レンコンのアク抜きはなぜ必要?水・酢を使った失敗しない方法を紹介!
【管理栄養士監修】レンコンのアク抜きはしていますか?必要はあるのでしょうか?今回は〈水〉〈酢水〉など使ったアク抜きで失敗しない時間・手順を紹介します。レンコンのアク抜きをすることでのメリットとアク抜きする際の注意点も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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レンコンのアク抜きはなぜ必要?
レンコンの調理をするとき、アク抜きをするようにレシピに記載があるものがほとんどですよね。レンコンのアク抜きはなぜ必要なのか、アク抜きをすることでのメリットを説明します。
れんこんの色止めをするため
レンコンの皮を剥いたりカットすると色が変わってしまいます。これは、レンコンに含まれているポリフェノールの一種、タンニンが空気にさらされることによって酸化することで変色するからです。水にさらしておくことで、空気に触れるのを防ぐことができるのでレンコンの白色を生かした料理をするときには色止めのためにアク抜きをします。
スーパーで売られているレンコンは節の部分でカットされているものがほとんどです。カットした断面は長く空気に触れているためすでに変色してしまっています。変色したレンコンをアク抜きで白く戻すことは出来ないので、レンコンの白さを生かした料理に使いたいときには節を残した状態でカットされているものや土付きで丸々売られているものを選びましょう。
竹本友里恵
管理栄養士
レンコンのアク抜きは絶対に必要という訳ではないので、アク抜きの時間が長くなりすぎて栄養素が抜けてしまうのを防ぐようにしましょう。レンコンは基本的に5分ほどアク抜きをすれば色の褐変は防げますが、薄切りの場合は1~3分ほどで十分アクを抜く事もできます。
れんこんのえぐみ・苦味も取れる
レンコンに含まれているポリフェノールは人間に必要な栄養素でもありますが、えぐみや苦味でもあります。えぐみや苦味をアクと呼んでおり、味わいや食材の個性でもありますが料理や味付けによっては邪魔になることもあります。
ほうれん草をゆがいたり、ごぼうを水につけておくと出てくるのが食物性のアクです。レンコンのアクはそこまで強くないのでアク抜きをしなくても問題はありませんが、味付けが上品な料理だとえぐみを感じる可能性があります。美味しく食べるために必要な時があるということを覚えておきましょう。
れんこんの食感が良くなる
レンコンのシャキシャキやホクホクなどの食感を楽しむためにもアク抜きは必要です。レンコンはカット方法でも食感が変わる野菜ですが、アク抜き方法で更にその食感を良くすることができます。
レンコンはカットするとぬめりがでますが、この正体はデンプンです。アク抜きをしてでんぷんが取れ、ぬめりがなくなることでシャキシャキ感をより良くすることもできます。アク抜き方法によってはホクホク感を倍増させることもできます。レンコン料理別のアク抜き方法は後で詳しく紹介します。
レンコンのアク抜きで失敗しない方法
レンコンのアク抜きは食感や見栄えの良い料理にするために必要不可欠ですが、どのアク抜き方法でも良いわけではありません。方法はいろいろありますが、それぞれ適した料理があり、失敗するとレンコンの良さが台無しになってしまいます。失敗しないアク抜き方法と適した料理を紹介します。
①水でアク抜きする方法
一番簡単な水でのアク抜きは、ホクホクとしたレンコンの食感を残すことができます。
1.皮をむいたレンコンを一度水に通す。
2.カット後すぐにボウルに入れた水に5〜10分つける。
空気に触れるのを防ぐことで変色するのを防ぐことができます。レンコンを白くする作用はないため、色を気にしなくても良い醤油を使った煮物や炒め物などの調味料を染み込ませる料理の時におすすめです。
②酢水でアク抜きする方法
酢水でのアク抜きはレンコンの白さと食感を良くすることができます。
1.水1Lに小さじ3分の1の酢を入れて酢水を作る。
2.カットしたレンコンをすぐに酢水に5分つける。
酢水につけることで、レンコンのぬめりであるでんぷんの働きを止めることができるので、シャキシャキの食感になります。レンコンを白くすることもできるので、シャキシャキの食感と白さを生かす酢の物やちらし寿司などの料理のときにおすすめです。酢の量が多過ぎるとレンコン自体が酸っぱくなってしまうので気をつけてください。
③重曹でアク抜きする方法
重曹を使ってのアク抜きは、主にたけのこなど山菜に使われる方法ですが、レンコンに使うこともあるようです。以下では、山菜のアク抜き方法を例に出して紹介します。
1.ボウルに水を入れて重曹を小さじ1入れて良く溶かして重曹水をつくる
2.沸騰し終わった水に重曹を入れ、カット済みの野菜を入れて一晩置く
重曹のアルカリ成分によって繊維が柔らかくなり、アクも抜けやすくなります。柔らかく仕上げたい煮物や蒸し野菜、すりおろして使うときなどにおすすめです。