鮭に寄生虫アニサキスはいる?確率・症状は?加熱・冷凍で駆除できる?
鮭に寄生虫「アニサキス」がいるかどうか知っていますか?今回は、鮭に寄生する〈アニサキス・吸葉条虫〉といった寄生虫の特徴や食中毒の症状・発症までの時間を、〈冷凍・加熱・見分け方〉といったアニサキス対策とともに紹介します。鮭に寄生したアニサキスを食べてしまった時にするべき行動も紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
- 鮭にはアニサキスなどの寄生虫はいる?確率はどれくらい?
- 鮭にはアニサキスと吸葉条虫が寄生している可能性がある
- 寄生虫のいやすい鮭の危険な食べ方
- 一方で、スーパーの刺身用の鮭に寄生虫がいる可能性は限りなく低い
- 鮭に寄生するアニサキスと吸葉条虫って何?
- アニサキスの特徴
- 吸葉条虫の特徴
- アニサキスによる食中毒症状
- 食中毒発症までの時間
- 鮭を食べる時のアニサキス対策や見分け方は?見つけたら捨てるべき?
- 対策①目視でアニサキスを取り除く
- 対策②冷凍処理を行う
- 対策③焼く・加熱処理を行えば食べても大丈夫
- 対策④養殖の鮭・サーモンを選ぶ
- 対策⑤早めに内臓・肝臓を取り除く
- 電子レンジでの加熱処理は生焼けの可能性があるので避けよう
- 鮭に寄生したアニサキスを食べてしまったら?
- 重症化する前にアニサキスを病院で抜いてもらおう
- アニサキスアレルギーの場合は薬をもらおう
- 鮭に潜む寄生虫「アニサキス」に注意しよう
食中毒発症までの時間
食中毒が起きるまでの時間はアニサキスが刺入した部位にもよりますが、胃に食いついた場合、刺身などの生魚を食べてから数時間から数十時間後に激しい胃痛などの症状が現れます。腸の場合は、数時間から数日後に腹痛が見られることもあり、わずかな時間差があります。
鮭を食べる時のアニサキス対策や見分け方は?見つけたら捨てるべき?
出典: @sakanakudo
鮭とばなどのように鮭を加工して食べる時にアニサキスがいたら、どのように対策すればよいのでしょうか。ここでは、家庭でできるアニサキスの対策方法を具体的に説明します。避けた方がよいとされるアニサキスの処理方法も解説するので、参考にしてください。
対策①目視でアニサキスを取り除く
アニサキスの見分け方は、細くて白い糸のような見た目で渦巻き状になっていることが多く、鮭の身の部分や内臓にいることがあります。鮭の身はオレンジ色なので、白身の魚よりもアニサキスを見つけやすいですが、身の中まで入り込んでいる場合があり、注意が必要です。
アニサキスは紫外線に反応して光る性質があるので、目視で見つけにくい場合は、ブラックライトを当てて確認するのもおすすめです。
(*アニサキスの見つけ方について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
対策②冷凍処理を行う
アニサキスは、マイナス20℃以下で24時間以上冷凍すると死滅しますが、家庭用の冷凍庫ではマイナス20度まで下げられない場合があります。対策としては、加熱処理をした後に冷凍保存するか、冷凍時間を48時間まで延長して冷凍するとアニサキスを死滅させられます。
(*アニサキスの冷凍処理について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
対策③焼く・加熱処理を行えば食べても大丈夫
60度以上で1分加熱すればアニサキスは死滅すると言われていますが、低温調理のような中心まで火が通らない調理方では、処理できない場合があります。確実にアニサキスを死滅させるためには、70度で中心部までしっかり火を通すか、60度で1分以上加熱するようにしましょう。
対策④養殖の鮭・サーモンを選ぶ
生の鮭やサーモンを食べる際、寄生虫が心配であれば、養殖の鮭やサーモンを選ぶと安心です。天然の鮭はオキアミや小魚をエサとしており、エサとなる魚には高い確率でアニサキスが寄生しています。天然の鮭はエサを介してアニサキスが寄生しますが、養殖の鮭やサーモンはペレットと呼ばれるエサを食べているため、アニサキスを取り込む可能性が低くなります。
対策⑤早めに内臓・肝臓を取り除く
アニサキスは主に内臓へ寄生しており、宿主の魚が死ぬと、筋肉へ移動する性質があります。内臓のついた魚を購入した場合、なるべく早めに取り除いて、アニサキスの移動を予防することが必要です。ただし、鮭については初めから身の部分へ寄生している場合があるので、冷凍や加熱など他の対策も一緒にすることをおすすめします。
電子レンジでの加熱処理は生焼けの可能性があるので避けよう
鮭を手軽に加熱したい場合、電子レンジを使用する方法もありますが、アニサキスの処理をするには向いていません。レンジは中心部よりも外側がよく加熱される構造のため、中が充分に加熱されない可能性があります。アニサキスは60度以上で1分加熱するか70度で加熱しなければ死滅しないため、電子レンジ以外で処理することをおすすめします。