にんにくの使い方は?切り方や皮・芯など下ごしらえの仕方は?活用レシピのおすすめも紹介!
【野菜ソムリエ監修】にんにくのおいしい使い方について知っていますか?今回は、にんにくの<皮の剥き方・芯の取り方>などの下ごしらえの仕方に加えて、使い方別のおすすめの切り方も紹介します。にんにくの旬の時期・保存方法や、活用レシピのおすすめも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
にんにくとは?

にんにくは料理の香りづけや臭み消しなど、様々な料理に活用できる食材ですが、にんにくに旬の時期はあるのでしょうか。にんにくの旬の時期や、長持ちする保存方法を紹介します。
にんにくの旬の時期
にんにくは5~10月に旬を迎え、国内では青森県の生産量が最も多く、香川県や宮崎県でも収穫されています。収穫したての新にんにくは水分が豊富でみずみずしく、丸ごとホイル焼きにすると芋のような食感が楽しめます。
にんにくが一年を通して手に入るのは、中国やスペインなど海外から輸入しているためで、国産のにんにくに比べ安価で購入できることも特徴的です。
にんにくの保存方法・期間
にんにくの保存方法と、保存できる期間は以下の通りです。
・常温保存:1~3か月
・冷蔵保存:1か月
・冷凍保存:2か月~半年
にんにくは湿気や乾燥に弱く、常温保存ではカビが生えやすいため、ネットに入れて風通しの良い場所に吊るしておくようにしましょう。冷蔵保存の際は乾燥を防ぐために新聞紙やキッチンペーパーで包んでから、保存袋に入れて冷蔵庫に入れてください。
最も長持ちするのは冷凍保存ですが、その際は皮を剥いたにんにくを一片ずつラップで包んで保存袋に入れると乾燥から守られ、冷凍庫で2~3か月保存することが可能です。また、あらかじめみじん切りやスライスにして一回分ずつラップで包んでおくと、調理の際に凍ったまま加熱して使えます。
にんにくの下ごしらえの仕方は?

にんにくはどのように下準備しておくと簡単で、美味しく料理に使えるのでしょうか。にんにくの下ごしらえのコツを解説します。
①にんにくの皮の剥き方
にんにくの皮の剥き方には、以下の4つの方法があります。
【にんにくの皮を一片ずつ剥きたい場合】
・ボウルに入れてフタをして10秒振る
・水に2~3時間つけておく
・蓋つきの瓶などに入れて30秒振る
【にんにくの皮を丸ごと剥きたい場合】
・根元を切り落とし、500Wの電子レンジで1分加熱する
にんにくを少量使う場合は使いたい分だけばらしてから、ボウルや蓋つきの瓶を活用したり水ににんにくを浸けておくと、剥きにくい薄皮を簡単に剥くことができます。
冷凍保存の下準備の際など、にんにくの皮を一個丸ごと剥きたい場合は、電子レンジを使った方法がおすすめです。これらの方法を活用すると、下ごしらえが手短に済むだけではなく、手ににんにくの匂いがつきにくいといったメリットもあります。
②にんにくの芯の取り方
にんにくの芯の取り方は、以下の通りです。
1.皮を剥いたにんにくを半分に切る
2.芯の根元の部分に引っかけるように包丁を入れる
3.指でつまんで芯を引き上げる
上記の手順を活用すると、簡単で手早くにんにくの芯を取ることができます。にんにくの芯の部分には独特の匂いや辛みの成分が多く含まれ、調理の際に焦げやすく苦みやえぐみの原因になることがあります。このため、にんにくの芯はすりおろしやみじん切りをする前の段階で、取り除いておきましょう。
(*にんにくの芯の簡単な取り方について詳しく知りたい人はこちらの記事を読んでみてください。)
③にんにくの切り方
にんにくの切り方と、適した料理への使い方は以下を参考にしてください。
・すりおろし:餃子や唐揚げの下味など、強い香りを出したいとき
・みじん切り:パスタや炒め物など、やや強い香りを出したいとき
・薄くスライス:刺身の薬味やガーリックチップなど、主となる食材の味を生かしたいとき
・つぶし:煮込み料理の隠し味など、あまり香りを立たせたくないとき
にんにくは繊維に傷がつくことで、アリシンと呼ばれる香りの成分が発生します。このため、すりおろしたものがもっとも香りが強く、肉の臭み消しなどにもおすすめです。にんにくを包丁で切る場合は、みじん切りのように細かく切るほど香りが強くなるので、料理への使い方によって切る方法を変えましょう。
つぶしにんにくを作る際は包丁をにんにくの上に平らに乗せ、その上から手で叩き潰すようにしてください。
にんにくの芽が生えていた場合はどうする?
にんにくの芯の部分が育ち緑色の芽が生えていても、じゃがいもの芽が持つソラニンといったような毒はなく、安心して食べることができます。
にんにくの芽の部分は独特の匂いが少なく、食物繊維やβ-カロテンなどの栄養素が豊富に含まれているため、捨てずに一緒に調理して食べることをおすすめします。ただし、にんにくの芽は柔らかく焦げやすいため料理の仕上げに加えるなど、加熱しすぎない使い方をすると良いでしょう。
(*にんにくの芽の毒や栄養価について詳しく知りたい人はこちらの記事を読んでみてください。)
にんにくの使い方のコツは?

スライスやみじん切りにした、下ごしらえ済みのにんにくはこの後どのような使い方をすると良いのでしょうか。にんにくの、料理への使い方のポイントを紹介します。
①弱火から中火でじっくり加熱する
下ごしらえをしたにんにくを油を引いたフライパンや鍋で、油に香りを移すように弱火から中火でじっくり加熱すると、にんにくの香りが立ち料理の風味が上がります。
ペペロンチーノやガーリック炒めなどの、にんにくの香りを愉しむ料理は、こちらの使い方がおすすめです。にんにくを強火で炒めると、香りが弱くなるだけではなく、苦みが出るため火加減には注意しましょう。
福光佳奈子
野菜ソムリエ
にんにくには果糖が多く含まれているため、とても焦げやすいです。フライパンなどを火にかける前に油とにんにくを投入し、弱火で調理すると焦げにくくなります。
②下ごしらえしたら乾燥しないうちに使う
にんにくは包丁で切ることで香りの成分が発生しますが、切ったままにしておくと空気中にその成分が揮発して、香りが弱くなります。また、スライスした切り口から乾燥し変色の原因となるため、下ごしらえが済んだらなるべく早く調理することがにんにくの香りを生かす使い方のコツです。
③すぐに使い切れない場合はオイル漬けにして長期保存する
にんにくを使い切れなかった場合は、オイル漬けにしておくと、長期間保存することができます。にんにくをオイル漬けにする手順は、清潔な瓶や密閉容器ににんにくを入れ、そこににんにくが浸る量のオリーブオイルを加えてください。好みに合わせて、鷹の爪を入れても良いでしょう。
丸ごとのにんにくを漬けた場合は、香りがオイルに移るまで一週間程度かかりますが、スライスやすりおろしのにんにくを使うとすぐに料理に使えます。こちらのオイルは常温保存で3か月程度日持ちし、パスタやドレッシングに活用するのがおすすめの使い方です。
(*にんにくのオリーブオイル漬けの作り方について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
福光佳奈子
野菜ソムリエ
焼酎などに漬け込んで、にんにく酒にすることもおすすめです。熟成に3か月程度かかりますが、常温で3年以上も保存できます。パスタやカレーなど、にんにくを使う料理全般に活用できて便利です。
にんにくの活用レシピのおすすめ
にんにくの使い方を応用して、美味しい料理を作りましょう。にんにくを使ったおすすめのレシピを、3つ紹介するので参考にしてください。
①チキンガーリックステーキ
チキンステーキと相性の良いガーリックチップを、たっぷりと乗せたレシピです。にんにくの香りが好きな人は、下味にすりおろしたにんにくを揉みこんでも良いでしょう。にんにくには、疲労回復に役立つビタミンB1が豊富に含まれています。
②にんにくとあさりのボンゴレスープパスタ
みじん切りにしたにんにくの香りと、あさりの出汁が相性抜群のスープパスタです。にんにくに含まれる栄養素のアリシンには、血行を良くして体を温める効果があります。
③にんにくの醤油漬け
にんにくを丸ごと醤油で漬け込んだ、ビールやごはんのお供に良く合うレシピです。このにんにくをスライスやすりおろしにして、刺身や冷奴の薬味にしても良いでしょう。にんにくを漬け込んだ醤油も香りが楽しめるため、食べ終わった後は料理の味付けに活用してください。
にんにくをうまく使おう
香味野菜であるにんにくの下ごしらえや、使い方のポイントなどを紹介しました。スライス・みじん切り・すりおろしといった、使い方で変わる香りの特徴を生かし、にんにくを上手に取り入れましょう。にんにくを使ったおすすめのレシピも活用し、美味しい料理を作ってください。