初物とは?食べると寿命が伸びて長生きできる?意味やことわざ・食べ方も紹介!

初物とは何か知っていますか?食べると寿命が伸びて長生きできると言われています。今回は、初物の意味や旬との違いに加え、<向く方角・笑う>など食べ方や<初物七十五日>などことわざを紹介します。<さんま・スイカ・ワイン>など種類も紹介するので参考にしてみてくださいね。

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目次

  1. 初物とはどんな意味?旬との違いは?
  2. 初物はその季節の最初に取れる野菜・果物・魚などを指す
  3. 初物と旬との違い
  4. 初物と終わり初物の違い
  5. 初物には何がある?
  6. ①魚
  7. ②野菜・穀物
  8. ③果物
  9. ④きのこ類
  10. ⑤お酒
  11. 初物の食べ方・向く方角に意味がある?
  12. ①初物を東を向きながら笑って食べると縁起が良い
  13. ②初物を西を向きながら笑って食べると縁起が良い
  14. 初物に関することわざとは?寿命が伸びて長生きできる?
  15. 初物七十五日ということわざがある
  16. 初物は現代でも食べられる?人気だった時代とは?
  17. 初物は江戸時代に禁止令が出るほど人気だった
  18. 初物の現代で人気な食べ物・食材
  19. 初物を一度味わってみよう

初物とはどんな意味?旬との違いは?

食材の買い物の際やニュースなどで目にする、初物とはどんな意味でしょうか。日本の生活は季節の行事が日常に溶け込んでいるため馴染みのある言葉ですが、理解は曖昧になりがちです。正確な言葉の意味や旬との違いなど、初物について詳しく解説します。

初物はその季節の最初に取れる野菜・果物・魚などを指す

初物とは、収穫期の最初に取れる野菜・果物・魚などの食材を指し、季節の食材をその1年の中ではじめて食べる際にも使われます。市場に出始めたばかりの食材は貴重で縁起が良いことを理由に、需要が集中し価格が高騰する日本の慣習と強く結びつきのある言葉です。初物を好んで食べる人や、新しい物に次々と手を出す人を初物食いとも呼びます。

初物を英語に訳すと、first productやfirst of the seasonが一般的であり、修飾語としてはearlyが使われます。海外の初物としては、フランスワインの新酒であるボジョレー・ヌーボーや、イタリアの摘みたてオリーブを絞ったノヴェッロオイルが有名です。

初物と旬との違い

初物と旬はどちらも季節の食材に関する言葉であり、違いが分かりづらく混同しがちですが、正確な意味は異なります。初物が収穫期の一番最初に出回る食材そのものを指すことに対して、旬は食材が実り新鮮なものが手に入る時期や、より美味しく食べられる期間を表す言葉です。

言い換えると初物は旬の一番初めに出回る食材であり旬のはしりもの、とも呼ばれます。最初期ならではの若く爽やかな味わいの中に、季節の訪れとこれから迎える旬の盛りを感じます。果物では心地良い酸味が感じられるのも特徴的です。

収穫の最盛期を迎え、その食材が一番の食べごろになると旬のさかりものと呼び、一般的な旬のイメージはさかりものの時期です。さかりものは多く流通し市場に行き渡るので、新鮮で栄養豊富な旬まっただ中の美味しさを、手頃な価格で味わうことができます。

初物と終わり初物の違い

旬のはじめに取れる食材を指す初物とは違った意味をもつ、終わり初物を尊ぶ文化も根強く残っています。終わり初物とは、収穫の最盛期が終わりを迎える頃に取れたものを指し、旬のなごりものとも呼ばれます。季節の味覚の余韻を楽しみながら別れを惜しみ、実りの感謝を込めて食べ納める習わしです。

終わり初物には完熟した豊かな味わいのものや、多少の硬さや苦味のある複雑な風味を楽しむものがあり、特有の風合いを活かした食べ方で美味しさを引き出すことも重要です。旬のなごりものとして、なごり柿やなごりフグを毎年待ち望む食通も多いといいます。

初物には何がある?

初物として有名で人気のある食材は具体的にどのようなものでしょうか。古くから名高い初物四天王を含めて、魚や野菜などの種類別に代表的な初物を多数紹介します。

①魚

初物の代表格であり、初物四天王のうち2つを占める魚介類の初物の中で特に有名なものは以下の通りです。

・初鰹
・初鮭
・マグロ
・さんま
・真鯛
・ホタルイカ
・海苔


海産物では初物四天王の初鰹と初鮭が代表的であり、初マグロは毎年高値がつくことで注目を集めています。近年人気の出てきた初さんまは一般家庭に広く行き渡り、真鯛の初物は春にちなんで桜鯛と呼ばれて料亭の季節食材の代表格です。スーパーや市場に並ぶホタルイカも馴染み深く、海苔は初物特有の新鮮な生海苔を楽しむことができます。

②野菜・穀物

初物四天王をはじめとして伝統的なものが多い、野菜や穀物の初物の中で特に重宝されるものは以下の通りです。

・初茄子
・新筍
・新茶
・新蕎麦
・新米

野菜の初物では初物四天王の1つである初茄子が古くから縁起物として珍重されており、摘みたての茶葉を用いた新茶は不老長寿のお茶として、初物75日の言説もふまえて長生きを願う贈り物とする風習があります。野菜や穀物の初物は、昔から現在まで浸透しているものが多く、食文化や風習に深く関わることから重要視されています。

③果物

旬の印象が強くフルーツ狩りも盛んな果物の中で、初物の人気が高いものは以下の通りです。

・メロン
・スイカ
・桃
・りんご
・さくらんぼ


初物の果物は高級品が多い印象がですが、特に出荷数が少なく希少価値のあるメロンが筆頭に挙がるでしょう。夏の風物詩として愛されるスイカの初物は、夏の訪れを喜ぶお祭り感覚で需要が一気に高まります。旬の美味しさが別格である果物は、初物を心待ちにする人が多く、桃やさくらんぼは贈答品として高い人気を誇っています。

④きのこ類

秋の味覚の代表であるきのこ類の中で、初物が楽しめる代表的な種類は以下の通りです。

・松茸
・ひらたけ
・落ち葉きのこ
・本しめじ
・白トリュフ


きのこ類の初物は、初物四天王であり秋の味覚の王様とも呼ばれる松茸が圧倒的な知名度を誇り、誰もが憧れる高級食材です。きのこ類には旬の時期にだけにとれる天然物があり、普段はあまり馴染みのない落ち葉きのこなどの初物を求めたきのこ狩りが盛んになります。海外の白トリュフは人工栽培ができないので、収穫期を迎えると世界中から需要が集中します。

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