には注意が必要です。(※2)
②鉄
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
0.9mg | 7mg | 13% |
鉄は、血液の成分であるヘモグロビンのもとになるミネラルで、ヘモグロビンは呼吸によって取り込んだ酸素を全身に運搬する重要な効果がある物質です。鉄が不足するとこのヘモグロビンが不足して貧血を引き起こす原因にもなるため、不足しないよう適度に摂取する必要があります。特に運動量が多い方や女性は不足しがちなので、意識的に摂取するのがおすすめです。(※3)
③リン
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
65mg | 1050mg | 6% |
ユリ根は、丈夫な歯や骨を作るために欠かせない物質であるリンも豊富に含んでいます。リンが不足すると筋力の低下や脱力感を生じることがあるようです。近年では、血清中のリン不足が糖尿病や高血圧を発症する可能性を高めると言われています。生活習慣病予防の観点からも、不足には気を付けたい栄養素の一つと言えるでしょう。(※4)
④炭水化物
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
28g | 320g | 9% |
炭水化物は身体を動かすエネルギー源になるため、不足すると身体機能が低下して疲れやすくなったり、風邪をひきやすくなったりします。炭水化物を取りすぎると肥満につながる可能性があるため注意が必要ですが、適度な摂取は心がけましょう。(※5)
福光佳奈子
野菜ソムリエ
薬膳としての効能は、心をおだやかにしてくれる作用にすぐれ、イライラや不眠などに役立つといわれています。肺を潤して、咳を止める作用があるほか、肌の調子も整える作用があります。乾燥する季節におすすめです。
ユリ根の下ごしらえの仕方は?
ユリ根の下ごしらえの方法は、下記の通りです。
①ユリ根の方面を水で軽く洗い流す
②外側から順番に一枚ずつ優しく剥がす
③全て剥がしたら、再度水で洗う
④色が変色している部分は削ぎ落す
⑤大きな欠片は食べやすい大きさに切る
ユリ根を美味しく調理するには、適切な下処理が必要になります。下処理がきちんとできていないとユリ根本来の風味を味わえません。難しそうなイメージのある下処理ですが、一度習得すれば簡単に行えるので覚えておきましょう。食べるまでに日にちがある場合は、おがくずの中で保存することで長持ちさせることができるのでお勧めです。
ユリ根の食べ方・活用レシピのおすすめ
おせち料理以外にもユリ根の美味しい食べ方はたくさんあります。またユリ根には健康に良い成分も含まれるので、健康維持にも役立つでしょう。ここでは、家庭で簡単につくれる美味しいユリ根料理を紹介するので参考にしてください。
①ユリ根としめじのバターホイル蒸し
ユリ根を使ったホイル蒸しです。ユリ根の食感をより楽しむことができ、バターとの相性もとてもいい料理になります。蒸し焼きのため焦げる心配がなく手軽に作れるのでお勧めです。