出汁の種類とは?味わい・香りなど特徴の違いは?用途・使い方も一覧で紹介!

出汁にはどんな種類があるか知っていますか?今回は、〈あご出汁・昆布出汁〉など、出汁の種類別の特徴・使い分け方を紹介します。それぞれの出汁の取り方も詳しく説明します。出汁の代用となる市販商品のおすすめも紹介するので参考にしてみてくださいね。

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目次

  1. 出汁とは?
  2. 出汁は基本調味料の一つ
  3. 出汁を使う料理
  4. 外国の出汁
  5. 出汁の種類別の特徴・使い分けを紹介!
  6. 出汁の種類①あご出汁
  7. あご出汁の特徴
  8. あご出汁の使い方・用途
  9. あご出汁の取り方
  10. 出汁の種類②昆布出汁
  11. 昆布出汁の特徴
  12. 昆布出汁の使い方・用途
  13. 昆布出汁の取り方
  14. 出汁の種類③鰹出汁
  15. 鰹出汁の特徴
  16. 鰹出汁の使い方・用途
  17. 鰹出汁の取り方
  18. 出汁の種類④煮干し出汁
  19. 煮干し出汁の特徴
  20. 煮干し出汁の使い方・用途
  21. 煮干し出汁の取り方
  22. 出汁の種類⑤素干し出汁
  23. 素干し出汁の特徴
  24. 素干し出汁の使い方・用途
  25. 素干し出汁の取り方
  26. 出汁の種類⑥精進出汁
  27. 精進出汁の特徴
  28. 精進出汁の使い方・用途
  29. 精進出汁の取り方
  30. 出汁の種類⑦野菜出汁
  31. 野菜出汁の特徴
  32. 野菜出汁の使い方・用途
  33. 野菜出汁の取り方
  34. 出汁の種類⑧椎茸出汁
  35. 椎茸出汁の特徴
  36. 椎茸出汁の使い方・用途
  37. 椎茸出汁の取り方
  38. 出汁の代用となる市販商品は?
  39. ①味の素(360円)
  40. ②国産だしパック5つセット(3,000円)
  41. ③桃屋 醤油を使わずに厚削り一番だしと焼あごだしで仕上げた白だし(538円)
  42. 出汁を種類ごとに使い分けよう

出汁とは?

和食は出汁を活用することが多いですが、そもそも出汁とは一体何なのでしょうか。ここでは、出汁の正体や出汁を使った料理などについて説明します。

出汁は基本調味料の一つ

出汁は、魚介類や野菜などを煮出して抽出した基本調味料の一つです。原料によってその成分が異なり、植物性のものはグルタミン酸、動物性のものはイノシン酸、椎茸はグアニル酸が旨み成分が含まれています。出汁にはいい香りと旨みがあり、料理に出汁が効いていれば、塩分を控えても美味しく食べることができるのがメリットです。

出汁を使う料理

出汁は特に和食には必要不可欠で、味噌汁や煮物など、和食の多くのものに使われます。出汁を使う料理は和食の場合、煮物や汁物を中心に炊き込みご飯や、茶碗蒸し、鍋料理、うどん、そば、おでんなどがあります。そのほか、ラーメンにも出汁を基本調味料として使うことがあるでしょう。

外国の出汁

出汁は和食だけのものではありません。外国の出汁にはブイヨンやフォン、タンなどがあり、和食と同様に旨みがあり、料理の基本調味料として使います。日本の出汁は魚介類や野菜などの素材を原料としていますが、外国のものは牛や鳥などの骨と野菜を原料にしています。

出汁の種類別の特徴・使い分けを紹介!

和食に使う出汁は、前述した通り魚介類や野菜などの素材が主な原料となっていますが、それぞれの素材に味の個性があり合う料理も違います。また、エリアによって好まれる出汁に違いもあるようです。そこでここからは、8つの出汁の特徴や使い方、合う料理、出汁の取り方などについて詳しく説明します。

出汁の種類①あご出汁

出典:https://washoku-no-umami.jp/soup-type#i-9

あご出汁の特徴

あご出汁とは、トビウオを硬く干したものを原料にした出汁です。あご出汁は関東地方ではまだ目新しいですが、トビウオがよく獲れる九州ではおなじみの出汁です。煮干しの原料は主にいわしですが、あごはそれに比べ大きく、高価な素材になります。あご出汁に含まれる成分は、煮干しと同じイノシン酸と昆布と同じグルタミン酸の2つの旨みが味わえます。

トビウオはいわしに比べ脂肪分の少ない魚で、青臭さがなく味はあっさりとしていますが、コクがあり上品な味わいです。あご出汁にはボイルしてから乾燥させたあご煮干しを使ったものと、焼いてから乾燥させた焼きあごを使ったものの2種類があります。焼きあごは香ばしさが増し、さらに高価になります。

あご出汁の使い方・用途

あご出汁はどんな料理にも合うと言われています。ただし、値段が高価なので、飲食店で使われることが多いです。あご出汁を使う料理は下記のようなものがあります。

・うどん
・そば
・おでん
・ラーメン
・チャーハン
・お雑煮
・鍋


あご出汁は特にうどんやおでんとの相性がいいです。トビウオの産地の長崎県五島市の五島うどんはあごだしを使ったうどんとして有名です。

あご出汁の取り方

【材料】
・あご2本(20g)
・水500ml


【作り方・取り方】
あご出汁の作り方の手順は下記の通りです。

1、水を鍋に入れる
2、あごの頭と内臓をとって身を崩しながら1に入れる
3、一晩おく
4、3を加熱し沸騰直前に火を止める
5、キッチンペーパーをざるに敷き濾せば完成


あご出汁の色は薄い黄金色で、薄く透き通っており、すっきりとした味が特徴です。あごはいわしを使った煮干しよりも大きく硬いため、水に入れてから8時間以上放置しなくてはなりません。そのため使う日の前夜に下準備をしておきましょう。

(*あご出汁についてについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)

あごだしとは?名前の意味や特徴は?代用品や使い方・レシピも紹介!

出汁の種類②昆布出汁

昆布出汁の特徴

昆布出汁は干し昆布を原料にした植物性の出汁です。干し昆布は北海道産のものが有名で、産地によって出汁の味が変わってきます。利尻産や羅臼産は高級で料亭などで使われ、日高産は比較的リーズナブルで、一般家庭でも使われます。昆布出汁は香りがほとんどなく、薄味でさっぱりしていおり、関西でよく使われる出汁です。

昆布出汁に含まれる旨み成分はグルタミン酸で、コクと深みが出ます。昆布出汁は鰹出汁と合わせて使うことが多いのは、昆布出汁のグルタミン酸と鰹出汁のイノシン酸が合わさると、強い旨みが生まれるからです。昆布出汁には昆布の栄養成分も含まれるので、アルギン酸などの食物繊維や鉄分やカルシウムなどのミネラルを摂取することができます。

昆布出汁の使い方・用途

昆布出汁は主張が強くない出汁のため、和食にぴったりで、素材や調味料の邪魔になりません。昆布出汁が向く料理は下記のようなものがあります。

・おでん
・鍋料理
・炊き込みご飯
・魚を使った煮物や汁物


おでんや鍋に昆布出汁を使うと、昆布をそのまま食べることができます。魚を使った料理には、味が喧嘩しないように鰹やいわしなどの魚系の出汁は使わず、昆布出汁を使う方が合います。

昆布出汁の取り方

【材料】
・昆布1枚(20g)
・水1L


【作り方・取り方】
昆布出汁を取る手順は下記の通りです。

1、昆布の表面のホコリをタオルで拭く
2、昆布にハサミで切り込みを入れる
3、水を鍋に入れてそこに昆布を入れる
4、そのまま最低30分、できれば一晩おく
5、中火にかけて煮出す
6、沸騰直前に昆布を取り出せば出来上がり


昆布の表面にある白い粉はカビではなく旨み成分のため、昆布は水で洗ってはいけません。昆布出汁を沸騰させてはいけないのは、昆布から粘り成分が出てしまうからです。この成分には雑味があるため、沸騰させると出汁の味が落ち、ぬめりのある出汁になってしまいます。

出汁の種類③鰹出汁

鰹出汁の特徴

鰹出汁は魚の鰹を乾燥させて削った鰹節を原料にした出汁です。和食の出汁としてもっともポピュラーな出汁のため、鰹出汁を再現した市販の出汁調味料が数多くあります。鰹出汁は遠くにいても気づくほど香りが高く、鰹特有の上品な香りと豊かな旨みを味わうことができます。鰹出汁に含まれる旨みの主成分はイノシン酸ですが、グルタミン酸も含みます。

鰹出汁に使う鰹節は鰹を茹でた後に燻す鰹荒節と、これにカビをつけて水分をなくす鰹枯れ節の2種類あり、出汁の味も違います。鰹枯れ節は爽やかでコクを感じる出汁が取れますが、手間がかかるため高価で、料亭などで使われることが多いです。一方、鰹荒節は燻した香りが強い特徴があり、一般家庭でよく使われます。

鰹出汁の使い方・用途

鰹出汁は香りが高いので、和食らしい風味が出て、特に汁物にはよく合います。鰹出汁に合う和食は多いですが、下記のようなものがあげられます。

・お味噌汁
・お吸い物
・うどん
・そば
・茶碗蒸し
・煮物


鰹出汁は魚介系の出汁のため、野菜との相性が抜群で、野菜の味を引き立ててくれます。お味噌汁にするなら、豆腐やワカメなどあっさりした具材のものが合います。

鰹出汁の取り方

【材料】
・花かつお一握り分(30g)
・水1L


【作り方・取り方】
鰹出汁の取り方の手順は下記の通りです。

1、鍋に水を入れて加熱する
2、沸騰したら火を止め鰹節を入れる
3、鰹節が完全に鍋底に沈むまで1.2分おく
4、布巾などを敷いたざるで静かに漉せば出来上がり


花かつお以外の鰹節を使った場合、若干出汁の取り方は変わります。鰹節がお湯の中で動くと出汁が濁るので、鰹節を入れて煮出すのではなく、沸騰したお湯に鰹節を静かに入れます。漉した時に鰹節を絞るとえぐみが出てしまうので、やめましょう。

出汁の種類④煮干し出汁

煮干し出汁の特徴

煮干し出汁はかたくちいわしなどの小魚を原料にした煮干しで取った出汁で、別名をいりこ出汁といい、九州や四国で好まれます。煮干し出汁はいわしの強い味と香りが特徴で、味噌に負けないので、お味噌汁にぴったりです。

いわしの頭と内臓を取らずに使えば、えぐみと苦味がありますが、煮干し独特の味が強くなります。鰹と同じくイノシン酸の旨みを含む煮干し出汁は、安価で毎日でも使いやすいです。煮干しにも種類があり、それによって味が若干変わります。かたくちいわしは魚の香りが強めで、うるめいわしは優しく甘みとコクが出ます。まいわしは淡白で、癖が少なめです。

煮干し出汁の使い方・用途

煮干し出汁も動物性の出汁のため、野菜との相性が良いです。煮干し出汁に合う料理は下記のようなものがあります。

・お味噌汁
・野菜の煮物
・うどん
・そば


煮干し出汁は野菜たっぷりのお味噌汁におすすめの出汁です。また、かぼちゃやさつまいもなどの野菜の煮物や、うどんなどの麺類の汁にも向いています。いわし独特の魚風味の出汁が好きな方は、頭と内臓を取り除かずに出汁を取っても良いでしょう。

煮干し出汁の取り方

【材料】
・煮干し30g
・水1L


【作り方・取り方】
煮干し出汁の取り方の手順です。

1、煮干しの頭と腹わたをとる
2、大きいものは縦に2つに割る
3、鍋に水と煮干しを入れて30分ほどおく
4、鍋を弱火にかける
5、軽く煮立たせながら6.7分煮出す
6、アクを丁寧にとる
7、布巾などの敷いたザルで静かに濾せば出来上がり


出汁を取った後の煮干しは食べると美味しく、カルシウムなどの栄養成分が取れるので、おやつ代わりに食べるのもおすすめです。

出汁の種類⑤素干し出汁

素干し出汁の特徴

素干し出汁は素干しにした、7cmから9cmの小さい海老を原料にした出汁です。この海老は赤エビといって、主に瀬戸内海で底引き網で獲ったものです。干し海老にはカルシウムや鉄分、ビタミンなどの栄養素を豊富に含みます。そのため出汁を取った後の干し海老は捨てずに出汁とともに食べたり、チャーハンなどに混ぜたりして食べるのがおすすめです。

素干し出汁は海老独特な濃厚な旨みと風味のある出汁が特徴です。海老は甘みがあり、アミノ酸が豊富で、旨み成分はグルタミン酸とイノシン酸を含みます。

素干し出汁の使い方・用途

素干し出汁は海老の旨みのある出汁のため、和食だけでなく、中華やフレンチにも使うことができる出汁です。素干し出汁に合う料理は下記のようなものです。

・煮物
・炊き込みご飯
・そうめんの汁
・中華のスープ


魚介系の出汁なので、野菜との相性がよく、煮物に使用するのがおすすめです。中華料理にも合うほか、そうめんの汁に使えば甘みがあって鰹やいわしの出汁とは違った風味が楽しめます。

素干し出汁の取り方

出典:https://odashi.co.jp/hoshiebi-howto/

【材料】
・干し海老30g
・水1L


【作り方・取り方】
素干し出汁の取り方の手順は下記の通りです。

1、鍋に水と干し海老を入れる
2、そのまま半日おく
3、鍋を中火にかける
4、沸騰したら弱火にしてアクを取る
5、10分ほど煮たら布巾などを敷いたザルで漉せば出来上がり


この出汁の取り方の他に、水に干し海老を半日浸けておくだけの方法もあります。水出しすると甘みの感じる出汁になります。出汁は使い切れない場合、冷蔵で3日、冷凍で2週間ほど保存可能です。

出汁の種類⑥精進出汁

出典:https://washoku-no-umami.jp/soup-type#i-9

精進出汁の特徴

精進出汁とは鰹やいわしなど動物系のものを一切使わない、精進料理用の出汁のことです。干し椎茸、昆布、干瓢、大豆などの植物性のものを使い、出汁を取りますが、何を使うのかは家庭やお店によって違います。

精進出汁の場合、使う材料によって風味は変わりますが、さりげないほど味が薄い出汁です。素材の味を感じさせてくれる出汁で、大豆なら香ばしさが、かんぴょうなら甘みが、椎茸なら旨みを、昆布なら滋味を感じます。この薄い出汁で野菜を煮れば、素材の美味しさが引き立ちます。

精進出汁の使い方・用途

精進出汁は野菜の煮物や汁物に使うのがおすすめです。精進出汁に合う料理は下記のようなものがあります。

・雑炊
・お味噌汁
・煮物


精進出汁は繊細な風味が特徴のため、動物性の食材と合わせてしまうと、その旨みや香りに完全に負けてしまいます。また調味料は控えめにしないと、出汁の風味は消えてしまうので注意しましょう。精進出汁は喪の行事以外では胃腸が弱っている時やファスティングの後などに使うと、素材の美味しさが引き立ちます。

精進出汁の取り方

【材料】
・水2L
・昆布
・干し椎茸1個
・大豆30g
・干瓢


【作り方・取り方】
精進出汁は動物性のものでなければ、材料に決まりはありません。以下は代表的な昆布、干し椎茸、大豆、干瓢を使った精進出汁の取り方です。

1、昆布には出汁が出やすいようハサミで切り込みを入れる
2、大豆は鍋に入れて焦げ目がつくくらいまで炒る
3、別の鍋に水を入れ昆布、大豆、干し椎茸、干瓢を入れる
4、これを冷蔵庫に入れて一晩おく
5、鍋を加熱してアクを丁寧に取る
6、煮立たせないようにしながら数分煮る
7、ザルで濾せば出来上がり


材料によって出汁の取り方は変わってきます。出汁ガラは、醤油と砂糖などの調味料を加えて煮れば佃煮になるので上手に全部活用しましょう。

出汁の種類⑦野菜出汁

野菜出汁の特徴

野菜出汁は野菜の皮や芯など、捨てる部分を原料とする経済的かつ健康志向な出汁です。野菜出汁のメリットは、野菜嫌いの人でも野菜の栄養素を摂取できることです。野菜出汁も精進出汁と同様、何を原料にするのかによって風味は変わってきますが、なるべくいろいろな種類の野菜を使うと美味しい出汁になります。

野菜出汁は鰹やいわしなどを使った魚介系の出汁に比べると、上品ですっきりとした味わいが特徴です。野菜出汁には植物性の素材から取れるグルタミン酸が旨み成分として含まれ、イノシン酸やグアニル酸を含む食材と合わせることで料理はより美味しくなります。

野菜出汁の使い方・用途

野菜出汁が合うのは下記のような料理です。

・スープ
・シチュー
・カレー
・パスタ


野菜出汁はお味噌汁や煮物などには合いません。しかし、お肉などの動物性のものとは相性が良く、和食よりも洋食の方が合います。西洋の出汁にはブイヨンがありますが、ブイヨンから動物性のものを抜いたのが野菜出汁で、これを使えばベジタリアンの方でも食べることができます。

野菜出汁の取り方

【材料】
・野菜くず
・水
・料理酒少々


【作り方・取り方】
野菜出汁の作り方は下記の通りです。

1、鍋に野菜くずと水を入れる
2、鍋を中火にかける
3、沸騰してきたら料理酒を入れる
4、20分ほど煮たらザルで濾せば出来上がり


野菜くずが少ない場合は昆布を入れてもいいですが、その場合は沸騰前に取り出しましょう。料理酒を入れると野菜に旨み成分がより引き出されます。

出汁の種類⑧椎茸出汁

椎茸出汁の特徴

椎茸出汁は干し椎茸を使った出汁です。干し椎茸は出汁を取った後も一緒に煮て具材にでき、無駄のない素材です。干し椎茸の出汁は鰹出汁同様、香りも味もすぐに椎茸とわかる個性があります。グアニル酸の旨味成分を豊富に含み、グルタミン酸と合わせることで、旨味がより高まります。

干し椎茸には3種類あり、出汁によく使われるのは安価な香信です。笠の厚みが薄いですが、出汁を取るには十分で、刻んで食べることが多いです。冬菇は大きく肉厚で高級で、出汁を取った後に煮物に使えばきれいに仕上がります。高菇は香信と冬菇の中間のような品種です。

椎茸出汁の使い方・用途

椎茸出汁が合う料理は下記のようなものがあります。

・そうめんなどのつけ汁
・茶碗蒸し
・炊き込みご飯
・筑前煮

椎茸出汁は椎茸の香りと味が強く存在感のある出汁のため、干し椎茸を使った料理に使うのが一番合いますが、逆にお味噌汁や鍋料理には合いません。上記のそうめんを除いた料理には干し椎茸が具材として使われるので、椎茸出汁がよく合います。そうめんの場合は薬味のような感覚で、付け汁に干し椎茸を刻んで添えれば一緒に食べることができます。

椎茸出汁の取り方

【材料】
・干し椎茸50g
・水1L
・砂糖大さじ1


【作り方・取り方】
椎茸出汁の取り方は下記の通りです。

1、水を入れたボウルに干し椎茸を入れる
2、10分から15分ほどおく
3、水が濁って砂などがボウル下に沈殿するので一旦水だけを捨てる
4、ボウルに新たに水1Lを入れる
5、ここに砂糖を入れて軽く混ぜる
6、30分ほどおいたら出来上がり


椎茸出汁は干し椎茸を水で戻す時と同じ方法です。干し椎茸には砂や虫などの汚れがついていることが多いので、初めの水は捨てるようにしましょう。干し椎茸には生椎茸の何十倍もの栄養素や旨み成分が凝縮されているので、いい出汁が取れます。

出汁の代用となる市販商品は?

魚介類や野菜などの素材から出汁を取る時間がない場合に便利なのが、市販の出汁製品です。素材が出汁パックに入ったものや、出汁入り調味料など便利な商品が多く売られているので、賢く使い分けると良いでしょう。おすすめのものを一部紹介するので、参考にしてください。

①味の素(360円)


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味の素 アジパンダ瓶 70g

味の素は100年以上の歴史のある商品で、うま味調味料の先駆けです。味の素は下記のような用途に使えます。

・肉や魚などに下味をつける
・炒め物などの味付けの仕上げ
・汁物の出汁がわり
・冷奴や漬物にふりかける
・ドレッシングやタレに混ぜる


味の素は旨み成分が人工的に凝縮させている、広い用途に使うことができる万能調味料です。昆布の旨み成分のグルタミン酸をはじめ、イノシン酸とグアニル酸を合わせ、使いやすいよう顆粒状に加工されています。

味の素の使い道は和食だけでなく、洋食、中華と料理のジャンルにもとらわれません。味の素には素材の旨みを引き出す効果もあり、減塩にもなります。

②国産だしパック5つセット(3,000円)


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だしパックギフトセット 5種類 計29袋

無添加で食塩不使用の出汁パックで、鰹節やまぐろぶし、鯖節、昆布、あご、かたくちいわし、野菜類などの素材をブレンドしています。料亭の味、お料理上手、お味噌汁上手、野菜畑、海と大地の5つの味の出汁が楽しめます。用途としては下記の通りです。

・茶碗蒸し
・お味噌汁
・煮物
・うどん
・ラーメン
・スープ
・オムライス
・チャーハン

5つの味の出汁なので、和食だけでなく洋食や中華まで幅広く使うことができる出汁セットです。だしソムリエ推奨だしと謳っているだけあり、素材にもこだわった美味しい出汁になっています。

③桃屋 醤油を使わずに厚削り一番だしと焼あごだしで仕上げた白だし(538円)


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桃屋 醤油使わず一番だし焼あご仕上白だし 400mlx12個セット

ここ数年、人気のある液体タイプの白だし調味料です。鰹節の厚削りやさばぶし、焼あご、ちりめん、昆布などをブレンドし、調味料に醤油を使わず、赤穂の塩を使うこだわりようです。用途としては下記のようなものがあげられます。

・うどんの汁
・煮物
・おひたし
・だし巻き卵


液体タイプの出汁入り調味料なので、醤油感覚で使えて便利な商品です。1本あればいろいろな料理に使えてこれだけで味が決まり、和食以外にも中華や洋食の下味にも使えます。

出汁を種類ごとに使い分けよう

鰹やいわし、昆布、椎茸、あご、海老、野菜などを使った8種類の出汁を紹介してきましたが、それぞれに味や香りが違い、合う料理も変わってきます。出汁は素材の美味しさを引き出す基本調味料で、減塩にも役立つので健康的な食事作りに一役買ってくれます。出汁を使いこなして料理上手になりましょう。

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