牛乳を温めると膜が張るのはなぜ?名前ある?張らない方法や成分も解説!
牛乳を温めると膜ができるのはなぜでしょうか?今回は、牛乳を温めると膜ができる現象や膜の名前・栄養成分に加え、膜が張らないようにする方法を紹介します。膜が張らないレシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
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牛乳を温めると膜ができるのはなぜ?現象に名前ある?
牛乳を温めると表面に膜が張ることがありますが、なぜでしょうか。牛乳は身近な飲み物ではあるものの、この現象について知っている人はあまりいないかもしれません。ここでは牛乳を温めたときに、膜が張る現象について説明していきます。
牛乳を温めると膜ができる現象は「ラムスデン現象」
牛乳を加熱すると膜が発生する現象はラムスデン現象と呼ばれ、1903年にイギリスの科学者であるウォルター・ラムスデンが発見したことからこの名前がつけられました。ラムスデンはタンパク質やエマルジョンなどの研究をしていた人物ですが、さらにラムスデンの見つけた現象を研究した人物がいます。
パーシバル・スペンサー・ウムフレヴィル・ピッカリングというイギリス人ですが、海外ではこちらの人物の方が知られているようです。そのため海外ではラムスデン現象ではなく、ピッカリングエマルジョンと呼ばれています。
牛乳を温めると「ラムスデン現象」が起こる理由
牛乳を加熱すると膜が発生する理由は、牛乳に含まれている水分が蒸発することでタンパク質や脂質などの濃度が高くなるためです。さらに加熱を続けることで、タンパク質が変性し、脂肪や糖類と一緒に塊になります。そのため、牛乳の膜は空気に触れている表面にだけ発生し、空気に触れていない中の部分や鍋底部分には発生しません。
ラムスデン現象は、牛乳を40℃以上に加熱すると起こる現象と言われています。牛乳に膜を作りたくない場合は、かき混ぜて牛乳に対流を作り、膜が動く状態を作るとできにくくなります。
牛乳を温めるとできる膜の名前と成分
牛乳を加熱したときにできる幕の名前はミルクカゼインと呼ばれており、以下の成分が主に含まれています。
・タンパク質
・脂肪
・乳糖
・ミネラル
牛乳を加熱した時に張る膜を食べるのが苦手という人も多いようですが、それぞれの成分は体には非常に良い栄養のため、健康のためには食べるべきと言えます。しかし、膜が出なくても牛乳の中にはこれらが含まれているということになるため、苦手ならこれから紹介する膜が張らないようにする方法を参考にホットミルクを作ってみてください。
牛乳を温めても膜が張らないようにする方法とは?
ホットミルクを作ったときに張る膜が苦手な場合、膜が張らないようにする方法は何かないでしょうか。膜が張る理由を説明しながら、さまざまな方法を紹介していきます。
①砂糖を加えて温める
ホットミルクに砂糖を入れる人も多いようですが、砂糖は加熱後ではなく加熱前にあらかじめ牛乳に入れておくのがおすすめです。牛乳に砂糖を入れることで、砂糖のタンパク質の凝固する温度を高める作用が働き、膜ができにくくなります。味わいにも違和感がなく、甘く美味しく飲めるため味の面でも嬉しい食材と言えます。
②混ぜながら温める
牛乳は表面の水分が蒸発することで膜が発生するため、混ぜながら温めれば膜は発生しないことになります。菜箸などの細いものではあまり効果はないため、泡だて器やお玉などの大きくかき混ぜられるもので混ぜていくのが最適です。また、混ぜながら温める方法は、牛乳を焦げるのを防ぐ効果もあります。
③2回に分けて温める
電子レンジで牛乳を加熱する場合は、2回に分けて温めるのがおすすめです。1回目の加熱が終わったら良くかき混ぜて2回目を投入し、再び過熱することで膜ができにくくなります。
レンジで加熱する場合は、自宅のレンジに牛乳を温めるための機能があるなら、そちらの機能も活用してみましょう。膜ができにくいうえ牛乳が温められすぎることもなく、吹きこぼれの心配もありません。
④丸く切ったオーブンシートを牛乳の上に乗せる
電子レンジでホットミルクを作る場合、加熱中に牛乳をかき混ぜることはできません。レンジでホットミルクを作る場合は、カップに注いだ牛乳に丸く切ったオーブンシートをぴったりくっつくように乗せてから、レンジで加熱してみましょう。こうすることで、牛乳の表面に含まれる水分が蒸発することがないため、膜が張らなくなります。
ホットミルクをよく飲むなら、時間のあるときにオーブンシートをまとめて丸く切っておくと便利です。