ピーマンとパプリカの見た目以外の違いは?味・栄養や調理法で比較して紹介!
【管理栄養士監修】ピーマンとパプリカの違いは色以外にあるのでしょうか?この記事では、ピーマンとパプリカの違いを〈色・見た目〉〈味・食感〉〈栄養価〉〈歴史〉などで比較して紹介します。調理法での使い分け方も紹介するので参考にしてみてください。
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ピーマンとパプリカは違う野菜?仲間?
ピーマンとパプリカの見た目はさほど変わりませんが、比較する観点によっては、全く同じ種類の野菜とはいいがたい部分があります。まずはピーマンとパプリカの共通点についてみていきましょう。
どちらも唐辛子の仲間
ピーマンもパプリカもナス科トウガラシ属であり、すなわち唐辛子の仲間です。トウガラシ属の中でも辛いものは唐辛子、辛くないものはアマトウガラシと細分化されています。つまり、ピーマンやパプリカは辛くないので「アマトウガラシ」に分類されており、他にはシシトウも同じ分類になります。
赤色のピーマンもある
唐辛子に青唐辛子と赤唐辛子があるのと同様に、ピーマンにも赤色のピーマンが存在します。ピーマンは一般的に販売されているのは緑色ですが、これは緑の状態で収穫したから緑色なだけで、更に成熟させて収穫すると赤色になります。
しかし、緑色のピーマンが開花後2〜3週間程度で収穫できるのに対し、赤色のピーマンは8〜9週間もかかり生産効率が悪いので市場に出回ることはほとんどありません。
(*赤ピーマンについて詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
ピーマンとパプリカの違いとは?色だけ?
ピーマンとパプリカは、同じトウガラシ属の仲間であることが分かりました。では、色が異なるだけで同じ野菜として分類して良いのでしょうか?ここでは、逆にどんな違いがあるのか、ピーマンとパプリカの相違点に目を向けてご紹介します。
①歴史や原産地の違い
ピーマンは中南米、すなわちアメリカからコロンブスによって、ヨーロッパへ持ち帰ったのが始まりとされています。ヨーロッパでは香辛料として、唐辛子のように調理されて使われていました。品種改良を繰り返し、現在のピーマンが日本に入ってきたのは明治時代からです。最終的には唐辛子が辛味のない状態に品種改良されて、アメリカから輸入されたのです。
一方パプリカは、元々ハンガリーで作られたのが始まりとされています。ピーマン同様、明治時代に日本へ輸入されてきましたが、輸入当時は青臭くて人気がなかったといいます。それを品種改良して、甘みがある食べやすい品種が登場してからは、健康志向の日本人に人気を集めています。現在はオランダを始め、ニュージーランド・韓国などからも輸入されています。
②色・見た目の違い
ピーマンは、スーパーなどで見掛けるものは緑色をしていますが、収穫せずに成長させることで赤色、品種によってはオレンジ色・黄色になるものも存在します。パプリカより小ぶりで皮は薄く、細長い形をしているのが見た目の特徴でしょう。
パプリカは、日本では黄色・赤色・オレンジ色などが店頭に並んでいますが、実は世界的に見ると、緑色・紫色・黒色・白色・茶色になる品種もあります。ピーマンより実が大きく皮が厚く、彩り良く料理に花を咲かせています。
③味・食感の違い
ピーマンの味わいは青臭さと苦みが特徴なので、他の食材と合わせて加熱調理する方が食べやすいでしょう。これに対してパプリカは、甘みと酸味が絶妙にマッチしており、生食でも美味しく食べることができます。
④カロリー・栄養価の違い
ピーマンやパプリカに豊富に含まれる栄養価、100g当たりのカロリーをそれぞれ比較してみます。下記にカロリー、ビタミンC、βカロテンの順に記載しました。