「味噌汁は沸騰させない」が鉄則の理由は?まずい原因に?美味しい作り方も紹介!

味噌汁を沸騰させない方がいい理由を知っていますか?今回は、なぜ味噌汁を沸騰させてはだめなのか、なぜまずい味噌汁になってしまうのか紹介します。味噌汁の美味しい作り方のポイントや沸騰させてしまった時の対処法も紹介するので参考にしてみてくださいね。

目次

  1. 味噌汁を沸騰させてはだめ?まずい味噌汁になる?
  2. 味噌汁を沸騰させない方がいい理由とは?
  3. ①味噌の風味が飛ぶ
  4. ②味噌の旨味成分が分解される
  5. ③乳酸菌や酵素など栄養成分が少なくなる
  6. ④舌触りが悪くなる
  7. ⑤味が濃くなる
  8. 味噌汁の美味しい温度はどれくらい?
  9. 味噌汁の最適な温度は「75℃」とされている
  10. 味噌汁の酵素を残したい場合は「50℃」がベスト
  11. 味噌汁の「沸騰させない」以外の作り方のポイント
  12. ①火が通りにくい具材から調理する
  13. ②丁寧に出汁をとる
  14. ③具材の量は15〜30%にする
  15. ④具材の組み合わせを決める
  16. ⑤味噌の量は一人前大さじ1杯を目安にする
  17. ⑤味噌は鍋の中で直接溶かない
  18. 味噌汁を沸騰させてしまった!対処法はある?
  19. ①味噌を少し足してみる
  20. ②吸い口を加える
  21. 味噌汁を美味しく作ろう

味噌汁を沸騰させてはだめ?まずい味噌汁になる?

味噌汁は和食に欠かせない汁物で、日本人なら毎日食べるといった人も多いでしょう。その味噌汁を作る際に気をつけることとして、味噌を溶かした後に沸騰させてはいけないと言われています。その訳は味噌汁がまずくなるからですが、なぜ沸騰させると味噌汁はまずくなってしまうのか理由を説明します。

味噌汁を沸騰させない方がいい理由とは?

味噌汁は沸騰させてはいけないとわかっていても、ほかのおかずを作りながら味噌汁を作っていると、沸騰してしまうことは珍しくありません。しかし沸騰させた味噌汁は格段に味が落ち、沸騰させていないものとは全く違う風味になってしまいます。その理由は以下の通りです。

①味噌の風味が飛ぶ

味噌汁は煮え花が一番といって、煮立ち始めの香りが一番いいと言われています。このいい香りの正体は、味噌が発酵・熟成するときに作られるアルコール分によるものです。味噌は樽の中で熟成する時に、酵母が糖をアルコールやエステルといった香り成分に変えます。この香りは90度以上になると揮発し、消えてなくなる性質があります。

味噌汁は沸騰すると100度になるため、味噌特有のアルコール由来のいい香りは飛んでなくなってしまうのです。

②味噌の旨味成分が分解される

味噌は大豆を原料にしていますが、味噌汁を作る際に大豆の旨み成分のタンパク質がだし汁に溶け出し、味噌汁に深みが出て美味しさが増します。しかし、だし汁の温度が65度以上になると、この旨み成分のタンパク質は分解されうまみ成分ではなくなるのです。その結果、だし汁の旨みが無くなり、味が全く違うものになってしまいます。

③乳酸菌や酵素など栄養成分が少なくなる

味噌は発酵食品のため、乳酸菌や酵素を豊富に含んでいます。乳酸菌は腸内の善玉菌を増やしてくれますが、乳酸菌も酵素も熱に弱い成分で、味噌汁が沸騰することで死滅したり激減したりします。他にも味噌に含まれるカリウムやイソフラボンなどは、健康効果が期待できる栄養素です。

カリウムには神経刺激の伝達作用やむくみ解消効果があり、イソフラボンには肌や髪を健康に保ちコレステロールを抑制する働きがあります。これらの栄養素も、味噌汁を沸騰させてしまうとことで栄養価が低下したり、なくなってしまいます。

④舌触りが悪くなる

沸騰後の味噌汁の味が落ちたと感じる要素の一つに舌触りの変化があります。味噌汁を長く沸騰させた状態にすると、味噌の中の大豆や米粒といった不溶性物質と溶性物質が分離し、ザラザラとした舌触りに変化します。味噌らしい風味が消え、舌触りが悪くなるため、沸騰した味噌汁はまずく感じるようになるわけです。

⑤味が濃くなる

味噌汁が沸騰すると水分が蒸発するため、煮詰まります。ちょうどいい味付けにしていたものが、沸騰することでそのバランスが崩れ、味が濃くなってしまいます。

味噌汁の美味しい温度はどれくらい?

味噌汁を沸騰させない方がいい理由はわかりましたが、それなら味噌汁はどれくらいの温度が適温なのでしょうか。風味や旨みが存分に感じられ、舌触りや栄養素が変質することのない、美味しい味噌汁の温度について説明します。

味噌汁の最適な温度は「75℃」とされている

味噌に含まれるアルコール分で、味噌特有の香り立ち、美味しく味噌汁を飲める温度は75度と言われています。味噌汁をお玉でお椀によそうことで、味噌汁の温度は約10度下がると言われています。

お椀に移した味噌汁は1分から3分ほどで約10度温度が下がるので、味噌汁を75度で提供するには、逆算すると沸騰直前の95度で火を切るのがベストタイミングになるわけです。味噌は煮え花が一番と先述しましたが、煮え花とは沸騰直前の95度のことで、これが煮え花が一番と言われる理由です。

味噌汁の酵素を残したい場合は「50℃」がベスト

味噌のアルコール分による風味を楽しむための味噌汁の適温は75度ですが、味噌に含まれる数々の栄養素を無駄なく摂取するには、温度は50度以下にしておく必要があります。味噌の中の酵素や乳酸菌は50度以上になると死滅したり、激減してしまいます。

50度の味噌汁を作るには、具材を下茹でしてからお椀に入れ、50度に温めた出汁をそこに注いでから味噌を溶き入れれば完成です。味噌汁は味噌を溶いたらすぐ飲むことも大切で、食べる直前に味噌を溶くことで、栄養素を無駄なく摂取することができます。

味噌汁の「沸騰させない」以外の作り方のポイント

味噌汁を美味しく作るには、味噌を溶いた後に沸騰させない以外にもいくつかのポイントがあります。それを把握すれば、今より格段に美味しいお味噌汁を作ることができます。

①火が通りにくい具材から調理する

根菜などは硬い食材のため、葉野菜や柔らかい食材に比べると火が通りにくいです。そのため、出汁で具材を煮る時は硬い食材から鍋に入れて煮るようにしましょう。根菜類はじっくり煮ることによって、野菜から旨みや甘みが出てきて、お味噌汁がより美味しくなります。

葉野菜などは煮過ぎてしまうと食感がなくなってしまいますので、沸騰した出汁に入れて短時間で煮ましょう。豆腐やワカメなどの温めるだけでいい食材や、みょうがやネギのような香味野菜は、味噌を溶いた後の味噌汁に入れてください。

②丁寧に出汁をとる

出汁を取るのは面倒に感じる方が多いため、顆粒のだしの素が売られていますが、きっちり出汁を取ることで味噌汁は格段に美味しくなります。出汁を取るのは慣れてしまえばそれほど大変な作業ではないので、余裕のない日以外は極力出汁を取る習慣を身につけましょう。昆布や鰹節、煮干しなどがありますが、好みのものを見つけてください。

③具材の量は15〜30%にする

味噌汁の中に入れる具材の量の割合は、15〜30%がちょうどいいです。1人前だと30~60gくらいの量になりますので、この数字を参考に、家族の分量の具材を入れてください。

④具材の組み合わせを決める

味噌汁に入れる具材には、山の物・畑で作った野菜や家畜・海の物の3カテゴリーに分けられます。味噌汁の具材は一種類だけでも構いませんが、カテゴリーの違うものを組み合わせて複数入れることで、栄養バランスがよくなり、美味しい味噌汁になります。

⑤味噌の量は一人前大さじ1杯を目安にする

具材に火が通ったら、火を消してから1人前大さじ1杯程度の量の味噌を溶きます。これは使っている味噌の味によって変わってきますが、目安として参考にしてください。味噌が多いと塩分の取りすぎになるため、出汁の香りを楽しむよう、薄めの味を心がけましょう。

味噌汁を沸騰させてはいけない理由はすでに書きましたが、決して味噌を溶いた汁の中で具材を煮るようなことがないようにしてください。

(*味噌汁を作るときの味噌の適量について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)

味噌汁に使う味噌の適量は?一人前だと?だしの量別に計算表で紹介!

⑤味噌は鍋の中で直接溶かない

味にムラが出るため、味噌は鍋の中で直接溶きません。熱い出汁を別の器にとって、その中で味噌を溶いてから、それを鍋に戻しましょう。こうすることで味噌が溶け残らないようになります。

味噌汁を沸騰させてしまった!対処法はある?

味噌汁を沸騰させてはいけないとわかっていても、目を離したすきに沸騰してしまうこともあります。味の落ちてしまった味噌汁を食べるのは辛いですが、捨てるのはもったいないです。そうした場合に役立ててもらいたい対処法について紹介します。

①味噌を少し足してみる

味噌汁の沸騰に気づいたらすぐに火を消し、消えてしまった味噌のアルコール分による風味とタンパク質の旨みを取り戻すため、少量の別の種類の味噌を溶きます。沸騰したために煮詰まって味が濃くなっている可能性があるので、入れすぎることなく、10g程度の味噌にしてください。もし、別の種類の味噌がなければ同じ味噌でも構いません。

また、味噌汁を作った翌朝に再度温めて食べる時も同様で、少し味噌を足すと風味と旨みが戻ってきます。

②吸い口を加える

吸い口とはネギや生姜・ゆず・山椒など、香り付けの食材のことを言いますが、味噌汁にこれらの食材をプラスすると、味に変化をつけることができます。沸騰してしまった味噌汁は、味噌に含まれるアルコール分による風味やタンパク質の旨みが消えた状態です。

それを補うようにいい香りの食材を加えて味噌の香りの代わりにすれば、違った風味が味わえ、美味しく食べることができます。

味噌汁を美味しく作ろう

味噌汁を美味しく作るには、味噌を溶いた後に沸騰させないことがポイントです。沸騰させてはいけない理由や、沸騰させてしまった場合の対処方法を説明しました。そのほかにも味噌汁を美味しく作るポイントはいくつかあるので、それらを実践し、今よりワンランクアップした味噌汁を作ってみましょう。

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