トマトの黒い斑点・部分ができる原因は?食べられる?カビとの見分け方も紹介!

【七久里農園監修】トマトに黒い斑点・筋・部分があったことはありませんか?カビ・病気によるものなのでしょうか?今回は、トマトに黒い斑点・筋・部分ができる原因を食べられるかとともに紹介します。トマトに黒い斑点ができるのを防ぐ方法や、本当に食べられない状態についても紹介するので参考にしてみてくださいね。

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専門家監修 |その他の専門家 伊藤貴裕
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名古屋大学大学院生命農学研究科修了後、愛知県の農業法人に入社。2005年長野県飯田市にてIターン新規就農。2013年、七久里農園設立。...
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名古屋大学大学院生命農学研究科修了後、愛知県の農業法人に入社。2005年長野県飯田市にてIターン新規就農。2013年、七久里農園設立。野菜栽培歴22年。最近はビーツ愛が止まらず、次々とビーツの加工品開発してます。

目次

  1. トマトに黒い斑点が…カビ?病気?
  2. トマトに黒い斑点ができる原因は?食べられる?
  3. ①トマトの表面に黒い斑点がある場合
  4. ②トマトの表面に黒い筋がある場合
  5. ③トマトの実の種周辺が黒い場合
  6. ④トマトの中心・おしりが黒い場合
  7. おしりが黒いトマトが人気商品として売られていることも?
  8. 「闇落ちトマト」として曽我農園で販売されている
  9. トマトに黒い斑点ができるのを防ぐには?
  10. トマト栽培する時の虫対策を行おう
  11. ちなみにトマトが腐るとどうなる?カビの特徴・見分け方は?
  12. トマトに黒い斑点・部分ができても捨てないで!

トマトに黒い斑点が…カビ?病気?

お店で買ったり家庭菜園で育てたトマトに黒い斑点や筋があったり、部分的に黒く変色しているのを目にすることがあります。病気やカビが発生したのかと懸念し、食べても良いのか不安になるものです。トマトに黒い部分ができる原因と対策や、食べられない状態の見分け方について解説します。

トマトに黒い斑点ができる原因は?食べられる?

トマトに黒い斑点ができるのは、どのような原因によるものでしょうか。斑点や筋などの黒い部分の症状別に、それぞれの黒くなる原因と食用の可否について、詳しく説明します。

①トマトの表面に黒い斑点がある場合

出典: @shufumasuta

スーパーや八百屋で売られているトマトの表面に黒い斑点がある場合は、畑にいる虫がトマトを吸う時にできた穴であり、問題なく食べられます。畑の土で太陽の光を浴びて育ったトマトである証であり、無農薬や有機栽培のトマトにはよく見られる症状です。

トマトに黒い斑点ができる原因には病気や疫病もありますが、出荷の時点で選別されるため、基本的には病気にかかったトマトが店頭に並ぶことはありません。もし売られていたとしても、トマトの病気が人体を害する心配はなく、黒い部分を取り除けば食べられます。

販売店の商品ではなく、家庭菜園で育てたトマトであれば、天候や環境など様々な要因で病気にかかる可能性があります。そうしたトマトに黒い斑点を見つけた場合は、すぐに黒い部分を取り除き、早めに食べると安心です。

②トマトの表面に黒い筋がある場合

トマトの表面に緑や白、黒っぽくくすんだ筋がある場合は、すじ腐れといったトマトの生理現象であると考えられます。日照不足が原因であり、すじ腐れの症状のみであれば食用に問題はありません。すじ腐れトマトには、果実を割った際に実の中心部に黒い筋できる場合がありますが、黒い部分を取り除けば食べられます。

ただし、すじ腐れの割れ目や、他の原因で傷ができたトマトにカビが付着した場合はこの限りではありません。この場合はトマトの病原菌だけでなく、人体に有害なカビである危険性があります。表面の筋に黒い穴やへこみが見られる場合は、食べずに廃棄すべきです。

③トマトの実の種周辺が黒い場合

出典: @kiri_anako

トマトの実の種周辺が黒や濃い緑、紫がかった色の場合は、トマトが完熟したものであり、黒ずんだ種を食べても身体への悪影響は全くありません。熟しすぎたトマトは風味が落ちたり、実にハリがなくなるので、加熱や加工に使用するのがおすすめです。

種部分に挟まれた実の中心部の果肉が黒い場合は、生育環境による芯腐れといった症状であり、黒い部分を取り除けば食べることができます。

④トマトの中心・おしりが黒い場合

出典: @pasmal0220

トマトの中心やおしりの黒い部分は、トマトの生育過程で様々なストレスがかかると発症します。トマトにストレスがかかる原因は以下の通りです。

・カルシウム不足
・追肥の窒素成分過剰
・ホウ酸不足
・土壌の乾燥による水分不足

この場合の黒い部分は病気ではなく、尻腐れ病といったトマトの生理現象であり、黒い部分を取り除けば食用に全く問題はありません。特に、水分不足のストレス状態で育ったトマトは、より糖度が高くなります。家庭菜園や加工目的の栽培など、見た目を問わない場合には、故意に水分不足状態に調整する栽培法もあるほどです。

カルシウム不足は、主に家庭菜園での土壌作りの際に起こりやすく、尻腐れ病の原因として最も一般的です。窒素はカルシウムの吸収を阻害するので、追肥の窒素成分が多すぎることによっても尻腐れ病を引き起こします。ホウ酸不足は、畑がアルカリ性の土壌であったり、気候によって過乾燥や過湿状態に傾くことが原因です。

おしりが黒いトマトが人気商品として売られていることも?

驚くことに、おしりが黒いトマトが人気商品として販売されていることもあります。ニュースで取り上げられるほどに注目された、黒いトマトが人気を集めた経緯やその名前の由来について、詳しく紹介します。

「闇落ちトマト」として曽我農園で販売されている

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