アワビの漢字<鮑・蚫・鰒>の意味や由来は?魚へん・虫へんで分かれる理由も解説!
アワビを漢字でどう書くか知っていますか?3文字でも書けるのでしょうか?今回は、アワビの漢字<鮑・蚫・鰒・石決明>の由来・意味を紹介します。「アワビ」に魚へん・虫へんを使う理由や、〈はまぐり・サザエ〉など他の難読漢字も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
アワビの漢字④【石決明】
石決明と書いて、漢字3文字を合わせてアワビとも読みます。なぜこの漢字3文字でアワビと読むようになったのか、その意味や由来について考えてみましょう。
アワビの漢字「石決明」の由来・意味
石決明はせっけつめいとも読み、アワビの漢名ですが、特にアワビの殻を干した漢方薬を指すこともあるようです。アワビの殻にはカルシウムが豊富に含まれ、結膜炎などの眼病に効く漢方薬の一種にもなることが、この名前の由来だと考えられています。
アワビの漢字に魚へん・虫へんを使う理由とは?
アワビは海の生き物なので、魚へんで表記する事は理解しやすいですが、なぜ虫へんでも表記されるのでしょうか。魚へん・虫へんの両方を使う理由について紹介します。
アワビが現在とは違う生物の分け方で分類されていたため
アワビに虫へんを使用するのは、昔の生物の分類方法に由来します。昔は、魚・人・獣・鳥以外の動物すべてを虫ととらえており、上記以外の動物にはすべて虫へんをつけるのが習慣となっていました。アワビは貝類ですが、魚・人・獣・鳥に分類されないため、虫へんを使用して蚫という表記をするようになったのです。
同じような理由で、蛇や蛙などにも虫へんの漢字が使われています。
アワビ以外の魚介類の難読漢字は?
アワビ以外にも、魚介類には難しい漢字表記が多いイメージがありますが、アワビの他の魚介類の難読漢字にはどのようなものがあるのでしょうか。いくつかの具体例を紹介するので、これを機に覚えてみるのもよいでしょう。
①はまぐり:蛤
ハマグリの漢字表記にも、昔の動物の分類方法が由来して虫へんが用いられています。はまぐりは二枚貝ですが、特定の組み合わせでなければ、上下の口がぴったりと合わないことから、虫へんに「合」を合わせて蛤と表記されるようになったと言われています。
②サザエ:栄螺
サザエは漢字で書くと栄螺と表記されますが、これは栄(さかえ)という読み方がサザエに近いことから名付けられたという説が有力です。螺は単独では「つび」と読み、巻き貝の意味があると言われています。