じゃがいもの白いカビは大丈夫?芽や黒ずみは危険?食べられるかの判断方法を解説!
【野菜ソムリエ監修】じゃがいもにカビが生えていたことはありますか?カビが生えても食べられるのでしょうか?今回は、じゃがいものカビの見分け方・原因やカビが生えた時の対処法を紹介します。カビ防止の正しい保存方法なども紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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じゃがいもはカビが生えても食べれるの?
カビの中には有害なカビ毒を産生するものがあり、カビ毒は調理しても減らないため様々な健康被害の原因になります。では、じゃがいもにカビが生えてしまった場合は捨てた方がよいのでしょうか。
中身に異常がなければ食べれる
カビの生えた食品はカビを除いても菌糸やカビ毒が内部に入り込んでいる可能性があり、捨てることが奨められています。しかし、固い野菜は高密度のため内部に毒素を持つ可能性は低いとの海外での研究データもあります。
じゃがいもの白い綿状のカビの場合は大きく切り落としてみて、中身が固くきれいなクリーム色で異常がなければ食べられるようです。中が変色していたり、柔らかい、水分が出ている、異臭がする、腐っている場合は廃棄しましょう。
じゃがいものカビの見分け方・発生原因は?【画像あり】
じゃがいもの表面の白いものや黒ずみ、中身が変色しているものはカビなのでしょうか。ここではじゃがいものカビの見分け方について解説します。
①皮に白い綿のようなものが付いている
出典: @titm___jpg
じゃがいもの表面にふわっとした白い綿が付いていて、触ると潰れてなくなる場合は白カビです。長期間袋のまま放置したり高温多湿の場所に保管しているとカビが生えたり発芽しやすく、芽の周りは水分が多いため特にカビやすいようです。
また市販のじゃがいもには少ないのですが、家庭菜園で収穫したじゃがいもなどで、掘り出した後の乾燥が足りなかったり、収穫時に傷がついた場合にカビがよく発生します。カビ部分が狭い範囲で、洗って切ってみて中身が正常なら食べることができます。
②皮に黒いブツブツが付いている
じゃがいもの表面に黒っぽいかさぶたのようなブツブツがある場合はカビではなく、そうか病が考えられます。細菌による病気で、未熟な堆肥や連作障害などの原因により菌の好む地温・土壌酸度・乾燥度合いになると発生するようです。見かけは悪いのですが、皮を厚めに向けば食べられます。
③中身が黒い
じゃがいもの中心が褐色、淡褐色のものは褐色心腐れ病、裂けるように穴があるのは中心空洞症です。栽培中の高温、乾燥土壌による水分不足が原因で、多肥や株間が広いほど急速肥大して中心空洞を起こしやすいようです。外観からの判別は難しく、出荷検査で漏れる場合もあるようです。変色部分は食べても害はありません。
じゃがいもの中心が紫を帯びた黒から真っ黒の場合は黒色心腐病で、栽培から貯蔵までの間に酸素欠乏で枯死するために起こります。外観からの判別は難しく、黒い部分は茹でると硬化します。食べても害はありませんが食感が悪いので取り除きましょう。
ふじかわなおこ
野菜ソムリエ
断面に黒い点が走っている場合は、輪腐病(わぐされびょう)によるものと考えられるので、食べずに処分してください。
(*じゃがいもの中が黒い場合は食べられるかについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
④切り口が茶色
じゃがいもを切って中身がピンクや赤っぽい場合は低温障害によるもので、その色素はポリフェノールのため、食べても害はありません。また、切って時間が経って変色するのは空気に触れたためで、水にさらすか、熱湯にくぐらせるブランチングという方法で酵素の働きを止めると変色を防げます。
じゃがいもを切って皮から5mmくらいのところが一周茶色く変色しているのは維管束褐変です。変色部分は食べても害はありませんが、食味は良くないので切り落として使うと良いでしょう。