パイナップルは野菜と果物どっち？農林水産省の定義から解説！

野菜と果物にはそれぞれ定義があり、普段私たちが思っている分類ではないことがあります。その中でもパイナップルは野菜と果物、どちらなのでしょうか。野菜と果物の定義・違いについて詳しく解説します。

ひとまとめに野菜と言っても様々な種類の野菜があり、農林水産省では以下のような5分類に分けられています。

上記に分類される野菜は、根菜類（にんじん・大根）、葉茎菜類（キャベツ）、果菜類（キュウリ）、香辛野菜（しょうが）、果実的野菜（メロン）などが代表的です。それらの分類に加えて、野菜の定義として「1年生の草本植物である」「田や畑で栽培できる」「加工程度が低い」「副食物である」という4つが農林水産省で定められています。

野菜の定義にある草本植物とは発芽して1年以内に花が咲き実を付け枯れる植物のことで、そこに当てはまるものを野菜と呼んでいます。

野菜だけでなく果物にも農林水産省での定義があり「2年以上栽培する草本植物または木本植物である」「果実を食用としているもの」という2つです。木本植物とは木のことであり、そこに当てはまるものを果樹とされ、一般的には果物・果実と呼ばれます。2年以上栽培する木本植物であり、そこになる実を食べるという定義を満たした果物は、りんご・桃などです。

簡単に定義の違いを比較すると、田畑で栽培されて毎年枯れる根や葉を持つ植物は野菜、栽培に数年必要な木になる花が成長した実を食べるものは果物ということになります。しかし、野菜・果物はそれぞれ農林水産省での定義がありますが、実ははっきりとしたものではありません。

パイナップルのように、植物の特性と農林水産省に定められた定義に当てはめると野菜で出荷時には果実的野菜として分類されているが、スーパーや市場では果物と呼ぶもも多くあります。野菜か果物かという分類はその場の必要性や消費者の購入目的などによって流通する段階でどちらにもなり得ます。

（＊野菜と果物の違いについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。）

野菜と果物の定義は、農林水産省でしっかり定められているようで曖昧でもあります。パイナップルはどちらに分類されるのか、パイナップルの栽培方法などを紹介しながら解説していきます。

パイナップルは木になるのではなく畑に植えて1年で収穫することができる草本植物のため、農林水産省の定義では野菜に分類されます。しかし私たちはパイナップルを果物として扱うことが多いです。生産段階では野菜でもスーパーでは果物として並べられるものも多く、5分類の中で果実的野菜と呼ばれており、パイナップルも果実的野菜に分類されます。

反対に、野菜として扱われていても分類的には果物の定義に当てはまるというものもたくさんあります。これらは野菜的果実と呼ばれており、トマトやトウモロコシ、アボカドなどが代表的です。