魚へんに花「𩸽」と書いて何と読む?由来は?他に魚へんがつく漢字は?
魚へんに花という漢字を書いてなんと読むか知っていますか?読み方は「ホッケ」です。今回は、魚へんに花で「ホッケ」と読む由来をホッケの特徴とともに紹介します。「䱅」など、魚へんがつく漢字の魚をホッケ以外にも紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
魚へんに花という漢字を書いて何と読む?読み方・由来は?
魚へんの漢字には、多く読み方の解らない文字があります。ここでは魚へんに花という漢字を書いて何と読むのか、その読み方や由来を紹介します。
魚へんに花と書いて「ホッケ」と読む「𩸽」の由来
魚へんに花と書いて𩸽を、「ホッケ」と読むようになった由来は以下の通りです。
・北海道の桜の花が咲く時期に脂がのる
・群れで泳ぐと花のように見える
・産卵期の雄に唐草模様が見られた
・法華経の「華」という漢字から
魚へんに花と書いて𩸽を、「ホッケ」と読むようになった由来は複数存在し、まず北海道の桜の咲く時期に脂がのることから、花という字が使われたという説です。ホッケの幼魚の体色は美しい青緑色をしていて、群れで泳ぐと花のように見えることも由来のひとつです。また産卵期のオスがコバルト色になり、鮮やかな唐草模様が見られることに由来する説もあります。
蝦夷地開拓時代に法華経を説いた僧侶は、ホッケの美味しさを広げたりそれまでいなかった魚を捕れるようにしました。このことから地元の人が「法華」と呼んだともいわれ、これが由来ともいわれています。
(*𩸽の漢字の由来について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
魚へんに花と書く魚「ホッケ」はどんな魚?

ホッケはいつ頃が旬でどのくらいの大きさで、そして主にどの辺りに生息しているのでしょうか。ここではホッケがどのような魚なのか、生息地や旬の時期、栄養素等を紹介します。
ホッケは近年需要が高まってる
*表1
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生息地/北海道近海/
大きさ/最大60cm/
旬/5~7月/11月
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ホッケは主に北海道で獲れるものの鮮度の低下が早く、昔はまずい魚という印象でしたが、現在では流通や冷蔵技術が発達したため品質が安定しました。北海道近海でニシンが獲れなくなり、その代わりとして価格が手軽なホッケの需要が高まっています。成長の度合いは海域によって、25cm~60cmと大きな差が出ます。
ホッケは主に開き・干物として食されますが、5月から7月にかけて獲れるホッケが最高の干物となります。白身なので様々なアレンジが可能で、新鮮なものであれば刺身で食べることもできますが、アニサキスなどが寄生していることがあるため注意が必要です。
ホッケの栄養素
ホッケに含まれている主な栄養素は、以下の通りです。
・たんぱく質
・カルシウム
・ビタミンB12
・ナイアシン
・ビタミンD
・EPA
・DHA
血液や筋肉を構成する主要な成分であるたんぱく質は、エネルギー源として大切な栄養素でホッケに含まれるたんぱく質は体内で作ることができない必須アミノ酸を豊富に含んでいます。骨や歯を作る材料や筋肉の収縮・神経の興奮抑制を担うカルシウムも豊富です。
また、ナイアシンも多く含まれており糖質や脂質を燃やしエネルギーを作るときや、二日酔いの原因となるアルコール分解の際の酵素を助ける補酵素となります。DHAやEPAは中性脂肪や悪玉コレステロールを減らし動脈硬化予防や改善、脳卒中や高血圧など生活習慣病の予防に効果があります。DHAは認知症に、EPAはアトピーや花粉症の予防効果が期待できます。
(*ほっけの栄養素と効能について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
𩸽以外に魚へんがつく漢字の魚は何がいる?由来は?
魚へんがつく漢字は、見たこともないような難しい漢字も含めて沢山あります。紹介してきた𩸽以外に、魚へんがつく漢字の魚とその由来を説明します。
①魚へんに末(䱅:いわな)

渓流釣りで人気のイワナは、渓谷の岩陰や岩のある淵などに棲む魚です。端・末端などに生息することから末という漢字が魚へんに加えられたという説があります。
②魚へんに華(※漢字入力不可:ホッケ)

蝦夷地開拓時代に法華経を説きながらお坊さんが、ホッケの旨さを語り歩いて行ったので法華経からホッケという名前が付きました。ホッケは一般的には𩸽という漢字を用いますが、説としては口頭で文字を伝える際に、魚へんに「はな」といわれて花と華どちらなのか、紛らわしく解らなくなった結果、華という漢字が使われたのです。
③魚へんに愛(鱫:ムツ)

「鱫」は、漁業関係者や寿司業界の板前が使用する専門の漢字のようですが、なぜその漢字がついているのかは不明です。ムツという言葉は脂が多い様を表していて、味が濃い・脂っこい・味がしつこいという意味を表す方言である、「むつっこい」に由来しています。
④魚へんに箴(鱵:サヨリ)

サヨリは中国で箴魚(しんぎょ)と呼ばれており、鱵という漢字が生まれました。日本では「しんぎょ」を「針魚」という漢字で表記していましたが、江戸時代初期から鱵という漢字が使用されはじめました。鱵の箴は「はり」を表していて、サヨリの細長い体の特徴から鱵という漢字が使用されているという説もあります。
⑤魚へんに師(鰤:ブリ)

ブリは成長とともに呼称が変わる出世魚の一つで、最終的にたどり着いたところがブリです。人間でいうところの先生を意味する「師」という立場にたどり着いたということから、師という漢字が使われています。
魚へんがつく漢字の魚はさまざま
寿司屋の湯飲みで魚へんの漢字を見ることもありますが、魚へんの漢字は無数に存在します。これを機に魚へんの漢字の読み方に興味を持ち、漢字の読み方をまとめて覚えてみましょう。