牛肉の生焼け・レアを食べても大丈夫な理由とは?危険な場合もあるって本当?
牛肉は、家庭で食べる機会も多い食肉です。牛肉が生焼け・レアは食べても良いと聞きますが本当でしょうか?今回は、牛肉の生焼けは豚肉・鶏肉などと違いOKな理由や生焼け牛肉が危険な場合などを紹介します。生肉を扱う際の注意点も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
牛肉は基本的には無菌ですが、同じ牛肉でも内臓肉には多くの細菌が潜んでいる可能性が高いので注意が必要です。過去には、焼き肉店で提供された牛レバーや牛ホルモンから、食中毒の原因となる「腸管出血性大腸菌(O-157、O-111)」が検出され、人が亡くなった事例もあります。
たとえ新鮮な肉であったとしても、牛肉のレバーやホルモンを生食するのは絶対にやめましょう。なお、中まで完全に火が通っていれば安全に食べられます。
④ミンチ・ハンバーグの生焼け
牛ミンチを使ったハンバーグも、牛肉が原料となっていても生の状態で食べてはいけません。ひき肉は、肉をミンチに加工する工程で大腸菌などの有害な菌がが内部に入り込んでいる場合もあるため、中心部が生焼けのハンバーグを食べると食中毒にかかる恐れがあります。
牛ミンチを使用した料理を食べる時も、レバーやホルモンと同様に、中心部分までしっかりと火が通っていることを確認するようにしましょう。
(*ハンバーグの生焼けの危険性について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
牛肉による食中毒を避けるために注意すべきこと
牛肉を安全に食べるために、調理の段階ではどのようなことに気を付けたらよいのでしょうか。
生肉を触った箸・トングで食べない
生の牛肉をカットしたら、使ったまな板や包丁などの調理器具をよく洗浄し、殺菌してください。生肉を触れた手も十分に洗い、細菌を他の食材に移さないように気を付けます。
また、生肉を扱う箸と調理した肉を食べる時に使う箸は、必ず分けるようにしましょう。生肉の表面には細菌が付着している可能性があるため、生肉を触った箸で食べると二次感染を起こす可能性が高まります。
ほか、焼き肉やバーベキューには欠かせないトングも、生肉を触るトングと焼き上がった肉を取るためのトングを分けることが大切です。特にレバーやホルモンを焼くときは、細菌が付着している可能性が高まるので、十分に注意しましょう。
牛肉以外の生焼けは安全?危険?
牛肉は、焼き加減や牛肉の状態によって、食中毒の原因にもなり得ることが分かりました。それでは、牛肉以外のお肉は、生で食べても大丈夫なのでしょうか。
①鶏肉の場合
鶏の腸管には、カンピロバクターと呼ばれる細菌が広く存在していることが知られています。カンピロバクターによって汚染された肉を食べると、腹痛や下痢・嘔吐などを主症状とした食中毒を発症することがあります。カンピロバクターは、健康な鶏も保有している細菌のため、市販の鶏肉にもカンピロバクターが付着している可能性が高いのが特徴です。
カンピロバクターは、少量体内に入っただけでも食中毒を起こすことがあるので、鶏肉は必ず加熱して食べるようにしましょう。
(*鶏肉の生焼けが危険な理由について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
②豚肉の場合
生の豚肉には、サルモネラ属菌やカンピロバクターなどの細菌のほか、寄生虫が潜んでいる可能性があります。そのほかにも、生の豚肉にはE型肝炎ウイルスが潜んでいる場合もあり、食べることでウイルス性の肝炎を発症する危険性もあります。生の豚肉は、食中毒やウイルス感染などによって健康を害する可能性が高いので、必ず火を通すようにしてください。
(*豚肉の生焼けが危険な理由について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)