深谷ねぎとは？品種ではない？旬の時期・産地など特徴や食べ方のおすすめも紹介！

一部の地域では、深谷ねぎと呼ばれるねぎが売られていることがあります。深谷ねぎは品種名ではないとの噂もありますが、それは本当なのでしょうか。深谷ねぎの歴史をはじめ、味や食感の特徴や値段や価格について普通のねぎと比較しながら解説します。

深谷ねぎとは品種名ではなく深谷市近辺で収穫される根深葱の総称で、埼玉県深谷市の特産品として知られています。深谷ねぎの品種には、ホワイトスターや夏扇、農研2号などがあります。

深谷ねぎの産地である、埼玉県深谷市はもともと藍の栽培や養蚕が盛んな土地です。明治時代に藍の価格が暴落したことで、新たな産業としてねぎの栽培に力を入れ始めたことから深谷ねぎの生産が始まったと言われています。大正時代には深谷ねぎの商標がつけられ、深谷ねぎが北海道や東北地方まで出荷されるようになりました。

深谷市は利根川の氾濫が多いため、柔らかく水はけのよい土壌が特徴です。このような土壌がねぎの栽培に適していたため深谷市では1900年ごろからねぎの栽培が盛んになり、現在では深谷ねぎが埼玉県のブランドねぎとして確立しました。

一般的なねぎは甘みよりも辛みが強いものがほとんどですが、深谷ねぎは一般的なねぎよりも甘みが強く糖度が高いのが特徴です。深谷ねぎが最も甘みが増して美味しくなる旬の時期には糖度が10度から15度まで高くなり、この糖度は熟したメロンと同じくらいの数値に相当します。

深谷ねぎは、加熱すると上品な香りが立ってより甘みが増して美味しくなります。深谷ねぎは白い部分が太く硬いので、生の状態では普通のねぎよりも歯ごたえが強いのが特徴です。また、深谷ねぎは加熱すると柔らかくとろけるような食感に変わって生とは違った食感が楽しめます。

深谷ねぎは一般的なねぎと比較しても、それほど値段が変わりません。通販などでは2kgあたり2000円から3000円程度で販売され、普通のねぎと同じくらいの価格で販売されています。また、産地である埼玉県の農産物直売所などでは1本100円程度で販売されていることもあるため、購入しやすい値段のねぎだと言えるでしょう。

（＊ねぎの種類について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。）

埼玉県深谷の特産品で糖度が高い深谷ねぎですが、一番美味しく食べられる旬の時期はいつなのでしょうか。甘みが増して美味しくなる深谷ねぎの旬や、収穫時期について紹介します。

深谷ねぎが最も美味しくなる旬の季節は、12月ごろです。深谷ねぎは深谷市周辺で一年中栽培されていますが、収穫される時期によって春ねぎ、夏ねぎ、秋冬ねぎと呼ばれています。そのうち甘みが強く糖度が高くなるのは、10月下旬から4月上旬ごろに収穫される秋冬ねぎです。

特に秋冬ねぎのなかでも最も美味しくなる旬の季節は、12月から3月ごろです。秋冬ねぎは冬の寒さで甘みが増すうえに白い部分が太く肉厚になるため、他の時期に収穫される深谷ねぎよりも美味しいと言われています。

深谷ねぎの主な産地はどの地域で、どのくらいの量の深谷ねぎを生産しているのでしょうか。深谷ねぎの主な産地と年間の生産量について紹介します。