ヒトエグサとは?食べ方や栄養・効能は?アオサとの違いも解説!
ヒトエグサとは何か知っていますか?アオサとの違いが気になりますよね。今回は、ヒトエグサとは何かを、食べ方や栄養・効能に加えてアオサとの違いと一緒に紹介します。ヒトエグサのおすすめ絶品レシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
(このページにはPRリンクが含まれています)目次
ヒトエグサとは?アオサ・アオノリとの違いは?
特定の地域では、アオサやアオノリに似たヒトエグサと呼ばれる食材が売られていますが、どのようなものなのでしょうか。ここでは、ヒトエグサの特徴や、アオサ・アオノリとの違いについて解説します。
ヒトエグサとは
ヒトエグサは、アオサ藻綱ヒビミドロ目ヒトエグサ科ヒトエグサ属に分類される海藻の一種です。細胞の層が1つのみのため、漢字では「一重草」と表記し、学名は「monostroma nitidum wittrock」です。
ヒトエグサは、主に九州地方や太平洋岸の中南部などの沿岸周辺における岩の上で生息しています。三重県の伊勢志摩ではヒトエグサの養殖が盛んで、生産量は日本一です。ヒトエグサの養殖は、旬の春に向けて冬から開始されます。沖縄では「アーサ」の名で呼ばれており、古くから郷土料理のアーサ汁が親しまれています。
ヒトエグサとアオサ・アオノリの違い
ヒトエグサとアオサ・アオノリは、分類や味わい・料理の使い方などに違いがあります。ヒトエグサはヒトエグサ属、アオサはアオサ属、アオノリはアオノリ属に分類されます。ヒトエグサは葉にやや厚みがあり、鮮やかな色合いが特徴です。アオノリは糸状の藻類で風味や香りが強いのに対し、アオサは葉の形状をした藻類で、アオノリよりも香りは控え目です。
ヒトエグサは煮物や酢の物、天ぷらなど様々な料理に使われていますが、アオサやアオノリは主にお好み焼きやたこ焼きなどのトッピングとして活用されています。
(*あおさについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
ヒトエグサの栄養や効能は?
ヒトエグサには何の栄養が含まれており、食べるとどのような健康効果が期待できるのでしょうか。ここでは、ヒトエグサに含まれる栄養と効能について解説します。
ヒトエグサの栄養成分
素干しにしたヒトエグサの100gあたりのカロリーおよび主な栄養成分は、以下の通りです。
・カロリー:172kcal
・たんぱく質:16.6g
・脂質:1.0g
・炭水化物:46.3g
・カリウム:810mg
・カルシウム:920mg
・マグネシウム:880mg
・鉄:3.4mg
・ビタミンA:レチノール活性当量710μg
・ビタミンB1:0.30mg
・ビタミンB2:0.92mg
・葉酸:280μg
・食物繊維:44.2g
・食塩相当量:11.4g
ヒトエグサはカロリーが低く、ビタミンAやビタミンB2などのビタミン類や、葉酸・ナトリウム・カルシウムなどのミネラル分が豊富に含まれています。塩分の含有量も高いですが、ヒトエグサは水に漬けて戻すと10倍に増えるため、戻したヒトエグサを適量食べる分には塩分の摂り過ぎにはならないでしょう。
ヒトエグサの効能①便秘解消・整腸作用
ヒトエグサに含まれる食物繊維には整腸作用があり、便秘の解消に効果的です。ヒトエグサのような海藻類に含有される水溶性食物繊維は、便に水分をもたせて体外へ排出しやすくするほか、善玉菌を増やして腸内環境を整える作用があります。
ヒトエグサの効能②免疫力の向上
ヒトエグサに含まれる食物繊維やビタミン類には、免疫力を向上させる働きがあります。食物繊維を摂取することで腸内環境が改善すると、体内の活性酸素が排出されて免疫力の強化に繋がります。ヒトエグサに含有されるビタミンAは、血管を強くしたり気管支の粘膜を健やかに保ったりするほか、免疫細胞の働きを活性化させる作用がある栄養素です。
ヒトエグサの効能③美肌効果
ヒトエグサに含まれる食物繊維の働きによって、美肌効果も期待できます。腸内細菌には悪玉菌と善玉菌・日和菌の3種類が存在しており、悪玉菌が増えると腸内に有害物質が発生し、肌荒れなどの不調の原因に繋がります。ヒトエグサを食べて食物繊維を摂取すると、腸内の善玉菌が増加して腸内環境が改善され、肌の調子が良くなるでしょう。
ヒトエグサの食べ方は?生はNG?
わかめなどの海藻類は生食することも多いですが、ヒトエグサは生でも食べられる食材なのでしょうか。ここでは、ヒトエグサの食べ方やおすすめの料理に加えて、ヒトエグサの味や匂いについて紹介します。
ヒトエグサの味・匂い
ヒトエグサは味や香りが豊かで、柔らかい食感と舌触りの良い海藻類です。実際にヒトエグサを食べた人の口コミによると、磯の香りとともにほのかに甘みを感じるそうです。なかには、濃いアオノリのような味わいと例える人もいました。ヒトエグサをかき揚げに調理すると、弾力のある食感が楽しめます。
猫調
@TURuKWZjKlraoKd
ヒトエグサと真蛸のすだち酢
福島県産の生青のりが珍しく売場に並んでいたので買っちゃいました
沖縄ではアーサと呼ばれ
アーサ汁や天ぷらに
磯の香りかほんのり感じられ
優しい自然の甘さが美味しい◎
青のりはお出汁でさっと
炊いて真蛸と酢の物にしてみました
食べる直前にすだち酢をかけます
HAYASHI Tomohiro
@SokoranoKumasan
相馬で買ってきた、サンエイ海苔さんの松川浦産ヒトエグサ(地元名青のり」を二本松の人気一さんが醸した焼酎だけど。
味が、びっくりするくらい、思わず笑いがこみ上げてくるくらいに青のりだ…。
ヤバい。ちょっとクセになりそう。
え?なにこれ。心底相馬の青のりで、青のりで青のり…。旨いし。
ヒトエグサは生でも食べられる便利な食材
ヒトエグサは、生でも食べることができる便利な食材です。ヒトエグサのおすすめの料理は、以下の通りです。
・酢の物
・汁物
・佃煮
・パスタ
・卵焼き
・ふりかけ
・揚げ物
乾燥品のヒトエグサは水に漬けて戻し、生のものは湯通しした後に、酢や醤油で和えて酢の物にすると美味しく食べられます。また、ヒトエグサは葉にやや厚みがあるので、煮物や佃煮にも適している海藻類です。味噌汁などの汁物に加えると、香りが引き立つうえに出汁を吸ったヒトエグサの食感が楽しめます。
そのほかにも、乾燥品のヒトエグサをご飯に混ぜ込んだり、卵液に加えて卵焼きを作ったりしてもよいでしょう。天ぷらなどの揚げ物に調理すると、衣の香ばしさとともに海藻の旨味が感じられる、上品な味わいの料理が完成します。
ヒトエグサのおすすめ絶品レシピを紹介!
ヒトエグサを初めて調理する際、どのような料理に使えばよいか迷うこともあるでしょう。ここでは、ヒトエグサを使ったおすすめの絶品レシピを3品紹介します。
①ヒトエグサの佃煮
こちらは生あおさを使った佃煮のレシピですが、ヒトエグサでも同じように作ることが可能です。フライパンに水気を切ったヒトエグサを入れて水分を飛ばし、調味料を加えて煮詰めます。好みでゴマや桜エビを加えても、美味しく仕上がります。
②ヒトエグサともずくの甘酢和え
ヒトエグサともずく・山芋・きゅうりを甘酢で和えて作る、箸休めに最適な副菜のレシピです。ヒトエグサの磯の風味が食欲をそそり、もずくと山芋の粘り気が楽しめます。生もずくは、市販のカップに入ったもずくでも代用可能です。
③ヒトエグサの味噌汁
ヒトエグサ料理のなかでも人気の高い、味噌汁のレシピです。鍋にカツオ出汁を入れて沸騰したところへヒトエグサと豆腐を入れてひと煮立ちさせるだけなので、時間がない時にも手早く作れます。
ヒトエグサを食べてみよう
ヒトエグサは、口当たりが良く、香り豊かで味わい深い海藻類です。生のまま酢の物にして食べるほか、天ぷらや味噌汁など様々な和食料理に活用できます。栄養価も高く美容や健康効果も期待できるので、一度ヒトエグサを食べてみましょう。