生ハムとは?プロシュートや普通のハムとの違いは?種類・作り方や食べ方のおすすめも紹介!
生ハムとはどんな食材か知っていますか?実は「生」のハムという意味ではありません。今回は、生ハムの〈味・作り方・種類・歴史〉など〈プロシュート・普通のハム〉と違いを比較して紹介します。生ハムの種類や食べ方のおすすめも紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
生ハムとは?「生」のハムではない?

ハムが冷蔵庫に常備されることが多い理由の一つに、保存性が高いことがあります。しかし生ハムはハムより賞味期限が短く、生だからだと多い込んでいる人もいそうです。ここでは、生ハムとは何か、生のハムではないのかについて説明します。
生ハムとは豚肉を塩漬けして燻製・乾燥させたハムのこと
生ハムとは、豚のもも肉を塩漬けしてから燻製して乾燥させ、熟成させたハムをさします。生ハムと呼ばれてはいるものの生肉ではなく、加熱しないで作るためにその名前がつきました。
生ハムの歴史
生ハムの歴史は古く、古代ローマ時代までさかのぼります。その当時は肉を塩漬けして水分を抜き、常温で長期保存することを目的に作られていました。日本に生ハムが伝わったのは幕末といわれており、1917年に製法が伝わったとされています。しかし一般に普及したのは、第二次世界大戦が終わった後のようです。
生ハムの保存期間・賞味期限
生ハムの保存期間や賞味期限は、保存される状況によって異なります。未開封の生ハムであれば90日から最長で2年、開封後は冷蔵保存で1週間、冷凍保存で3ヶ月以内が目安です。また、現在日本で市販されている生ハムは、未開封でも冷蔵保存が基本です。これは日本の高温多湿な気候が、生ハムの長期保存に適していないことによります。
(*生ハムの保存期間や賞味期限について詳しく知りたい方は、こちらの記事を読んでみてください。)
生ハムと普通のハムの違いは?

生ハムが生肉でないとわかると、普通のハムと何が違うのかが気になることでしょう。ここでは、生ハムと普通のハムの違いについて説明します。
生ハムと普通のハムは塩分量・作り方が違う
生ハムと普通のハムの違いは、使用する塩分の量と作り方です。生ハムに使われている塩分量は、普通のハムの3倍といわれています。これは塩漬けによって水分を抜くためで、商品化する際に塩抜きが行われます。
また、普通のハムは豚のもも肉を塩漬けして燻製して乾燥させ、熟成させた後に加熱によるボイル加工を行います。しかし生ハムを作る際には燻製と乾燥、熟成はさせるものの、一切加熱加工しません。この加熱加工の有無が、味や食感にも影響するのです。
生ハムとハムの味の違い
生ハムに使われるのは豚のもも肉に限定されますが、普通のハムの場合はそれ以外の部位を使用することもあります。また、生ハムには塩しか使われませんが、普通のハムには調味料や香辛料が加えられることが珍しくありません。それが味の違いにも表れます。
生ハムの食感はやわらかくしっとりしており、強い塩気を感じます。一方の普通のハムには様々な味があるものの、肉の繊維ときめ細かさを感じられる点が異なります。
Twitterの口コミ
以前生ハム花までこんなにうまいんだから焼けばもっと上手くなるに違いないと思いトースターで焼いたらただのハムになってしまい、馬鹿すぎて逆に拍手したいレベルのことをした🙄
なんか前に同じようなことした人のツイ回ってきてて、私だけはあの人を笑えなかったのだ…
今日の映画のお供はカルディの生ハム✨味が濃いから半分は料理に使おう…サンドイッチ…サラダ… pic.twitter.com/M2IrH05roT
— カラム (@ramu_osasimaka) August 17, 2020
生ハムとプロシュートの違いは?

生ハムにも色々な種類があり、中でも有名なものにプロシュートがあります。そしてプロシュートは、生ハムの総称ではありません。ここでは、生ハムとプロシュートの違いについて説明します。
生ハムとプロシュートの違いは燻製しているか否か
生ハムを製造する時には、豚のもも肉を長時間にわたって塩漬けして乾燥させ熟成させるか、低温で燻製するのが一般的です。しかしイタリアで発祥したプロシュートは、塩漬けした豚ももの句を乾燥して熟成するだけで、燻製はしません。つまり生ハムとプロシュートの違いは、燻製しているか否かです。
生ハムの種類

生ハムにも様々な種類がありますが、発祥した国によって味や特徴にも違いがあります。ここでは、日本で見かけることの多い生ハムの種類を4つ紹介します。
①プロシュート
イタリア発祥のプロシュートは世界三大ハムの一つで、燻製していないため柔らかく、塩分も抑えめなので口当たりがよいです。豚肉の皮をつけた状態で塩漬けし、1~2年かけてゆっくりと乾燥並びに熟成させます。
②ハモン
ハモンはスペイン産の生ハムをさし、白豚を原料とするハモン・セラーノと、黒豚の中でもイベリア種を原料とするハモン・イベリコが知られています。中でもハモン・セラーノは、世界三大ハムに名前を連ねます。豚肉の皮を取り除いてから塩漬けしているので、食べると塩味を強く感じます。
③ラックスハム
日本で生ハムとして流通しているものの多くが、ラックスハムです。ドイツ語で鮭を意味するラックスが名前についているのは、鮭のように赤色のハムに仕上がっているからです。ラックスハムは加熱せず、低温で燻すあるは燻さずに乾燥させて作ります。そのため、生ハムにしては柔らかく、食感もしっとりしています。
④金華ハム
金華ハムは、原料に中国浙江省金華地区でしか飼育されていない豚肉が使われている希少品です。世界三大ハムとしても有名で、切った際の断面の赤さが火のように見えることから、この名前がつきました。生食ではなく、スープやチャーハンに入れるなど、加熱調理するのが基本です。
(*生ハムの種類について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
生ハムの食べ方のおすすめは?

生ハムは色々な料理に使えるので、食べ方にもバリエーションがあります。ここでは、生ハムのおすすめの食べ方を4つ紹介します。
①生ハム+メロンで食べる
カットしたマスクメロンを生ハムで巻き、オリーブオイルとバルサミコ酢をかけるだけで、極上の一品が出来上がります。自宅で作れば材料費だけで済むので、試してほしいレシピです。
②トッピングに使う
生ハムをピザのトッピングに使ったレシピで、オリーブオイルベースの生地にベビーリーフとマッシュルームと共に乗せるだけで、見た目も華やかな一品となります。生ハムの塩気が食欲をそそるメニューです。
③サラダに使う
レタスと生ハムを使ったシンプルなサラダですが、フライドオニオンがよいアクセントとなっています。プチトマトを添えれば、より彩りが華やかになるので、おもてなしにも重宝しそうです。
④パスタの具材にする
フレッシュトマトと生ハムを使った冷製パスタのレシピは、暑い夏におすすめです。トマトの甘さと生ハムの塩気のバランスが絶妙で、フレッシュバジルをトッピングすると、見た目もさわやかです。
生ハムを食べてみよう
今回は、生ハムの味・作り方・種類・歴史などプロシュート・普通のハムと違いを比較して紹介しました。日本で一般的な生ハムは、世界三大ハムとはひと味違うようです。これを機会に様々な産地の生ハムを食べてみて、好みのものを探してみましょう。