カニビルとは?寄生虫?甲羅の気持ち悪い「黒いぶつぶつ」の正体を解説!
カニビルとは何か知っていますか?カニの甲羅につく気持ち悪い黒いぶつぶつの正体です。今回は、寄生虫「カニビル」の生態や、カニの甲羅についていても危険性はないか、食べられるのかなど紹介します。〈フクロムシ〉など、カニビル以外のカニにいる寄生虫についても紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
カニビル以外のカニにいる寄生虫は?
出典: @1_no_kura
カニビルについて、見た目が気持ち悪いですが、無害であると分かり安心しました。カニは寄生虫が多い食材とも言われますが、他にはどんな寄生虫がいるのかも紹介します。危険な寄生虫もいますので、食べる際に注意しましょう。
①フクロムシ
フクロムシがカニに寄生すると、オスをメス化させてしまうのが特徴です。メスのカニにはお腹のあたりの下半分に、卵を抱えるために三角形のふんどしと呼ばれる部分があります。オスは産卵をしないのでふんどしが小さいのですが、フクロムシに寄生されたオスのふんどしは大きくなっていきます。
このふんどしのあたりにフクロムシの卵巣が、あたかもカニの卵のように出ていることがありますが、これはフクロムシがカニに神経毒を注入し操っているためです。さらには、オスのカニなのに脱皮毎にハサミが小さくなったりメス化してしまいます。ちなみにフクロムシの卵巣を茹でて食べると、ウニに似た味がするようです。
②ウェステルマン肺吸虫
カニ類ではサワガニ・モクズガニ、他には猪肉に寄生するのがウェステルマン肺吸虫です。モクズガニを食べる習慣がある地方では郷土料理として提供されることもあり、稀ですが発症例が確認されています。ウェステルマン肺吸虫症は、胸痛や咳・血痰の症状があらわれます。
とりわけ生食がウェステルマン肺吸虫症を引き起こす原因とされているので、食べるときにはしっかり加熱して食べましょう。
③大複殖門条虫
大複殖門条虫(だいふくしょくもんじょうちゅう)は、魚の寄生虫で有名なアニサキスに比べて太くて大きい寄生虫です。どの魚に寄生するのかはっきり分かっていませんが、イワシやサバ・カツオや川に住むカニ類に見られます。おどり食いなどの生食したときに人間の小腸に取り込まれ、腹痛や下痢を引き起こすので、加熱調理してから食べましょう。
また、大複殖門条虫は冷凍してから食べると感染することはないので、味は落ちますが一度しっかり中まで凍らせることで生食できるようになります。
カニビルは寄生虫だけども心配ない!
カニの甲羅に付いている黒いぶつぶつの正体はカニビルであり、カニビルはカニの品質を落としたり、食べるのが危険なものではないと分かりほっとしました。正体を知っていれば、安心して食べることができそうです。しかし、カニビル以外にカニに宿る寄生虫はいるので、しっかり加熱調理をして安全に食べるようにしましょう。