ホタテの黒い部分「ウロ」は食べれる?加熱でOK?取り方や黒い筋・線の正体も紹介!

ホタテの黒い部分「ウロ」を知っていますか?食べれるのでしょうか?今回は、ホタテの黒い部分「ウロ」とは何か、食べれるのかに加え、食べてしまった場合の症例を紹介します。黒い部分・筋・線の取り方も紹介するので参考にしてみてくださいね。

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目次

  1. ホタテの黒い部分って?何という部位?
  2. ホタテの「ウロ」は中腸腺という器官
  3. ホタテの黒い部分「ウロ」は食べれる?
  4. 市販のホタテは検査に合格しているので一応安全
  5. ホタテの「ウロ」は食べられない部分とされる
  6. ホタテの「ウロ」を食べてしまった症例
  7. ホタテの黒い部分の取り方は?
  8. ホタテの黒い筋・線は食べれる?
  9. ホタテの黒い筋・線はフンなので取り除こう
  10. ホタテの黒い筋・線の取り方
  11. ホタテの黒い部分「ウロ」には気をつけよう

ホタテの黒い部分って?何という部位?

漁港や市場で殻付きホタテを購入した時に、ホタテに黒い部分があるのを目にしたことがある方もいるでしょう。生のホタテにある黒い部分とはどんなもので、食べても大丈夫なのか、そして処理の仕方も解説します。

ホタテの「ウロ」は中腸腺という器官

ホタテの黒い部分は一般に「ウロ」と呼ばれる中腸腺という器官で、すい臓と肝臓に当たる働きをしています。中腸線の内部には胃もあり、ホタテに取り込まれたエサは中腸線の中の胃で消化される仕組みです。

ホタテは海中の植物プランクトンをエサにしますが、海には時期などによっては有毒プランクトンが発生することがあります。ホタテがその有毒プランクトンを食べた場合や有害金属であるカドミウムを取り込んでしまった場合、有害物質の分解や解毒を行うのも中腸線の役割です。

しかし、処理しきれなかった毒も黒い部分の「ウロ」に蓄積され、時間が経つと毒が圧縮されていくことになります。

ホタテの黒い部分「ウロ」は食べれる?

アンコウの肝やマダラの白子のように日本には臓器を好んで食べる習慣があります。ホタテの黒い部分の「ウロ」は臓器であることは分かりましたが、食べても大丈夫なのでしょうか。ホタテの「ウロ」は食べても大丈夫なのかや食べたことで起こった危険な症例も紹介します。

市販のホタテは検査に合格しているので一応安全

日本では漁協で検査を通過した魚介類のみが出荷されており、特に有毒プランクトンが発生する時期には念入りに検査をしているようです。有毒プランクトンを取り込むことでホタテ貝が人体に害を与える程度にまで毒化した場合には、出荷や漁獲を停止する措置が取られることもあります。

こうした対策が取られているので、市販のホタテであれば一応は安全に食べられるようになっていると言えるでしょう。また、スーパーなどで販売されているホタテや冷凍物などは黒い部分の「ウロ」を外して処理済みの状態で販売されているので、そもそも付いておらず安心して食べることが可能です。

ホタテの「ウロ」は食べられない部分とされる

前述したようにホタテの「ウロ」は毒素が溜まりやすい器官です。この毒素を蓄積させる現象を貝毒と呼び、毒素が溜まったホタテを食べると貝毒によって食中毒を引き起こします。実際にホタテのインターネット通販を行う山内鮮魚店でも、「ウロ」に関して以下のような情報提供を行っています。

ホタテは、ほとんどの分が食用として美味しく楽しめますが「ウロ」と呼ばれる中腸腺(黒い部分)のみ食べることができません。こちらは同封のレシピにも記載しておりますので、取り除いてお楽しみください。ホタテの検査で稀に水揚が一時的に中止される時がありますが、それはこの部分だけに貝毒が集中するためです。

ホタテの貝毒は、フグ毒であるテトロドトキシン同等のサキシトキシンやサリンと同等のゴニオトキシンなどの危険な毒です。まれに「ウロ」の苦味を好んで食べる方もおり、産地から直送で仕入れている飲食店などでは処理されないまま提供されることもありますが、基本的には食べない部分とされています。

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ホタテの「ウロ」を食べてしまった症例

貝毒は下痢性と麻痺性の症状が表れることが特徴です。1991年に50代の男性が「ウロ」を含むホタテ稚貝を40個ほど食べたところ、呼吸停止や四肢麻痺になって救急車で運ばれた症例があります。2日後には回復し退院できたそうで、大事にはいたりませんでした。

このケースは漁協が出荷を自主規制している時期に、出荷できず余ったホタテの稚貝を個人的に譲渡したために起こりました。検査を通しておらずこのような事態になったので未検査のものでなければ大丈夫ですが、知人などから直接もらった場合は注意してください。

ホタテの黒い部分の取り方は?

貝殻付きのホタテを処理する方法は簡単で、手順は以下の通りです。

1.貝殻に付いている汚れを落とす
2.洋食ナイフを用意する
3.貝の隙間からナイフを差し込み、貝殻に沿わせて開く
4.身が付いている下にナイフを差し込み、殻と身を外す
5.貝柱に付いている薄い膜をはがす
6.ヒモは塩もみでヌメリを取る
7.ホタテ殻をお皿として使うなら3分ほど煮沸消毒する


洋食ナイフがなければ、スプーンやフォークの柄を使って殻を開けても良いでしょう。黒い部分の「ウロ」と茶色のエラ部分は捨てます。ホタテの可食部は中心にある白くて丸い貝柱、月のような形をした精巣または卵巣、周囲に付いている細長いヒモで、オスの精巣は乳白色、メスの卵巣はオレンジと色が違います。

精巣または卵巣は加熱調理して食べましょう。貝柱とヒモは刺し身でも加熱調理でも食べられ、動画では貝柱を切る方法は薄切りとザク切りが紹介されています。

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