あおさとは?栄養素と効能は?青のりとの違いや食べ方・レシピのおすすめを紹介!
【管理栄養士監修】あおさに含まれる栄養素を知っていますか?今回は、〈食物繊維・マグネシウム〉など、あおさの栄養成分・効能をわかめと比較して紹介します。食べ過ぎの注意点や、食べ方・レシピのおすすめも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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あおさはどんな食材?青のりと違う?
味噌汁によく使われるあおさですが、青のりとは別物なのでしょうか。今回は、産地や食べ方に加えて、混同されやすい青のりとの違いも紹介していきます。
あおさの旬や産地
あおさは緑藻類の1つで、潮の満ち引きがある浅い海の岩に付着して生息しています。また、あおさの生産地のうち70%が三重県の伊勢地方で、ヒトエグサと呼ばれる種類は、三重・長崎・熊本が産地とされています。
竹本友里恵
管理栄養士
あおさの主な収穫時期は1月から5月の間です。あおさには牛乳の約8倍のカルシウム、ほうれん草の2倍多いビタミンAほうれ草の約2倍の葉酸、野菜ではほとんど抽出できにくい、ビタミンB12も他の海藻より多く含まれています。成長が早く、海水中の炭素・窒素・リン・栄養塩などを効率よく吸収するため、栄養価が豊富な理由です。あおさはアサリと一緒に摂取することで、あおさの葉酸とアサリの鉄分の効果で貧血改善や血液形成が促進されます。是非試してみてください。
あおさの食べ方
あおさは一般的には乾燥したフレーク状態で販売されています。そのままでも使えますが、少し水で戻してから料理に振りかけたり混ぜ込むと良いでしょう。
最も一般的な食べ方としては、味噌汁に入れる方法が有名ですが、卵焼き・パスタ・サラダ・天ぷらなど様々な食べ方があります。料理に使用する際には、あおさ自体に塩味がついているので、味をみながら使うようにしましょう。
あおさと青のりの違い
あおさと間違えられやすい青のりですが、どのような違いがあるのでしょうか。以下の4点について紹介します。
・属性
・形状
・食感、風味
・用途
あおさと青のりはどちらも海藻類アオサ目アオサ科という分類に所属していますが、そのうちアオサ属に所属するのがあおさ、アオノリ属にいるのが青のりとなっています。ちなみに、アオサ属に所属するヒトエグサと呼ばれる海藻も、あおさやあおのりとして使用されることがあります。
あおさは葉のような形をしており、フレーク状に加工されお味噌汁などに使われますが、青のりは糸状で、粉状に加工されたものがお好み焼きや焼きそばのトッピングに使用される海草です。一般的に、青のりの方が食感・風味共によく高級品とされています。
竹本友里恵
管理栄養士
あおさは青のりに比べて磯の香りが強く、少し癖があるので青のりより価格が安くなる傾向があります。調理する前に水洗いするだけで磯の香りは緩和しますが、気になる場合は5分ほど流水にさらしたり、生姜を加えるなど工夫が必要です。生あおさの場合は冷凍すると風味がかなり落ちるので、1か月程度しか保ちません。一方、乾物のあおさは水分量が少ないので、冷凍しても凍りつかず、約半年ほど保存ができます。あおさは高温多湿な場所や紫外線に弱いため、特に夏場などは冷暗所で保管していない場合、茶色く変色をしてしまうので注意が必要です。
あおさの栄養素と効果・効能【わかめと比較】
あおさ | わかめ | |
カロリー | 130kcal | 117kcal |
タンパク質 | 22.1g | 13.6g |
糖質 | 12.6g | 8.6g |
食物繊維 | 29.1g | 32.7g |
脂質 | 0.6g | 1.6g |
※1日の摂取量は成人男性の目安です
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています(※1)
わかめはあおさとは違い、褐藻類のコンブ目に所属していますが、あおさとわかめを比較すると、あおさの方がカロリー・タンパク質・糖質が高くなっています。では、そのほかの栄養素はどうなのでしょうか。4つの栄養素について、効能なども踏まえて紹介していきます。
➀食物繊維
あおさ | わかめ | |
含有量(100g) | 29.1g | 32.7g |
1日の摂取量の目安 | 20g | 20g |
1日の摂取量に占める割合 | 146% | 164% |
あおさとわかめはどちらも食物繊維の豊富な食材で重量の約30%も含まれています。あおさやわかめに含まれてるの食物繊維は水溶性食物繊維と呼ばれるもので、腸でのブドウ糖の吸収を抑え血糖値の急激な上昇をおさえる働きがあります。また、腸の中でゼリー状になり他の食品と混ざることで便が柔らかくなるので、便秘の解消にも効果的です。
あおさを使った料理は、1食当たり平均して約5g使うので1回の食事では1.5gの食物繊維を摂取することができます。また、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の摂取バランスは1:2とされており、食物繊維の1日の摂取目標量が18g〜20gなので、水溶性食物繊維は6~7g摂取すればよいことになります。(※2)