イカ・タコ・エビって何類？甲殻類・軟体動物のどっちに分類されるか定義から解説！
イカは何類か知っていますか？甲殻類と言われることがありますが本当でしょうか。今回は、イカは何類なのかを〈節足動物・軟体動物〉など無脊椎動物の分類・定義から紹介します。イカと同じ分類をされる傾向にあるタコ・エビの分類についても紹介するので参考にしてみてくださいね。
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イカって何類？甲殻類なの？
シーフード料理を頼むとイカとエビ、タコが一緒に使われていることが少なくありません。硬い殻を持つエビが甲殻類であることは知られていますが、イカやタコもそこに分類されるのか、疑問に思う人もいそうです。ここでは、イカとは甲殻類に分類されるのかについて説明します。
そもそも甲殻類とは？
甲殻類と聞くと殻のあるエビやカニをイメージする人は多いですが、その意味を正確に説明できる人は少数派かもしれません。ここでは甲殻類とは何かについて、詳しく説明します。
節足動物の1種「甲殻類」の定義
甲殻類とは節足動物の一種で、以下の種類があります。
・昆虫類
・クモ類
・甲殻類
・多足類
節足動物には体が外骨格で覆われていて関節肢があるなど、共通する特徴があります。外骨格とはいわゆる殻を指す言葉で、体を覆って保護する役目を持っています。節足動物は肢の本数や頭に何がついているかにより4つの分類に分かれ、甲殻類はその1つです。
甲殻類を含む「節足動物」は「軟体動物」とともに無脊椎動物に分類されている
甲殻類を含む節足動物は軟体動物とともに無脊椎動物に分類されます。なお、無脊椎動物には以下の種類があります。
・節足動物
・軟体動物
・脊索（せきさく）動物
・棘皮（きょくひ）動物
・原生動物
・扁形動物
・環形動物
・線形動物
・腔腸（こうちょう）動物
・海綿動物
脊椎とは背骨を意味する言葉で、人間などの背骨を持つ動物は脊椎動物に分類されます。一方で無脊椎動物とは背骨を持たない生き物をさし、中でも甲殻類を含む節足動物は地球に生息している生物種の3/4以上を占めるといわれています。
なお、同じ無脊椎動物であっても節足動物と軟体動物には明確な違いがありますが、軟体動物と甲殻類の違いについては次の項で説明するので参考にしてください。
「節足動物」の1種「甲殻類」と「軟体動物」の違い
節足動物の中でも甲殻類は、体がキチン質と呼ばれる硬い甲羅で覆われ、付属肢と呼ばれる節のある肢を持っています。そしてその肢は内肢と外肢の二股に、体は頭胸部と腹部の2つに分かれる特徴もあわせ持つのが特徴です。
甲殻類と軟体動物の一番の違いは骨格の有無で、甲殻類には硬い殻がありますが、後者の体は筋肉質で関節や背骨がありません。しかし甲殻類と軟体動物は、エラ呼吸している点は共通しています。
イカは結局何類？
エビが分類される甲殻類と軟体動物の違いがわかったところで、イカは無脊椎動物のどこに入るのか、気になる人もいることでしょう。ここでは、イカは何類なのかについて説明します。
イカはタコと同様に「軟体動物」に分類される
イカはタコと同様に軟体動物に分類され、それ以外にも軟体動物としては以下のような生き物があげられます。
・ナメクジ
・ミミズ
・イソギンチャク
・ヒトデ
・アサリ
軟体動物は骨格や関節を持たず、体は頭と足、内臓の3つで構成されています。また体に背骨はないものの左右対称で、内臓が外套膜（がいとうまく）に覆われており、石灰質の殻または棘を持つグループです。
イカが甲殻類と勘違いされやすい理由
イカが甲殻類と勘違いされやすい理由の1つに、食物アレルギーの問題があります。世の中には甲殻類アレルギーの人が少なくありませんが、これはエビやカニに含まれているタンパク質であるトロポミオシンに反応が出るからです。トロポミオシンは加熱してもアレルゲンに変化がないので、生でも調理してもアレルギーを発症します。
実はトロポミオシンは、イカやタコ、貝類などの軟体動物にも含まれているのが特徴です。実際には軟体動物と甲殻類のトロポミオシンの構造は異なっていますが、構造が似ていることで交差抗原性によってアレルゲンとして認識してしまうことがあるそうです。
甲殻類アレルギーの人はこう言った理由でイカも注意した方が良いと言われることから、イカは甲殻類と勘違いされやすいのでしょう。