牡蠣の黒い部分の正体はうんこ?多いと当たりやすいの?食中毒との関係も紹介!
牡蠣の黒い部分の正体を知っていますか?うんこでしょうか?牡蠣は海のミルクとも呼ばれる栄養豊富な食材です。今回は、牡蠣の黒い部分の正体やうんこの量や食中毒の関係について紹介します。牡蠣の黒い汁の正体も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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牡蠣の黒い部分って何?うんこ?
世界中で親しまれている海のミルクと呼ばれるほど栄養価の高い牡蠣ですが、ぷっくりとした部分を切ってみると中に黒い部分があります。この黒い部分はうんこだと言う人もいますが、本当なのでしょうか。
牡蠣の黒い部分は「中腸腺」
牡蠣のぷっくりしている部分はほとんどが内臓に占められており、その中でも黒い部分はうんこではなく、以下の役割を持つ「中腸腺」と呼ばれる器官です。
・消化液の分泌
・養分の吸収・貯蔵
中腸腺は、上記のような働きをする暗緑色から暗褐色をした中腸に付随する消化腺です。中腸線からは牡蠣が食べた海藻やプランクトンを消化するための消化液が分泌されるほか、グリコーゲンや亜鉛などの栄養の吸収・貯蔵も中腸腺で行われています。中腸腺は人間の肝臓と膵臓の機能を併せ持つ器官のため、肝膵臓と呼ばれることもあります。
牡蠣にはうんこの量が多いのも事実
黒い部分がうんこではないことはわかりましたが、牡蠣はうんこの量が多いのも事実です。ここではなぜ牡蠣にはうんこの量が多いのかを牡蠣の生態と併せて解説します。
牡蠣にうんこが多い理由
牡蠣は、体のほとんどを内臓が占めており、1日300リットルもの海水を体内に取り込んで様々な海藻やプランクトンなどを消化・吸収しています。消化・吸収が済んだ海藻やプランクトンはうんこになって排泄されますが、牡蠣は体の大きさの割に内臓の割合が高いため、うんこの量も多いのが特徴です。
さらに、牡蠣は水の外に出すと排泄が止まってしまう影響でさらに内臓にうんこが溜まるため、漁獲から時間が経った牡蠣にはうんこが多く溜まっている可能性はあるでしょう。
牡蠣のうんこと食中毒(あたるか)は関係ある?
牡蠣を食べて食中毒になる人は毎年多くいます。牡蠣による食中毒の原因は主に貝毒・腸内ビブリオ・大腸菌・ノロウイルスですが、これらの食中毒は牡蠣のうんこと関係はあるのでしょうか。生食用牡蠣と加熱用牡蠣のうんこの違いにも触れながら、解説します。
生食用と加熱用牡蠣のうんこの違い
牡蠣は、生活用水が届かない指定海域で穫れたものや一定時間清浄な海水に入れて浄化させたものなど、食品衛生法の基準を満たしたもののみ生食用としての販売が許可されています。
この「浄化」とは、出荷前の牡蠣を循環海水プールに入れ、体内に含まれる雑菌をうんこと一緒に排泄させることです。浄化を済ませた牡蠣の体内にもうんこはありますが、衛生的な環境で浄化することで雑菌が少なくなります。
一方の加熱用牡蠣は、生食用牡蠣と違って生活用水が流れ込む海域でも養殖されている可能性がある上に、浄化されていないことも多くあります。そのため、うんこに雑菌などが含まれている可能性が高く、加熱処理をしないまま食べてしまうと食中毒を起こしてしまうので生食には適していません。
牡蠣であたらない為の加熱時間
牡蠣による食中毒の原因として最も多いのがノロウイルスです。厚生労働省は、ノロウイルスに汚染された可能性がある食品については中心部の温度が85℃~90℃に達した状態で最低でも90秒以上加熱することが望ましいとする旨の通達を出しています。
牡蠣であたらないためにも、特に加熱用牡蠣は温度や時間に注意しながらしっかり加熱を行い、加熱具合が不安な場合は牡蠣を切って中まで火が通っているか確認しましょう。
(*牡蠣の加熱時間が何分必要かについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)