長芋の旬の時期・季節は2回?栄養価・選び方やレシピのおすすめを紹介!
【野菜ソムリエ監修】長芋の旬の時期を知っていますか?長芋の旬の時期は春と秋の年に2回あるようです。今回は、長芋の旬の収穫時期・季節や主な産地・生産量を紹介します。長芋の選び方や栄養価、レシピのおすすめも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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長芋の旬の時期・季節はいつ?
長芋は、通年でスーパーなどの売り場で見かける野菜ですが、旬の時期や季節はいつなのでしょうか。季節の違いによる長芋の味や、食感の違いについても併せてみていきます。
長芋の旬の時期・季節は春と秋の2回
長芋の旬の時期や季節は春と秋の2回ありますが、本来の旬は晩秋で「秋堀り」と呼ばれます。この秋堀りとして収穫しないまま越冬させて4〜5月に掘り出した長芋が、2回目の旬の「春堀り」と呼ばれるものです。
ただし、土の中の温度があまり冬の時期に下がらない地域や土が凍るほどの寒い地域では、冬の間に長芋が凍ったり劣化したりしてしまうため春堀りはできません。
秋掘りと春掘りの違い
秋堀りと春掘りは、その収穫時期だけでなく味や食感にも違いがあります。4〜5月が旬となる春堀りの長芋は、休眠により追熟が進んでデンプンが糖質に変化するため、甘みや旨味の成分が凝縮されて粘りも強くなります。それに対し12〜1月が旬の秋堀りの長芋は、皮が薄くてアクが少なく、みずみずしさが特徴でシャキシャキした歯触りがあります。
なお、秋堀りのものはそのまま生で食べたり浅漬けにしたりするのに向き、春堀りのものは天ぷらやすりおろしたとろろなどに向いています。
長芋とはどんな野菜?
春と秋の年に2回旬の時期がある長芋は、どんな特徴を持つ野菜なのでしょうか。長芋の特徴と併せて、主産地や生産量を解説していきます。
長芋の特徴
長芋は、ヤマノイモ科ヤマノイモ属ナガイモに分類される、中国が原産と言われる長さ50〜80cm・直径4〜6cmほどの細長い形をした外来種の野菜です。比較的夏の時期に多く出回りますが、年間を通して流通量が多く、旬の時期以外にもスーパーなどの売り場では300〜400gで250円前後の値段で売られています。
長芋の主産地・生産量
長芋の国内生産量のランキングは以下の通りです。
1位:北海道/64,000t
2位:青森県/53,800t
3位:長野県/7,580t
4位:岩手県/3,380t
5位:茨城県/3,050t
国内で長芋の生産量が最も多い産地は北海道で、国内生産量の45%ほどを占めています。次いで多い青森県は40%ほど、3位の長野県は5%ほどです。長芋は他の野菜類よりも比較的長く保存がきく根菜類のため、首都圏までの流通に時間がかかる北海道や青森県で栽培された長芋が、首都圏のスーパーにも数多く並んでいます。
長芋の選び方や栄養価は?
粘り気や独特の食感が特徴的な長芋は、どのような栄養を含んだ野菜なのでしょうか。ここからは、長芋に含まれる栄養について、新鮮な長芋の選び方と併せて解説していきます。
新鮮な長芋の選び方のポイント
新鮮な長芋の選び方は以下のようなポイントがあります。
【丸ごと1本選ぶ場合】
・皮の色が肌色で艶がある
・ふっくらと太い
・真っ直ぐに伸びたもの
【カットしたものを選ぶ場合】
・切り口が瑞々しいもの
・できるだけ太いもの
・表面にキズがないもの
長芋を丸ごと1本選ぶ場合は、上記の新鮮さを見極めるポイントだけでなく、ひげ根が元から少ないものを選ぶとアクが少ない傾向にあります。また、カットされたものは切り口が変色していると鮮度が悪く、細いものはアクが強い可能性が高いので選ばない方が無難です。
長芋の栄養価
長芋の栄養成分としては、以下のようなものが含まれます。
・ムチン
・亜鉛
・カリウム
長芋独特の粘り気を生み出す成分には、体内の細胞を活性化させる働きがあり、新陳代謝を促して便秘改善・疲労回復・肌荒れや老化の予防に役立ちます。
長芋にはカリウムも豊富に含まれており、体内の余分なナトリウムを水分と一緒に排出してむくみを解消する効果があります。ほかにも、長芋に含まれる亜鉛は免疫力を上げる効果を持つため、食べることで風邪や感染症の予防効果が期待できるでしょう。
(長芋の栄養素と効能を詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
長芋の保存方法・期間は?
長芋の保存方法や保存期間はどのくらいなのでしょうか。ここでは、1本丸ごと保存する場合とカットした長芋を保存する場合とに分けて、保存方法をみていきます。
①長芋を1本丸ごと保存する場合
長芋を1本丸ごと保存する場合には、以下のようなポイントを参考にして保存しましょう。
・おがくずと一緒に保管する
・新聞紙に包む
・風通しの良い冷暗所に置く
長芋を1本丸ごと保存する場合は、おがくずと一緒に箱に入っている場合はそのまま、剥き出しのものは新聞紙などに包んで保存するのがポイントです。これらのポイントを守って風通しが良い冷暗所で保存すれば、保存期間は1ヶ月以上と長く日持ちするでしょう。ただし、25℃以上の気温が続く時期は、常温ではなく冷蔵庫での保管がおすすめです。
②カットした長芋を保存する場合
カットした長芋を保存する場合には、以下のようなポイントがあります。
・切り口をラップでしっかり包む
・冷蔵庫で保管する
カットされた長芋は、切り口が空気に触れると乾燥や酸化が進むので、切り口をラップでしっかりと密閉するのがおすすめです。1本丸ごと保管する場合は常温保存ができますが、カットした後は傷みやすいので冷蔵庫に入れて保管しましょう。なお、カットした長芋を冷蔵保存した場合の保存期間は1週間〜10日ほどが目安です。
(長芋の保存方法と期間について詳しく知りたい人はこちらの記事を読んでみてください。)
長芋の旬の食べ方・レシピのおすすめ
ここからは、旬の長芋を楽しむための、様々な食べ方やレシピをみていきます。自宅で長芋を調理するときの参考にしてみてください。
①長芋のステーキ
長芋の皮がついたまま焼いた、ステーキのレシピです。調味料と合わせて焼くだけでできる簡単な一品で、しっかりと焼くので皮まで美味しく食べられます。
②長芋のオムレツ風
すりおろした長芋を調味料と混ぜ、オーブンで焼き上げたレシピです。長芋ならではのふわふわの食感が楽しめる調理法です。
③長芋のお好み焼き
すりおろした長芋とキャベツで作るお好み焼きのレシピです。長芋の水分を利用することで、濃厚でしっとりとした食感に仕上がります。
池田奈央
野菜ソムリエ
長芋は、芋類の中でもカロリーが比較的低く水分が多いのが特徴です。 ジャガイモの代わりにフライドポテトにしたりとダイエット向きのヘルシー食材です。
長芋を旬の時期に美味しく食べよう
通年で手に入る長芋は、旬が年に2回あるとわかりました。時期によって長芋の味や食感も異なるので、季節に合わせて食べ方を変えてみても良いでしょう。旬の長芋を上手に調理して美味しく食べてみてはいかがでしょうか。
池田奈央
野菜ソムリエ
長芋のネバネバ成分には、胃の粘膜を正常に保ち、消化を助けるジアスターゼなど消化酵素を含みます。 夏場は、冷たい物の摂り過ぎで胃が疲れます。長芋を適度に食べて胃を整えてください。