じゃがいもが変色した…放置が原因?防止策や色戻しできるか解説!
【管理栄養士監修】じゃがいもを切る・すりおろして変色したことはありませんか?食べられるのでしょうか?今回は、じゃがいもが黒・赤紫に変色する原因や、変色を防止する方法を紹介します。緑化・発芽などじゃがいもの変色以外で危険な場合も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
じゃがいもは、空気に触れたまま放置してしまうと、黒や赤紫に変色してしまいます。一度変色してしまうと、元に戻すことはできません。ここでは、じゃがいもの変色を防ぐ方法について、真水を使った方法、冷凍する方法、熱湯を使う方法に分けて紹介します。
①酢水か真水に浸け置く
じゃがいもの変色を防止するために最も簡単でポピュラーな方法は、水に晒しておくことです。水の代わりにお酢を使えば尚良いでしょう。じゃがいもを、10分ほど水やお酢につけおくことで、じゃがいものアクを取り除き、酸化を防止することができます。
また、水やお酢にさらすことは、変色防止以外にもメリットがあります。じゃがいもを焼く時の焦げを防止したり、じゃがいも同士をくっつきにくくしたり、フライドポテトにして油で揚げた際にカリッとした食感になります。
②冷凍で保管する
一般的に、じゃがいもなどの根菜類は、冷凍保管には向いていません。しかし、冷凍する際の保存方法や、解凍方法を工夫することで、変色のリスクを減らすことができます。
じゃがいもを自然解凍すると、どうしても切り口がピンク色になったり、黒ずんでしまいます。腐ったり傷んだりするわけではありませんが、見た目が悪くなれば、気分も良くありませんし、美味しそうに見えませんよね。
深山明子
管理栄養士
じゃがいもは、凍結すると水分が抜け、食感が悪くなります。冷凍保存なら、加熱後に潰し、牛乳、バター、塩を加え、マッシュポテトにしてからがお勧めです。塊がなくなるまでなめらかにするのがポイントです。
(*じゃがいもの冷凍保存について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
③熱湯にくぐらせる
じゃがいもの変色を防止する方法としておすすめなのが、熱湯にくぐらせることです。これは、一般的にブランチングと呼ばれる方法で、じゃがいもの酵素作用を失活させることで、変色を防止する方法です。プロのシェフが野菜を長期保存する際に用いる方法ですが、簡単にできるので、日頃の下ごしらえでも活用いただける便利な方法ですよ。
じゃがいもの変色で危険な場合とは?
じゃがいもが酸化したり、変色してしまったからと言って、それは腐っているわけではありません。しかし、変色の中には非常に危険なものもあります。ここでは、じゃがいもの変色で危険な状態とはどのようなものなのかを説明します。
じゃがいもの皮が緑化している
じゃがいもの皮が緑色に変化していたら、それはソラニンやチャコニンと呼ばれる有毒物質が多くなっている証拠です。非常に危険ですので、食べる際には細心の注意が必要です。皮が緑色になってしまった場合は、通常よりも分厚く皮を向く必要があります。メラニンなどの色素とは違い、これらの有毒物質は吐き気や頭痛などの症状を引き起こします。
体重50kgの大人であれば、0.05gで中毒を起こし、0.15〜0.3g摂取すると死ぬ可能性があります。そして、体が小さな子供ほど、子供であればあるほど少量でも食中毒になります。命に関わりますので、危険な部位は大きく取り除き、処分することをおすすめします。
(*じゃがいもの皮が緑になる原因について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
発芽している場合も危険
じゃがいもの皮が茶色のままであっても、発芽している場合は非常に危険です。発芽している部分を取り除く時は、芽の根本を含めて全体を刈り取るように取り除きましょう。取り除いた後のじゃがいもが凸凹になり、見た目はいびつになりますが、しっかり取り除きましょう。