白魚とは?素魚・しらすとの違いは?旬・産地など特徴や食べ方のおすすめも紹介!
白魚はどんな魚か知っていますか?白魚は寿司のネタとして見かけることも多い食材の一つです。今回は、白魚の〈旬・主産地・味・大きさ〉などを〈素魚・しらす〉と比較して紹介します。白魚の食べ方・レシピのおすすめも紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
白魚(シラウオ)とは?どんな魚?

白魚は江戸前寿司や軍艦などの食材としても見かけることがありますが、一体どのような魚なのでしょうか。ここでは古くから日本で親しまれている食材の1つである白魚について、その特徴や旬、味などを解説します。
白魚の旬・生態
白魚は茨城県や島根県が産地として有名ですが、北海道から九州まで全国に広く分布しています。旬は2月~4月で、産卵から成魚になるまでに1年しかかからず、産卵後に雄雌ともに一生を終えるとても短命な魚です。そのため、産卵期の白魚を保護する目的で採取禁止期間が定められていつ地域もあります。白魚は稚魚に間違えられることが多いですが、立派な成魚です。
白魚の味・食感
白魚は鮮度が高いと生で食べることができ、産地では踊り食いなどの食べ方で提供されることもあります。食感はぷりぷりしていて、生だと肝のような苦味が味わえるのが特徴です。一方で始めから塩ゆでされている白魚も多く、茹でられた白魚は生とは違い、歯切れのいいふわふわとした白身魚のような食感になります。
【今宵のお刺身】霞ヶ浦産の白魚のお刺身を初食験🐟
— 魚貝ZUCKY (@GYOKAI_ZUCKY) September 5, 2020
なんなんだ⁉️このプチプチとした食感は❗️ほんのりした甘味もたまらない❤️
霞ヶ浦のダイヤモンドの名にふさわしい逸品😋 pic.twitter.com/skNsiYV4Ea
生白魚のかき揚げ300円
— 始発駅よっちゃん (@yocchan_shihatu) September 6, 2020
揚げることで白魚の甘味を感じ、玉ねぎがパリパリで良い感じです🐟 pic.twitter.com/AxyTjMLONJ
白魚と素魚(シロウオ)の違いとは?
白魚とよく似ている魚で素魚(シロウオ)という魚があり、名前も似ていることからよく間違えられがちですが、素魚とはどのような魚なのでしょうか。ここではこの2つの魚の旬や産地、見た目の違いなどを比較して解説します。
①生物学的な分類
白魚はキュウリウオ目シラウオ科シラウオ属の魚なのに対し、素魚の方はスズキ目ハゼ科シロウオ属の魚です。どちらも似たような見た目をしていますが、全く種類の違う別の魚と言えます。白魚も素魚も小さく、稚魚に間違えられることが多いですが、販売されている白魚、素魚はどちらも成魚になります。
②旬・主産地
素魚の旬は2〜4月で、白魚と同じ時期に旬を迎えます。素魚は宮城県や愛媛県、福岡県が産地として有名で、白魚同様に全国に広く分布しています。素魚の旬も地域によって異なり、白魚同様春を告げる魚として親しまれており、旬の時期で白魚と素魚の違いを判断することは難しいと言えるでしょう。
③大きさ・見た目
白魚は成魚になっても全長10cm程にしかならず、半透明や白色の透き通るような体が特徴です。一方で素魚はさらに小さく成魚になっても3〜6cmほどにしかなりません。黄色がかった半透明な体をしており、ヒレの形がハゼ特有の形態です。どちらも小さな魚ではありますが、ヒレや口先などの形が異なるので見比べてみると良いでしょう。
④味・食べ方
素魚の産地では、生きたまま三杯酢や黄身醤油などをかけて食べる、踊り食いを味わうことができます。なお、白魚に関しては水揚げから1分程度で死んでしまうため、基本的に踊り食いには向いていません。素魚自体の味はあまりなく、踊り食いのほかに旬を感じる食材としてかき揚げや卵とじなどの料理にして食べるのが主流です。
白魚としらすの違いとは?

白くて小さな魚というと、白魚や素魚以外にもしらすが有名です。しらすも白魚や素魚と混同されがちな魚ですが、それぞれ全くの別物です。しらすはどういうものなのか、その特徴や旬などを白魚と比較しながら解説します。
①生物学的な分類
しらすはカタクチイワシや真イワシ等、体に色素がない白いイワシ類の稚魚をまとめてしらすと言います。白魚や素魚とは違って、しらすは様々な魚の稚魚の総称を指し、成魚になると名称が変わるのも違いの1つです。
②旬・主産地
しらすの旬は5月〜11月と幅が広く、産地によって変わります。白魚同様、しらすも保護のため禁漁期間がある地域も少なくありません。しらすを摂りすぎてしまうとイワシの漁獲量にも影響してしまうため、禁漁期間は長く、12月~3月ごろまで禁漁としている地域が多いです。
しらすは兵庫県や静岡県、神奈川県、大分県などが産地として有名で、白魚同様しらすも全国に広く分布します。釜揚げしらすは1年中流通していますが、生しらすは旬の時期にしか流通せず、冬前には身が引き締まった脂の乗ったしらすが流通するので食べるのであれば秋のしらすがおすすめです。
(*しらすの旬の時期について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
③大きさ・見た目
しらすの体長は1〜2cmと小さく、見た目は白魚同様に生だと半透明、茹でると白くなります。しらすは稚魚の総称で成魚になると別の名称に変わるため、しらすとして食べられる魚は小さいのが基本です。
④味・食べ方
しらすは新鮮なものだと生で食べることができ、そのまま醤油をかけていただけます。生だと程よい苦味があり、茹でると苦みが軽減され甘みが増します。生でも釜揚げでも調理法はあまり変わらず、丼や寿司はもちろんパスタや卵焼きなどの料理に入れることもあり、様々な楽しみ方ができます。苦味が苦手な人は釜揚げしらすがおすすめです。
白魚のレシピのおすすめ
白魚を使ったおいしく簡単に作れるレシピを紹介します。家庭でも旬の白魚を楽しむことができるレシピを紹介するので是非試してみてください。
①白魚の卵とじ
定番の白魚料理の1つである卵とじは、白魚の苦みが抑えられるので食べやすい仕上がりになります。おかずにしても丼にしても楽しめる1品です。
②白魚のフリッター
少量の油で作ることができるフリッターです。白魚は生のまま食べると独特の苦味や臭みがありますが、加熱するとそれらが軽減されるので、白魚独特の風味が苦手な人にもおすすめです。
③白魚のチヂミ
こちらは白魚の入った海鮮チヂミのレシピです。おつまみやお弁当のおかずなどの様々な場面で活躍する一品で、干しエビと組み合わせているので香りも良いのが特徴です。
白魚を食べてみよう
今回は白魚の特徴や似ている魚との違いを紹介しました。白魚はミネラルが豊富で栄養価の高い食材です。生のまま食べても、料理に入れてもおいしく食べることができ、春を感じさせてくれる食材なので、是非旬の時期に食べてみてください。