でん粉と片栗粉の違いは?加工でん粉・馬鈴薯でん粉は?使い方も紹介!

でん粉(でんぷん粉)と片栗粉の違いを知っていますか?〈加工でん粉・馬鈴薯でん粉〉とは異なるのでしょうか?今回は、でん粉(でんぷん粉)と片栗粉の違いを、使い方など特徴別に比較します。でん粉(でんぷん粉)と片栗粉以外の〈デンプン・小麦粉〉の違いや、揚げ物などのレシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。

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目次

  1. でん粉(でんぷん粉)と片栗粉の違いは?加工でん粉・馬鈴薯でん粉と違う?
  2. そもそも片栗粉はでん粉(でんぷん粉)の一種
  3. 加工でん粉は化学処理して生成されたでん粉(でんぷん粉)で片栗粉とは違う
  4. でん粉(でんぷん粉)と片栗粉の違いを特徴別に比較!
  5. ①原料
  6. ②製造工程
  7. ③値段
  8. ④性質
  9. ⑤用途・使い方
  10. でん粉(でんぷん粉)と片栗粉以外の違いは?デンプン・小麦粉は?
  11. でん粉(でんぷん粉)とデンプンの違い
  12. でん粉(でんぷん粉)と小麦粉の違い
  13. でん粉(でんぷん粉)と片栗粉の違いがわかる使い方・レシピを紹介!
  14. ①レモンパウンドケーキ
  15. ②ジューシー油淋鶏
  16. ③いも団子
  17. でん粉(でんぷん粉)と片栗粉の違いを理解しよう

でん粉(でんぷん粉)と片栗粉の違いは?加工でん粉・馬鈴薯でん粉と違う?

でん粉と片栗粉の違いについて、詳しく説明できる人は少ないかもしれません。でん粉と片栗粉の違いと、加工でん粉や馬鈴薯でん粉との違いについても紹介するので、参考にしてください。

そもそも片栗粉はでん粉(でんぷん粉)の一種

でん粉と片栗粉は、どちらも料理でとろみをつけるために使われる白い粉末ですが、片栗粉はでん粉の一種に位置づけられます。まず、でん粉とは米・小麦・とうもろこし・じゃがいもなど、様々な植物の地下茎や種子から作られる炭水化物の粉の総称です。一方、片栗粉は馬鈴薯の地下茎から作られ、でん粉の種類の一つとなり馬鈴薯でん粉とも呼ばれます。

これらのでん粉は、それぞれのでん粉が持つ性質を生かして、洋菓子・和菓子・麺類などさまざまな食品の原材料として利用されています。

加工でん粉は化学処理して生成されたでん粉(でんぷん粉)で片栗粉とは違う

加工でん粉は、天然のでん粉に化学処理を施して作られたもので、片栗粉とは性質や用途が異なります。塩素や酸などの化学薬品を使って作られた加工でん粉は、糊化しやすくなったり、粘度や透明度を調整したりすることが可能です。そのような性質は増粘剤や膨張剤などとして活用され、さまざまな食品に食品添加物として使われています。

でん粉(でんぷん粉)と片栗粉の違いを特徴別に比較!

ここでは、でん粉と片栗粉の違いを、原料・製造工程など特徴別に比較します。でん粉と片栗粉の違いについて、詳しく知りたい人は参考にしてください。

①原料

【でん粉】
・とうもろこし
・小麦
・米
・さつまいも
・じゃがいも
・れんこん

【片栗粉】
・馬鈴薯


前述したように、でん粉は植物の地下茎や種子から作られる炭水化物の粉の総称なので、上記に挙げた様々な原料から作られているのが特徴です。とうもろこしから作られたでん粉はコーンスターチ、小麦から作られたでん粉は小麦でん粉などと、原料によって呼び分けることもあります。でん粉はスナックや米菓、麺類などさまざまな食品に加えられています。

一方、片栗粉はでん粉の一種であり、馬鈴薯から作られたでん粉のことです。なぜ片栗粉と呼ばれるかというと、元々はカタクリと呼ばれる植物が原料でしたが大量生産が難しく、栽培しやすい馬鈴薯を原料に作られるようになったからです。

②製造工程

【でん粉(コーンスターチ)】
①とうもろこしをふやかす
②細かく粉砕する
③胚芽や外皮部を分離させる
でん粉粒子を遠心分離させる
でん粉粒子を洗浄する
乾燥させる

【片栗粉】
①原料を細かく粉砕する
②水を加えてでん粉粒子を遠心分離させる
③でん粉粒子を洗浄する
④乾燥させる

でん粉にはさまざまな種類がありますが、ここではコーンスターチの製造方法を紹介しました。とうもろこしや米など固い原料を利用する際には、まずふやかす工程が必要となります。一方、じゃがいもは柔らかく水分が多いため、ふやかす必要はありません。片栗粉などのでん粉は水より重いため、この性質を利用し遠心力ででん粉を抽出します。

原料によって異なりますが、でん粉と分離されて残った外皮や胚芽などは、飼料や調味料などに利用されることもあります。

③値段

【でん粉・片栗粉】
・一般的には安価


とうもろこしやイモ類から作られるでん粉、片栗粉の値段に大きな違いはありません。ただし有機栽培で作られた原料から作られたり、製造方法にこだわりがあったりするでん粉や片栗粉は、一般的な商品より値段は高くなります。

④性質

【でん粉(コーンスターチ)】
・粘度:弱い
・粒度:小さい
・糊化温度:62~72℃
・透明度:白濁
・冷めた時の変化:粘度が持続する

【片栗粉】
・粘度:強い
・粒度:大きい
・糊化温度:56~66℃
・透明度:無色透明
・冷めた時の変化:粘度が低下する


でん粉にはさまざまなでん粉があり、原料によって性質はそれぞれ異なります。どちらも料理にとろみをつけるために使われますが、粘度や冷めた時の変化が異なるので、適した料理は変わってきます。どんな料理を作るかによって、どのでん粉・片栗粉にするかの使い分けが必要です。

⑤用途・使い方

【でん粉(コーンスターチ)】
・冷菓
・ソース
・カスタードクリーム
・プリン
・天ぷらの衣

【片栗粉】
・とろみ料理
・煮物
・天ぷらの衣


ここでも、でん粉の一種であるコーンスターチを例に挙げます。コーンスターチは、冷菓やソースなどのように冷めても粘度を保ちたい料理に向いており、カスタードクリームやプリンなどの製菓にもよく使われます。一方、片栗粉は温かい状態で食べる料理に向いているため、とろみ料理や煮物などに使うのが相応しいです。

どちらもてんぷらなどの揚げ物にも適していますが、仕上がりの食感や油の吸い方が異なり、軽く仕上げたい場合は片栗粉がおすすめです。

でん粉(でんぷん粉)と片栗粉以外の違いは?デンプン・小麦粉は?

デンプンとでん粉とでは、違いがあるのか気になる人はいるかもしれません。ここでは、でん粉と片栗粉以外の違いについて紹介するので、参考にしてください。

でん粉(でんぷん粉)とデンプンの違い

スーパーに並ぶ商品の原材料名に、でん粉やデンプンなどと表記の仕方が異なる場合がありますが、名称が違うだけで同じものだと認識してください。製造業者や販売業者によって表記が異なるだけです。他にも、でんぷんや澱粉などと表示されることもあります。

でん粉(でんぷん粉)と小麦粉の違い

でん粉と小麦粉は、どちらも白い粉末で見た目は似ていますが、原料や性質などに違いがあります。でん粉については前述したとおりですが、小麦粉は小麦の胚乳から作られます。小麦粉が持つ大きな特徴はたんぱく質やグルテンを含み、パンや麺類の原料として利用可能です。

ただし、加熱すると糊化を始める性質はでん粉と似ており、とろみをつけたり揚げ物の衣にしたりしたい時に代用できます。

でん粉(でんぷん粉)と片栗粉の違いがわかる使い方・レシピを紹介!

ここでは、でん粉と片栗粉の違いが分かるレシピを3つ紹介します。それぞれの性質を生かしたレシピなので、参考にして作ってみてください。

①レモンパウンドケーキ

出典: https://cookpad.com/recipe/2158055

小麦粉にコーンスターチを加えることで、軽い食感のパウンドケーキに仕上がります。レモン果汁をふんだんに使い、さわやかな香りが漂う美味しい一品です。コーンスターチがなければ、片栗粉でも代用可能です。

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②ジューシー油淋鶏

出典: https://cookpad.com/recipe/3752945

鶏もも肉に片栗粉をまぶし、少ない油で揚げるので揚げ物が苦手な人にもおすすめのレシピです。衣に片栗粉を使うと揚げ物がカラッと揚がり、油切れもよくソースがしっかり絡みます。

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③いも団子

出典: https://cookpad.com/recipe/2960427

材料はじゃがいもとでん粉のみの簡単なレシピで、でん粉をたっぷり加えることで、弾力のある食感に仕上がります。じゃがいもやでん粉の種類によって食べ応えが変わってくるので、自分の好みの組み合わせを見つけるのもおすすめです。

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でん粉(でんぷん粉)と片栗粉の違いを理解しよう

今回はさまざまな食品や料理に使われる、でん粉と片栗粉の違いについて紹介しました。でん粉には色々な種類があり、それぞれ性質も異なるので、どのような料理を作るかによって使い分けてみてください。

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