出世魚「スズキ」の名前の順番は?フッコ・セイゴとの呼び名の使い分け方を解説!
出世魚「スズキ」はどんな魚か知っていますか?今回は、スズキの〈名前の由来・種類〉のほか、〈フッコ・セイゴ〉など呼び名の変化を出世の順番別にそれぞれ紹介します。スズキの食べ方・料理のおすすめも紹介するので参考にしてみてくださいね。
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スズキとはどんな魚?
流線形のフォルムで輝くうろこのスズキは魚の中でも「ハンサム」だと言われている魚ですが、このスズキとは一体どんな魚なのでしょうか。まずはスズキの名前の由来や種類について解説します。
スズキの名前の由来
スズキの身は真っ白できれいな白身をしているので、まるですすぎ洗いをしたかのようにきれいであることから「すすぎ」の言葉が元になって「スズキ」になったという説があります。また、出世魚で出世に進む魚と言われていることから、「すすみ」が変化して「スズキ」となった説もあります。
他にも、うろこがすすけた色であることから「すすけ」から「スズキ」になった説など、スズキの名前の由来にまつわる説はさまざまです。
スズキの種類
一口にスズキと言ってもその種類はさまざまで、以下のような種類があります。
・スズキ
・ヒラスズキ
・タイリクスズキ
・有明産スズキ
スズキは浸透圧の調整が上手で、海と川を行き来することができる生息範囲が広い魚です。ヒラスズキは茨城県~鹿児島県にかけての太平洋側と日本海の西側、朝鮮半島の南側の沿岸部に生息しています。関東では房総半島・三浦半島・伊豆半島が生息域です。
タイリクスズキは1989年ごろから中国より輸入された種類で、成長速度の早さから日本の在来種を脅かす存在だと言われています。生息域は黄海・渤海沿岸・東シナ海・南シナ海などの中国大陸の沿岸部です。有明スズキはその名の通り有明海を生息域としたスズキです。
ちなみにスズキは「シーバス」と同じ魚
海釣りではシーバス釣りが人気ですが、スズキとシーバスは呼び名が違うだけで同じ魚です。「シーバス」はフィッシング用語で、ヨーロッパにおけるスズキの名称である「European seabass」からシーバスと呼ばれるようになりました。ただし日本近海で釣れるスズキの英名は「Japanese sea perch」なので、その名前の由来には諸説あります。
スズキは出世魚?出世の順番と名前の変化は?
スズキはブリと同じように成長の順番で呼び名が変わるので出世魚だと言われています。地域によってさまざまな順番の区別や呼び名があるので詳しく解説します。
①【関東地方】でのスズキの呼び名の変化
関東地方では以下のように呼び名が変わります。
・セイゴ(20cm~30cm)
・フッコ(40cm~60cm)
・スズキ(60cm~)
スズキは一年で10cm成長し、2年前後で20cm程度になった幼魚をセイゴと呼ばれ、初心者でも釣りやすい魚で知られています。4年前後のものを関東地方ではフッコと呼び、6年以上でスズキという順番で呼び名が変化します。
②【関西地方】でのスズキの呼び名の変化
関西地方では以下のように呼び名が変わります。
・セイゴ(20cm~30cm)
・ハネ(40cm~60cm)
・スズキ(60cm~)
関西地方では幼魚のセイゴ、成魚のスズキは関東地方と同じ呼び名ですが、4年前後のものを表すフッコはハネという呼び名に変わるのが特徴です。
③【東海地方】でのスズキの呼び名の変化
東海地方では以下のように呼び名が変わります。
・フッコ(~60cm)
・スズキ(60cm~)
東海地方では、関東地方や関西地方でセイゴやハネと呼ばれていた幼魚の段階の名称がなく、2種類の名称しかありません。60cmまでの大きさのものは全て、関東で4歳前後のものを表す名称と同じフッコと呼ばれています。
④【有明近海】でのスズキの呼び名の変化
有明近海では以下のように呼び名が変わります。
・ハクラコ(~20cm)
・ハクラ(20cm~40cm)
・ハネ(40cm~60cm)
・スズキ(60cm~)
有明近海では、関東地方や関西地方に比べて呼び名が細かく分かれています。最も小さなものをハクラコと呼び、2年前後の幼魚をハクラと呼んでおり、これらを合わせると関東地方と関西地方におけるセイゴとフッコに該当します。4年前後のものをハネと呼んでいるのは、関西地方と同じです。