肉・魚は再冷凍して大丈夫？解凍後は食中毒でNG？加熱・味付けなど対処法も紹介！

安い時に肉や魚を大量購入して冷凍し、必要に応じて解凍して使うのはよくあることです。しかし解凍した肉や魚を使わずに、再冷凍したいと思うこともあるでしょう。ここでは、解凍してしまった肉や魚を再冷凍しても問題はないのかについて説明します。

一度肉や魚を解凍した場合は、基本的には再冷凍しない方が良いでしょう。それは、解凍した肉と魚を再冷凍するデメリットが複数あるからです。また肉や魚を解凍する際の温度も、再解凍の是非に関わるので注意が必要です。

（＊鶏肉は再冷凍できるかについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。）

解凍した肉や魚を再冷凍しない方が良い理由は、いくつかあると前述しました。その理由を知れば、解凍した肉や魚を再冷凍することがないよう、保存方法を徹底するようになるかもしれません。ここでは、解凍した肉や魚を再冷凍しない方が良い理由を2つ紹介します。

一度解凍した肉や魚を再冷凍しない方が良い理由に、ドリップという旨味成分が流出して味が落ちてしまうことがあげられます。肉や魚に限らず食品は冷凍する際に組織に含まれている水分が氷の結晶となり、それが細胞壁を壊すのです。食品を解凍すると結晶化した氷が溶けて、旨味を含んだドリップとなって出てしまうので味が落ちます。

また冷凍や解凍をくり返すうちに肉や魚の組織に含まれるタンパク質は変性するので、水分を再吸収しにくくなってしまいます。解凍した食品を再冷凍することでこの過程が2回くり返されると、より風味が落ちてしまうため、調理の際には味付けに工夫してください。

解凍した肉や魚を再冷凍すると、食中毒になる危険性が高まるのでおすすめできません。解凍と再冷凍をくり返すことは、食品の温度が何度も変化することと同義です。冷凍時は休眠していた菌が、解凍によって食品の温度が上昇することで増殖を始めて食中毒の原因になります。

また一度増殖した菌は再冷凍したからといって死ぬわけではないので、食中毒発症のリスクは残ったままです。食中毒の原因となる菌は100℃以上に加熱しても死滅しないものもあるので、調理方法を工夫するだけではそのリスクを軽減できません。そう考えると一度解凍した肉や魚の再冷凍は、避けることをおすすめします。

解凍と再冷凍をくり返すと肉や魚の組織が壊れて、風味が落ちるためおすすめできません。しかし解凍方法によっては、再冷凍できるケースもあります。ここでは解凍した肉や魚を再冷凍しても良い、あるいは再冷凍できないケースについて説明します。

解凍した肉や魚を再冷凍できるのは、冷蔵庫で4～8時間かけて解凍した場合に限ります。これは冷蔵庫内は室温に比べ低めの温度が一定に保たれているため、食中毒の原因菌が繁殖しにくい環境だからです。また解凍にかかる時間もゆっくりなので、ドリップが出にくくなるため風味も落ちにくいと考えられます。