鮭(サーモン)は白身魚?赤身魚ではないのはなぜ?青魚とは違うのかなども紹介!
鮭(サーモン)が「白身魚」ということを知っていますか?今回は、白身魚と赤身魚の区別の仕方や、鮭が白身魚なのになぜ身が赤いのかの他に、青魚とは違うのかなども紹介します。鮭の色素の健康効果についても紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
(*青魚の種類について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
鮭は白身魚なのになぜ身が赤い?
鮭は白身魚であることはわかっても、身が赤いことに疑問を感じる人も多いことでしょう。ここでは、鮭は白身魚なのになぜ身が赤いのか、その理由について詳述します。
鮭の身が赤くなる原因は餌の「オキアミ」
鮭の身が赤くなるのは、食べているエサの多くがエビとオキアミと呼ばれるプランクトンであることが理由です。オキアミは海中の藻を主食としていますが、そこに色素の一種であるアスタキサンチンが含まれています。鮭がオキアミを食べ続けることで鮭の体内にアスタキサンチンが蓄積され、その身が赤くなっていくのです。
鮭の卵であるいくらが赤くなるのも、アスタキサンチンが蓄積した結果です。なお、このアスタキサンチンはエビやカニの殻にも含まれています。近年の研究では、アスタキサンチンには健康効果が期待されています。
鮭の稚魚は身が白い
鮭の放流の場などで鮭の稚魚を見てみると、その身は赤くなく白色をしています。これは、稚魚はエビやオキアミを食べる機会がないため、アスタキサンチンが体内に蓄積していないことが理由です。また、海に出てからの年数が少ない鮭も、アスタキサンチンの蓄積量が少なく身の色が白めです。
鮭の色素「アスタキサンチン」の健康効果は?
エビやオキアミに含まれていることで鮭に蓄積するアスタキサンチンに、健康効果が期待できることは前述しました。ここでは、エビやオキアミを食べることで鮭の色素となる、アスタキサンチンの健康効果を具体的に紹介します。
①抗酸化作用
アスタキサンチンの健康効果で最も有名なのが、抗酸化作用です。人間の体内では、侵入するウイルスや菌から身を守るために常に活性酸素が生成されています。この活性酸素は量が適正であれば問題ありませんが、食生活の乱れや喫煙、ストレス、紫外線の影響などにより過剰に発生し、病気や老化を促進するなど体に悪い影響を及ぼすことがあります。
アスタキサンチンはそのようにして過剰に生成された活性酸素を抑制し、体の状態を整えてくれる色素です。そのため近年は、アスリートが積極的にアスタキサンチンを摂取しているとも言われています。
②眼精疲労の改善
近年ではスマートフォンやパソコンなどの普及により、眼精疲労に悩む人が増えています。これには、目の網膜は細かいため、栄養が届きにくいことも関係しています。しかしアスタキサンチンは他の栄養成分と違い、目の奥まで入り込んで前述の抗酸化作用を発揮し、眼精疲労の改善に役立つのが特徴です。
また、アスタキサンチンには粘膜や上皮組織を保護する働きもあり、涙で角膜の表面を覆うことでドライアイの予防にも役立つそうです。
③美容効果
アスタキサンチンには、髪や肌をきれいにするなどの美容効果があることもわかっています。これは、紫外線によって受けた皮膚のダメージを、アスタキサンチンの働きで修復できるためです。アスタキサンチンはメラニン色素の生成を抑制する働きもあわせ持つので、シワやシミなどの悩みにも効果が期待できます。