スベリヒユは雑草だけど食べられる?美味しい食べ方・レシピ〜栄養成分・効能まで紹介!
【野菜ソムリエ監修】スベリヒユという植物を知っていますか?雑草に分類されますが、海外では食用とされる植物です。今回は、スベリヒユの味わい・風味や、似た毒性がある植物「コニシキソウ」との見分け方のほか、栄養成分・効能も紹介します。スベリヒユの食べ方・レシピのおすすめも紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
スベリヒユとよく似た植物で、コニシキソウと言う雑草があり、こちらは食べられません。見分け方は以下になります。
・茎が細い
・葉の中央部分に斑点がある
・ちぎると乳白色の汁が出てくる
スベリヒユもコニシキソウも放射線状に繁殖する雑草ですが、コニシキソウは毒性があり食べると嘔吐、腹痛、下痢の症状が出ます。また、ちぎったときに出る乳白色の汁は、触るとかぶれたりただれたりすることがあるので触らないようにしましょう。
最初にスベリヒユを採集するときは、慣れずにうっかりコニシキソウを取ることがあるので手袋をして採集するようにしてください。
スベリヒユの栄養成分と効能は?
さまざまな使われ方をするスベリヒユですが、どのような栄養や効能があるでしょうか。中国では漢方とされていることから、さまざまな効能がありそうです。スベリヒユに含まれる栄養成分と、その効能について見てみましょう。
①グルタチオン
グルタチオンは美容系の病院で点滴として使われている成分ですが、スベリヒユにも含まれています。抗酸化作用が強く、紫外線から受けたダメージの回復に働きます。また、疲れにくくなったり解毒作用があることから、二日酔いの軽減など男女共に嬉しい効果が期待できるでしょう。
②オメガ-3脂肪酸
オメガ-3脂肪酸は、魚や野菜に多く含まれる栄養素で抗炎症作用のほか、ストレスの軽減や心筋梗塞、脳梗塞の予防につながります。悪玉コレステロールを下げる働きもあるので、ダイエット中やメタボが気になるならぜひ摂取しましょう。
また、子供の脳の発達や機能にも非常に大切な成分で、自閉症やADHDなどの発達障害の症状や兆候を改善する可能性がある栄養素であることもわかってきているようです。スベリヒユに含まれているオメガ-3脂肪酸は近年の研究では他の野菜よりもALAがはるかに多く、EPAも微量ながら含まれています。
EPAは魚には含まれているものの、植物である野菜には含まれていないことからスベリヒユは珍しい植物と言えます。
③食物繊維
スベリヒユは食物繊維が豊富で、便通を促して腸内環境を整える効能があります。昔から中国では漢方として知られ、下痢、腸の出血、痔、赤痢などの消化器系の治療に使われてきました。スベリヒユには紹介した栄養成分以外にもクエン酸やリンゴ酸、アラニンなどのさまざまな成分が含まれています。
これらと食物繊維を合わせて摂取することで、消化器系の改善に役立ったと考えられます。(※1)
ふじかわなおこ
野菜ソムリエ
様々な魅力的な栄養素が含まれているスベリヒユですが「シュウ酸」も含まれているため、尿路結石ができやすい方や腎臓疾患を持っている方は食べるのを控えるようにするのが賢明です。
スベリヒユの食べ方・料理レシピのおすすめ
スベリヒユのおすすめのレシピを紹介します。さまざまな国でスベリヒユは食べられていることから、食べ方も多くあります。夏の畑や田んぼで大量に採集できるのでいろいろな食べ方に挑戦してみましょう。
①スベリヒユのたたき
スベリヒユの粘りや酸味を生かしたレシピで、ご飯やそうめんと一緒にいただきます。梅干しも入れることからさっぱりと食べられ、栄養豊富なスベリヒユを食べることで暑い夏を元気に過ごせます。
②おひたし
スベリヒユの食べ方の定番ともいえるおひたしは、クセがなくシャキッとした食感が楽しめます。辛し酢味噌やシーチキンなど、さまざまな調味料や食材と組み合わせても美味しくいただけます。