ゆべし(柚餅子)とは?名前の由来は?原料・発祥地や食べ方・作り方も紹介!
「ゆべし」(柚餅子)とは何か知っていますか?地域によって原料・見た目が変わる和菓子です。今回は、<名前の由来・発祥地・原料>など「ゆべし」の特徴に加えて<蒸す・炙る>など美味しい食べ方や作り方・レシピも紹介します。<備中・くるみ・丸柚餅子>など「ゆべし」の種類も紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
岡山県で作られている備中ゆべしには他の種類にはない特徴があります。
・産地:岡山県高梁市、岡山県矢掛町
・原料:柚子、もち粉、水あめ
・味わい・食感:柚子の風味とほんのりとした甘さがあり、モチモチした食感
備中ゆべしは1800年代にはすでに献上品として定着していたほど歴史が古いですが、形状の異なる2種類があり、まったく違う味わいとなっています。
1つ目は高梨市で作られる備中ゆべしで、餅粉を蒸したものに刻んだ柚子の皮と水あめを加え、煮詰めて乾燥させて薄い板状にしてから砂糖をまぶして作ります。一方、矢掛町で作られている備中ゆべしは、くり抜いた柚子にその風味がする羊羹を詰めて蒸す作り方が特徴的です。
④棒ゆべし(竹皮ゆべし)
愛媛県で長く親しまれ続けているゆべしが、棒ゆべしです。
・産地:愛媛県西条市
・原料:米粉、もち粉、白味噌、砂糖、柚子
・味わい・食感:柚子と味噌の香りが印象的で甘さも塩味もあり、モチモチとした食感
棒ゆべしは竹皮に包んでいるので竹皮ゆべしとも呼ばれ、細長い棒のような形状をしています。味噌が入っていることもあり、保存食として発展したことがうかがえる味わいです。時間をかけて熟成させるので、柚子の皮と味噌が一体化しており食べ応えがあります。
「ゆべし」の美味しい食べ方は?
ゆべしはそのまま食べるのも美味しいのですが、様々な食べ方をしてみたいと考える人もいることでしょう。ここでは、ゆべしの美味しさを引き出す食べ方を3つ紹介します。
①蒸して食べる
ゆべしを蒸して食べる食べ方は、ゆべしの説明書にふかして食べる方法が明記されていることもあるほど定番のアレンジ方法です。蒸し器で蒸すのが面倒な場合は、ご飯が炊き上がったばかりの炊飯器の上にゆべしをのせ、5分ほど置いておくとよいでしょう。ゆべしが透き通ってきたタイミングが、食べ頃です。
②炭火で軽く炙って食べる
丸柚餅子の製造元のホームページには、炭火などで軽く炙って食べる方法がおすすめの食べ方として紹介されています。炙って食べる際には、ゆべしを短冊切りにしてから炙ると加熱ムラが起こりにくいのでおすすめです。炙った直後は柔らかいので、好みの固さになるまで時間をおいても美味しく食べられます。
③千切りにして料理の仕上げにかける
新鮮な柚子の香りが特徴の丸柚餅子は、千切りにして料理の仕上げにかけるのもおすすめの食べ方です。日本料理では茶碗蒸しやお吸い物に千切りに舌丸柚餅子を使うことが多いです。また丸柚餅子は天ぷらや和え物、酢の物、おひたしに使っても美味しいでの試してみましょう。
「ゆべし」の作り方・レシピを紹介!
ゆべしは買って食べるイメージが強いかもしれませんが、実は自宅でも簡単に作ることができます。ここでは、くるみゆべしの簡単な作り方を紹介します。
材料
・白玉粉 100g
・ぬるま湯 150cc
・黒砂糖 70g
・醤油 大さじ1/2杯
・くるみ 40g
・きなこ 大さじ2杯
作り方・手順
くるみゆべしの作り方は、以下の通りです。
①電子レンジでくるみを2~3分加熱して、細かく潰す
②ボウルに白玉粉と黒砂糖、醤油、ぬるま湯を入れてしっかり混ぜ合わせる
③耐熱容器に②を入れてラップをかけ、2分加熱してからよく混ぜる
④③に①ときな粉を加えて混ぜ、電子レンジでさらに2分加熱する
⑤④をよく練り混ぜる
⑥片栗粉を敷いたまな板の上に⑤を出して延ばす
⑦⑥を冷やし固める
⑧⑦を切り分けたら出来上がり
ポイントは黒糖を混ぜた白玉粉が濃い茶色に変わるまで加熱することで、白っぽさが残っている時は火が通っていない証拠なので、加熱時間を増やす必要があります。食べる時にきな粉をまぶしても美味しい仕上がりです。