ロブスターに寿命がないっ本当?最長は?不老不死の秘密は「脱皮」にあり?
ロブスターには寿命がないと言われますが、本当なのでしょうか?嘘・デマみたいな話ですよね。今回は、ロブスターの寿命がない・不老不死説が本当なのか噂の真偽やいままで見つかった寿命最長・最大の個体の例を紹介します。ロブスターと似てる伊勢海老の寿命や、寿命のない生き物は他にいるのかどうかも紹介するので参考にしてみてくださいね。
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「ロブスターは寿命がない」はさすがに嘘?デマ?
ロブスターには寿命がないという説がありますが、本当にそんなことはあり得るのでしょうか。それが真実ならば、海の中で過剰にロブスターが増殖していても不思議ではないはずです。それでは嘘やデマなのか、にわかには信じ難い説が誕生した背景について説明します。
ロブスターの不老不死説は理論上「本当」
ロブスターの不老不死説の根拠は、ロブスターには老化しない細胞の仕組みがあることと、脱皮する度に内臓も新しくなるからというものです。それならば理論上は不老不死が叶いそうですが、その理由について詳しく見てみましょう。
ロブスターは寿命がない・不老不死と言われる理由は?
ロブスターの不老不死説や寿命がないのは嘘ではないようですが、詳しくはどのような理由からでしょうか。ここからは、ロブスターの持つ特徴的な性質について掘り下げながら、不老不死と言われる理由を解説します。
①酵素「テロメラーゼ」によって細胞の老化が抑制される
細胞の核中にある染色体の末端には「テロメア」と呼ばれる染色体を保護する機能が付いています。染色体が細胞分裂を繰り返すとテロメアは次第に短くなり、染色体がむき出しの状態までテロメアが短縮すると、細胞は分裂できなくなり老化が始まるのです。
しかし、ロブスターは「テロメラーゼ」と呼ばれる酵素の働きが他の生物よりも活発で、テロメアを伸ばすことができます。テロメラーゼの効果で老化を抑制できるため、ロブスターには寿命がないと言われているようです。
②脱皮により殻と一緒に内蔵も取り替える
ロブスターが脱皮の際、殻と一緒に内臓を新しく入れ替えることも不老不死と言われるひとつの理由です。ただし、入れ替わるのは消化器官の一部だけで、脳や心臓など生命活動の維持に必要な内臓はそのまま残ります。
古いままの内臓もありますが、前述したようにテロメラーゼの働きにより脳や心臓の働きの劣化も抑制できるので、他の生物に比べれば老化の進行は遅いと考えられています。
ロブスターは寿命がないのに死ぬことがある?なぜ?
ロブスターに寿命がないと言われる理由は分かりましたが、命を落とすことはあるのでしょうか。ここでは、不老不死とされるロブスターがどのような時に死ぬのかについて説明します。
①外敵からの捕食
外敵から食べられてしまう危険は、ロブスターも例外ではありません。ロブスターは生まれて間もない数ミリ~数センチほどの大きさの頃は、動物プランクトンと呼ばれ海中を漂っていて、イワシやクジラに捕食されます。大きく成長すると、次の外敵はサメやタコ、人間に変わります。
ロブスターはプリプリとした身やミソも美味しいので、ヨーロッパやアメリカ、日本でも人気の高級食材です。このように外敵に捕食され、寿命を全うできない場合も多いのです。
②脱皮の失敗
ロブスターは生きている間中、大きく成長し続ける生き物です。そのため脱皮を頻繁に行う必要があり、体が大きくなるにつれて脱皮のリスクは大きくなります。脱皮途中は殻が柔らかいために、普段なら襲われないような外敵からも攻撃される可能性が高くなります。
また、脱皮には相当なエネルギーが必要であり、脱皮が終わる前に力尽き息絶えてしまうなどロブスターは脱皮不全での死因が1番多いのです。