恵方巻きの意味・由来は?発祥は関西?方角・無言の理由や正しい食べ方も紹介!
恵方巻きの意味・由来を知っていますか?元々は関西だけの風習だと言われています。今回は、<切らない・方角・黙って食べる・中身>など恵方巻きを節分に食べる意味に加え、由来を紹介します。恵方巻きのレシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
(このページにはPRリンクが含まれています)目次
恵方巻きにはどんな意味があるの…?
節分に食べられる恵方巻きは、近年全国的に広まった風習ですが、どのような意味や由来があるのでしょうか。恵方巻きの詳しい意味や正しい食べ方まで知っている人は、あまり多くありません。ここでは、恵方巻きの意味や食べ方、レシピなどを紹介します。
①恵方巻きを切らないで食べる意味
恵方巻きは節分に食べられる巻き寿司で、丸かぶり寿司や丸かじり寿司と呼ばれることもあります。これは、恵方巻きを切らずにそのまま食べることに由来している名前です。元々、恵方巻きには「福を巻き込む」といった意味があり、一口サイズに切らずに丸かぶりすることで「縁を切らない」との意味になります。
②恵方巻きの方角(恵方)の意味
恵方巻きの「恵方」とは「よい方角」のことで、毎年恵方とされる方角は変わります。恵方は、陰陽道においてその年の福徳を司る神である歳徳神がいるとされる方角のことです。この恵方の決め方は陰陽道の十干という考え方に由来するものです。陰陽道では、十干という考え方があり、十二支のように年ごとに十干が変わります。
十干による暦は10年を「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」に振り分けたもので、例えば丙の年の恵方は南南東で、歳徳神はこの方角にいると考えられます。
③恵方巻きを無言で・黙って食べる意味
恵方巻きは切らずに食べる以外に、黙って食べきるという風習があります。これは「福が口から逃げないように」といった意味を込めています。そのため、恵方巻を食べるときは黙って願い事を思い浮かべながら丸かぶりをして節分の日に福を呼び込み、縁や福を逃がさないように願いをかけるのが基本です。
④恵方巻きの中身の意味
近年ではいろいろな具が使われている恵方巻きですが、もともとは7種類の具材を入れるのがよいとされています。これは、福の神である七福神に由来するもので、7種類の具材を一度に食べることで福を巻き込むとの意味があります。
恵方巻きの意味を守る正しい食べ方とは?
恵方巻きはただ節分の日に巻き寿司を食べるのだけではなく、いろいろな意味を込めて福を願う風習です。恵方巻きに込められた意味を守る、正しい食べ方は以下の通りです。
1.節分の夜に、恵方巻きを切らずに用意する
2.その年の恵方の方角を向く
3.願いを込めて、黙って恵方巻きを食べる
節分とは、旧暦の正月である立春の前日のことです。恵方巻きを節分の夜に食べることで、新年の福や厄除けを祈願することができます。このとき、恵方の方角を向きながら福を逃さず縁を切らないように、願いを込めて恵方巻きを食べきるのが正しい食べ方です。食べている間は、新しい年に向けて願い事をイメージしながら食べます。
(*恵方巻きの正しい食べ方について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
恵方巻きは関西が由来?流行した本当の意味とは?
恵方巻きは古くからある風習ですが、全国的に広まったのは最近のことです。そのため、これまでなじみがなく、比較的新しい風習だと勘違いしている人も少なくありません。ここでは恵方巻きの由来や、近年の流行について紹介します。
恵方巻きの流行以前から節分に厄除けをする風習があった
恵方巻きは節分に巻き寿司を食べる風習ですが、もともと恵方巻きが始まるよりも以前に、節分に厄除けをする風習がありました。江戸時代には節分の日に恵方にある神社や仏閣にお参りする恵方参りが流行しています。節分は季節が変わるタイミングなので、邪気が生じるという考え方もあり、豆まきなどの厄除けの習慣が今でも残っています。
こうした習慣に由来し、巻き寿司を食べる習慣に結びつけられたのが恵方巻きの始まりです。
恵方巻きは関西の寿司屋・海苔屋が広めた風習だった
もともと節分に恵方参りや豆まきなどをして厄除け祈願をする風習がありましたが、巻き寿司を食べるようになったのは関西の寿司屋や海苔屋が広めたのが由来とされています。大阪の商人たちの間で縁起を担いで花街で巻き寿司を丸かぶりする習慣があり、それが一般家庭にも広まったのが始まりです。
恵方巻きに関する一番古い記録は1932年、大阪鮓商会の記録で、寿司屋と海苔屋が中心となり節分の丸かぶりずしを宣伝しています。しかし、この丸かぶりずしの習慣は戦争によって一度すたれ、1973年に大阪海苔問屋協同組合が「幸運ずし」として大々的に宣伝したことで一般家庭に広まります。
本来は季節の変わり目に行う厄除けの習慣だったものが寿司屋や海苔屋の宣伝により、次第に縁起物として広まり、関西地域を中心に根付いたのが現代に続く恵方巻きです。
恵方巻きをセブンイレブンが販売してから全国に広まった
前述のように、恵方巻きは節分に縁起を担ぐものとして定着しますが、これは大阪を中心とした関西だけの風習でした。しかし、1983年大阪のコンビニで恵方巻きが発売され、1989年にはセブンイレブンも恵方巻きの販売に着手します。このとき、各コンビニは関西の店舗だけで展開していましたが、セブンイレブンは広島にまで販売店を広げます。
翌年の1990年には、セブンイレブンが初めて全国で恵方巻きの販売を始めました。そのことから近年の全国的な恵方巻きの発祥は、セブンイレブンだと言われています。
恵方巻きのレシピ・作り方を紹介!
恵方巻きはコンビニやスーパーでも手軽に手に入るようになりましたが、自分で手作りするのもおすすめです。ここでは、恵方巻きのレシピを紹介するので、手作りの恵方巻きで縁起を担いでください。
恵方巻きの材料
・焼き海苔
・酢飯
・だて巻きまたは卵焼き・かんぴょう
・しいたけ含め煮
・きゅうり
・うなぎ
・エビ
・人参
・桜でんぷ
・高野豆腐含め煮
恵方巻きの作り方・手順
恵方巻きの基本的な作り方は、以下の通りです。
1.巻きすの上に焼き海苔を置き、酢飯を広げる
2.具材を酢飯の上に乗せる
3.具材を巻き込んで太い巻き寿司にする
恵方巻きを作るときは7種類の具材を用意するのが基本ですが、具材に厳密な決まりはないので、好きな具材を集めても問題ありません。巻き寿司にする前に、具材はすべて準備しておきましょう。焼き海苔に酢飯を広げ具材を乗せますが、このとき海苔の手前まで酢飯を広げ、上部分は少し開けておくことがポイントです。
また、具材は中央よりも少し上の方に乗せると巻きやすくなり、具材が出ないように軽く押さえながら一気に巻き上げるときれいに仕上がります。
恵方巻きにはいろんな意味が隠されていた
恵方巻きは、福を呼び込み縁起を担ぐだけでなく、厄除けの意味など興味深い由来がある風習です。コンビニでも手軽に購入できるので、節分には恵方巻きの由来や意味を感じながら願いを込めて食べてみてください。